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更新日:2025.05.08

不動産の囲い込みとは?売主ができる対策と2025年の法改正を解説

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不動産の囲い込みのアイキャッチ

この記事のポイント

  • 囲い込みとは、不動産会社が売主から預かった物件を他社に紹介せず、自社内で買主も見つけて両手取引を成立させようとする行為
  • 2025年の法改正により、囲い込みに関するレインズのステータス登録義務が強化され、虚偽や未登録があった場合には指示処分の対象となる
  • 売主自身が登録状況を確認する、一般媒介契約を選ぶ、信頼できる業者と組むことで、囲い込みの被害を防ぐことができる

「なぜか内見がまったく入らない。不動産会社は本当に売る気があるのだろうか?」
「他社から購入希望者がいるって聞いたけど、うちの物件には案内してくれていないのはなぜ?」

囲い込みは、知らないうちに売却の機会を奪われるリスクのある行為であり、売主にとっては大きな損失につながる可能性もあります。

この記事では、囲い込みの仕組みや背景、そして売主として取れる対策までを分かりやすく解説します。記事を読み終える頃には、不透明な取引を避けるために何をチェックすべきかが明確になるはずです。

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不動産の囲い込みとは

「囲い込み」とは、不動産会社が売主から預かった物件情報を、意図的に他社に紹介せず、自社だけで買主も見つけようとする行為を指します。

売主としては、広く情報を公開して少しでも高く、早く売ってほしいと思うのが自然です。ところが囲い込みが行われると、購入希望者がいても他社経由の問い合わせがブロックされ、売却のチャンスを逃してしまうことがあります。

ここでは囲い込みがどのような仕組みで起きているのか、その背景も含めて順に解説していきます。

両手取引と片手取引

不動産売買では、売買仲介に入る不動産会社が「誰の側につくか」によって、報酬(仲介手数料)の受け取り方が変わります。この違いを理解すると、なぜ囲い込みが起きるのかが見えてきます。

片手取引と両手取引の違い
区分 担当する顧客 仲介手数料の受け取り先
片手取引 売主または買主のどちらか一方のみ 一方の依頼主からのみ受け取る
両手取引 売主・買主の両方 両方から受け取る(2倍になる)

両手取引の場合、不動産会社にとっては片手の2倍の手数料が得られるため、売主から預かった物件を他社に紹介させず、自社だけで買主も見つけようとする動きが生まれます。これが囲い込みの根本的な動機です。

なお、両手取引そのものは法律で禁止されているわけではなく、社内に買主希望者がすでにいる場合など、正当な形で行われる両手取引も存在します。

問題となるのは、他社からの正規の問い合わせを意図的に排除する「囲い込み」行為であり、両手取引とは明確に区別して考える必要があります。

たとえば、他社の営業担当が「この物件を購入希望者に紹介したい」と連絡しても、「商談中です」「希望条件と合いませんでした」などの理由で断り、実際にはまだ買主が決まっていないというケースもあります。これは、不動産会社が両手取引を狙うために他社の介入を防いでいる、典型的な囲い込みの1例です。

媒介契約後はレインズへの登録が必須

売主が不動産会社と媒介契約を結ぶと、専任媒介・専属専任媒介の場合には、物件情報を「レインズ(REINS)」という業者間の情報共有システムに登録することが法律で義務づけられています。

登録後、ほかの不動産会社もその物件情報を見ることができるため、本来であれば広く売却チャンスが開かれる仕組みです。

しかし、レインズに登録していても実際には問い合わせを意図的に断ってしまうという形で囲い込みが行われているケースも少なくありません。

不動産業界で囲い込みが蔓延している理由

囲い込みがなくならない理由には、不動産業界の構造と慣習が深く関わっています。

多くの不動産会社は「成功報酬型」のビジネスモデルであり、売買が成立して初めて仲介手数料を得る仕組みです。そこで売主・買主両方を自社で担当することで、売上を倍にできるという構造的なインセンティブが働いてしまいます。

また、業界内で「両手が取れればベスト」という意識が根強く残っており、現場レベルでも囲い込みが慣習化している実態があります。法令上は問題視されつつも、売主にとって分かりづらい点を突いたグレーな対応が続けられてきたのが現状です。

不動産仲介で囲い込みされるデメリット

囲い込みは売主にとって直接的な損失をもたらすだけでなく、買主側にとっても大きな不利益を生む行為です。

ここでは、囲い込みが実際の取引にどのような悪影響を及ぼすのかを、3つの観点からみていきます。

機会損失により売却のチャンスを逃す

囲い込みによって他社からの購入希望者が排除されると、売主は本来つながるはずだった商談の機会を失うことになります。特に人気エリアや築浅物件など、本来であれば早期売却も見込める条件の物件であっても、買い手との接点が不自然に限定されることで売却が長引くリスクが高まります。

結果として売れ残りと見なされ、印象が悪くなるケースもあります。

価格改定の判断を誤る可能性がある

囲い込みが行われている場合、売主は「問い合わせがない=市場にニーズがない」と誤解してしまいがちです。実際には他社から購入希望者がいたとしても、それが報告されていないため、売主はその事実を知ることができません。

