安城市は愛知県の中部、矢作川右岸に位置しています。昭和27年(1952年)に市制が敷かれました。安城市の地域は江戸時代には大部分が安城ヶ原という枯れた土地の原野でしたが、明治13年(1880年)に明治用水が完成したことで、水田地帯に変遷します。その後、米と麦の二毛作に養鶏などの多角経営が行われるようになり、大正末期から昭和初期にかけて「日本のデンマーク」と呼ばれるようになります。そして、安城市は協同組合組織が広く普及し、典型的な農村型都市に生まれ変わります。なお、明治24年(1891年)に東海道本線が開通すると、駅前に集落が増加していきます。戦後、工場の誘致を積極的に推進したことで、名古屋や刈谷から自動車や機械関連の工場が数多く設置され、現在では刈谷に負けないほどの工業出荷額を誇ります。なお、市内をJR東海道新幹線や名古屋鉄道名古屋本線、西尾線が走ります。また、二子古墳や姫小川古墳は国の史跡に指定されており、県指定の無形文化財である三河万歳は伝統芸能として全国的に有名です。