江南市は愛知県に広がる濃尾平野の北西部、木曾川南岸の犬山扇状地に位置しています。昭和29年(1954年)に市制が敷かれました。明治の中期以降、養蚕や絹織物工業が発展しますが、第2次世界大戦後は化学繊維を使う織物工業に変遷し、カーテン地などの室内装飾用織物や服地などが多く生産されています。また、名古屋鉄道犬山線の沿線や、名神高速道路小牧インターチェンジの近辺には機械製造業を主体とする内陸工業地帯が造設されています。江南市は名古屋市の衛星都市でもあり、近年では江南住宅団地ができるなど、宅地化も進んでいます。なお、農村部ではサトイモやダイコン、ハクサイ、果樹栽培が盛んに行われています。市街地の西部にある曼陀羅寺は後醍醐天皇の勅願寺で正堂・書院などが重要文化財に指定されており、また藤の名所としても著名なことから、藤まつりの際は毎年観光客で賑わいます。そして、木曽川堤が桜の名勝と天然記念物として二重で指定されています。さらに、宮後町にある宮後八幡社本殿は県の文化財になっています。