十分に需要があるにもかかわらず、「反響がないから価格を下げよう」と判断してしまい、必要のない値下げにつながる恐れがあります。

本来なら購入できたはずの物件を検討すらできない

囲い込みは買主側にもマイナスな影響を与えます。

特定の不動産会社が物件情報を他社に流さないことで、レインズなどで見つけた物件に対し、希望者がアプローチできない状態が生まれます。結果として、本来なら希望条件に合致していたはずの物件にすら辿り着けない買主が生まれてしまうのです。

不動産の囲い込みに関する規制

囲い込みは長らく業界内で問題視されながらも、明確な処分の対象にはなりにくいという曖昧な位置づけにありました。しかし、2025年(令和7年)1月1日施行の法改正により、ついに「処分対象」として明確に位置づけられることになります。

この章では法改正の概要について解説します。

法改正により2025年から囲い込みが処分の対象に

これまで、専属専任媒介契約や専任媒介契約に基づき不動産会社が物件をレインズ(指定流通機構)に登録した後、他社からの問い合わせがあっても対応状況を曖昧にしたり、申し込みを「受付中」とせずに事実と異なるステータスにしておくことで、囲い込みが行われることがありました。

しかし2025年の法改正では、レインズのステータス管理機能を通じて「取引の申込み受付に関する状況等の登録内容」が事実と異なっていた場合、宅地建物取引業法第65条第1項に基づく指示処分の対象となることが明記されました。

さらに、不動産会社には登録証明書の交付時に、レインズを通じたステータス確認の仕組みを売主に対して分かりやすく説明することが望ましいという指針も新たに加えられています。

参照:〇宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(平成13年国総動第3号)新旧対照条文|国土交通省

囲い込みの罰則内容

今回の改正により、囲い込みを意図的に行っていた場合は、国や都道府県による「指示処分」の対象になります。これは行政指導の一種であり、改善命令が下され、それに従わない場合は業務停止などの重い行政処分につながる可能性もあります。

また、指示処分に従わなかった場合には、業務停止処分や免許取消しに移行するケースもあるため、今後は「黙認されていた囲い込み」から「明確に処分される行為」へと法的な立場が変わることになります。

不動産売却で囲い込みをされないための対策

囲い込みを完全に防ぐことは難しいものの、売主側でも意識的に対策を講じることで、リスクを減らすことは十分可能です。

ここでは、囲い込みの被害に遭わないために売主が取るべき具体的な対策を紹介します。

レインズ登録の証拠を必ず確認する

媒介契約を結んだ際、不動産会社はレインズへの登録義務があります。専任・専属専任媒介契約ではこの登録が法的に義務付けられており、2025年1月以降はその登録内容を売主自身が確認できるようになっています。

具体的には、レインズに登録された物件について、不動産会社から交付される「登録証明書」に2次元コードが付くようになり、売主専用画面に簡単にアクセスできる仕組みに改善されます。この画面では「公開中」「申込みあり」「紹介停止中」といった取引状況がリアルタイムで確認でき、囲い込みを防ぐ有効な手段になるでしょう。

参照:レインズの機能強化について、物件の売主向けのリーフレットを作成しました!|国土交通省

専任ではなく一般媒介契約を選ぶ

媒介契約にはいくつか種類がありますが、その中でも一般媒介契約は複数の不動産会社に同時に依頼できる点が特徴です。情報が1社に偏らないため、囲い込みのような不透明な対応を避けやすくなるメリットがあります。

一方で、 一般媒介では各社からの活動報告が義務付けられていないため、売主側が状況を把握しにくくなるという弱点もあります。

それでも、売主自らが積極的に複数の会社とやり取りする姿勢があれば、情報の透明性を保ちやすくなります。囲い込みを避けたいと考えている人にとっては、前向きに検討してみる価値があるでしょう。

他社からの問い合わせに対応しているかを確認する

媒介を任せた不動産会社が、実際に他社からの問い合わせに対応しているかどうかは、売主自身が知ることが難しい領域です。囲い込みを懸念する場合、「他社からの紹介依頼にきちんと対応しているか」を確認する必要があります。

ただし「親しい知人に第三者として問い合わせを入れてもらう」といった方法では、実態を正確に把握することは難しいのが実情です。そこで有効なのが「実際の宅建業者が、元付会社に対して購入希望者として正式に問い合わせを行う」という方法です。

