町のシンボルの1つとなっているのは、国の重要文化財である旧志免鉱業所竪坑櫓です。1889(明治22)年、海軍が軍事目的のために新原採炭所(須惠村)を開き、石炭を掘り始めました。第二次世界大戦後には、軍事目的から国鉄の蒸気機関車の燃料目的となったようです。しかし、それも時代の流れと共に縮小にむかい、ついに1964(昭和39)年に閉山となりました。現在、志免町に残されているのは、竪坑や第八坑などといった施設です。これらの施設は志免町の歴史の中で続けられた、採掘から搬出までの一連の流れを伝える遺構として貴重なものとなっています。そんな炭鉱で栄えた志免町も、今年町制80周年を迎えました。近年では、幹線道路沿いに大型のショッピング店舗が進出し、新たな商業集積がみられるようになりました。町として発展していく様子を、少し丘高い所から竪坑が見守ってくれているのが志免町です。