仮にその問い合わせに対して「すでに商談中」「案内できない」などと一貫して応じないようであれば、囲い込みの可能性があると判断してもよいかもしれません。

信頼できる不動産会社を選ぶ

囲い込みを防ぐ最も本質的な対策は、信頼できる不動産会社と組むことです。

査定額が高い会社が必ずしも誠実とは限らず「なぜその金額になるのか」「販売戦略はどう考えているのか」といった説明力のほうが重要です。

複数社に相談し、対応の丁寧さや情報の透明性、質問に対する納得感などを比較することが、後悔しない業者選びにつながるでしょう。

また、単刀直入に「囲い込みはしませんよね?」と尋ねるのもよいでしょう。

不動産SHOPナカジツでは、囲い込みを排除した透明な取引を徹底しています。担当者がレインズの登録や反響状況を丁寧に報告し、売主様との信頼関係を大切にした売却サポートを行っています。不安なく任せたい方は、ぜひ1度ご相談ください。

囲い込みと不動産会社の特徴

囲い込みが起こる背景には、不動産会社の営業スタイルや社内のインセンティブ構造が深く関係しています。

ここでは、囲い込みを行う可能性がある会社と、そうでない会社の特徴について解説します。

囲い込みをする可能性のある不動産会社

囲い込みが起きやすいのは、売主と買主の両方を同じ会社で売買仲介する「両手取引」を積極的に目指す営業体制にある会社です。

売上を最大化するために、社内の評価基準やインセンティブが両手取引の成立に強くひも付いているケースでは、他社からの問い合わせをブロックして自社内で完結させようとする圧力が働きやすくなります。

たとえば、1人の営業担当が「売却の依頼受付」と「買主の案内」の両方を受け持つ体制になっている場合、自社内で取引をまとめたいという意識が強まりやすく、売主の知らないところで囲い込みが起きることがあります。

大手の不動産会社のほうが囲い込みをしやすい?

大手の不動産会社は支店数や顧客数が多く、社内だけで買主候補を探しやすい体制が整っています。そのため、両手取引を成立させやすく、実際に大手仲介業者の中には両手取引率が50%を超えるというデータもあります。

もちろん、すべての大手が囲い込みをしているわけではありません。ただ、問い合わせが極端に少ないわりに価格の引き下げを求められる、他社からの紹介希望の話を流される、といった違和感が続くようなら、1度冷静に状況を見直してもよいかもしれません

囲い込みをしない不動産会社

片手取引を前提とし、他社との連携もいとわない会社は、囲い込みが起きにくい環境にあります。売却専門の会社や、地域密着型で活動している中小企業の中には、レインズでの情報共有を徹底し、オープンな販売姿勢を大切にしているところもあります。

こうした会社を見分けるには、以下のような点をチェックしてみてください。

  • 販売戦略の説明が具体的か
  • 他社との連携に前向きか
  • 囲い込みに関する質問に丁寧に答えてくれるか

査定価格だけでなく、説明の中身や対応の透明性を比較することが大切です。

【FAQ】不動産の囲い込みに関するよくある質問

最後に囲い込みに関連するよくある質問について回答します。

囲い込みに気づいたら通報すべき?

明らかに囲い込みと感じる対応を受けた場合は、各都道府県の宅建業の指導監督部署や、指定流通機構(レインズ)に情報提供することが可能です。

ただし、通報する前にやっておきたいのが証拠を残すことです。問い合わせ内容や担当者の返答を記録しておくほか、ほかの仲介業者から内見依頼をしてもらい、断られた際の理由をメモしておくと、後の対応がスムーズになります。

感情的に動くのではなく、冷静に事実を整理してから行動することが大切です。

囲い込みは賃貸でもあるのか知りたい

囲い込みは主に売買仲介の場面で問題になる行為ですが、賃貸でも類似のケースが起きることがあります。

たとえば、大家から管理を任されている不動産会社が、他社からの入居希望者の問い合わせに対応しないといったケースです。ただし、売買とは異なり、賃貸では情報の流通や取引形態がやや異なるため、囲い込みというよりも、管理体制や業務方針の違いとして扱われることが多い傾向にあります。

囲い込みされやすい物件の特徴はある?

すべての物件が対象になるわけではありませんが、以下のような条件に当てはまる場合、囲い込みが起きやすいとされています。

  • 買主がつきやすく、人気エリアにある
  • 築年数が浅く、状態が良い
  • 相場よりやや安めの設定になっている
  • 両手取引が狙いやすい価格帯(3,000万~5,000万円程度)

いずれも「自社で買主をつけやすい」と業者が判断することで、囲い込みを狙いたくなる物件です。該当しそうな場合は、より慎重に業者の対応を見極めましょう。

まとめ

囲い込みは、売却のチャンスを失ったり、不必要な値下げにつながったりと、売主にとって大きな損失となるリスクがあります。だからこそ、レインズの登録状況を確認する、契約内容を見極める、そして信頼できる不動産会社を選ぶことがとても重要です。

不動産SHOPナカジツは、2023年度に仲介件数5,000件超、査定依頼数34,000件以上という実績を誇るほか、毎月100組以上の来店があり、地域密着で高い評価を得ております

広告費は一切不要で、自社サイトやポータル、Web広告、メルマガなど多面的な集客体制を構築。専任担当制での丁寧なフォロー、ステータス管理の共有など、売主に寄り添うサポート体制も充実しています。

不安なく売却を進めたい方は、お気軽に相談してください。

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