戸建て・中古マンション・土地の情報TOPナカジツの「住まいのお役立ち情報」その他建物の価値を計算してみよう。3つの計算方法とシミュレーション

更新日:2025.11.18

建物の価値を計算してみよう。3つの計算方法とシミュレーション

「建物の価値を計算してみよう。3つの計算方法とシミュレーション」のアイキャッチ

この記事のポイント

  • 建物の価値を計算するには、主に「原価法」「固定資産税評価額」「取得費計算」の3つの方法があり、目的に応じて適切な方法を選ぶことが重要
  • 建物の価値は、経年劣化やリフォームの有無など個別性が高いため、土地と比べて評価が複雑で、正確な市場価格を把握するには不動産会社の査定が不可欠
  • 建物価値の計算は、複数の変数や専門的な知識が必要なため、自分で正確に計算するのは難しく、不動産会社や専門家の助言を活用することが望ましい

「この家を実際に売却したら、いくらで売れるんだろうか?」
「建物は経年劣化するというけれど、この家の価値はまだあるのかな?」

家の売却が目的であれば不動産会社に査定の相談をするのが一般的ですが、建物の価値は自分でもある程度調べられます。しかし、考え方や計算式が異なる複数の算出方法があるため、目的にあったものを選択することが重要です。

この記事では建物の価値を計算する方法と建物の価値を調べる際の注意点について詳しく解説します。

45秒の簡単シミュレーション

売却相場がわからず、悩んでいませんか?
あなたのお家、 想像以上の高値で売れるかも!

  • 相談・査定だけでもOK!まずは相場価格をチェック
  • 面倒な手続きは不要!プロが丁寧にサポートします
  • 高額売却の実績多数!喜びと驚きの声が続いています
home_work
年間査定依頼件数
34,000件以上
group
年間新規来店数
6,600組以上
real_estate_agent
年間売買仲介件数
5,000組以上

\たった00秒で入力完了/

今すぐ無料で査定額をチェック!

※無理な営業は一切行っておりません。個人情報も安心です

逆瀬川勇造さん

宅建士・2級FP技能士(AFP)・相続管理士

監修者 逆瀬川勇造さん

  • 所属:

    合同会社7pockets

地方銀行、住宅会社勤務を経て住宅や不動産を中心としたライターとして活動。現場で多くのお客様の対応で経験させていただいたことをもとに、専門知識に基づいた分かりやすい記事執筆に取り組んでいます。

土地と比較して建物の価値計算は複雑

建物と違い、土地は経年劣化したり災害で壊れたりせず、また公示地価や路線価、固定資産税評価額など国や自治体が計算した指標が公表されているため、価値の計算が比較的容易です。

一方で、経年変化や個別性などの影響により、下表のとおり建物の価値計算は土地と比べて複雑です。

建物と土地の価値計算の違い
土地 建物
経年変化 経年劣化しないため、価値はそのまま 経年劣化するため、価値が下がる
評価基準 統一的な基準があるため、算出が容易 基準が不明確なため、評価が多様
個別性 個別性が低い
面積、地形、立地など変動要因が限定的
個別性が高い
築年数、構造、設備など変動要因が多い
市場価値 比較的安定している
(立地、地域の市場動向)
市場価値が変わる要因が多い
(築年数、用途変更、リフォーム)
災害リスク 災害の影響を受けにくい
(地盤沈下、土壌汚染など特定の要因)
災害の影響を受けやすい
(地震、台風による損傷や老朽化)

この章では、建物の価値計算が複雑な理由について深堀りします。

もし、土地の価値についても詳しく知りたい方は「土地査定とは?方法ごとによる違いや依頼時のポイントを解説」の記事も参考にしてください。

建物は経年劣化を考慮する

建物は時間の経過や使用状況に応じて劣化し、価値が徐々に下がります。この価値の減少は、主に耐用年数に基づいて計算されます。

たとえば、木造住宅の耐用年数は一般的に22年とされ、その期間を基に減価償却が行われます。ただし、リフォームや適切なメンテナンスによって建物の状態が良好であれば、評価額が上昇する場合もあります。

売価算出において建物(戸建)の類似事例は見つかりにくい

戸建住宅の資産価値を調べる際は、土地やマンションと比べて評価が難しい傾向があります。

理由として、土地の形状、建物の構造、立地条件、築年数、リフォームの有無などが物件ごとに大きく異なり、類似事例を見つけにくいことが挙げられます。さらに、マンションに比べて戸建住宅の市場取引数が少なく、十分な取引データが存在しない点も評価の障壁といえます。

目的によって計算方法が複数ある

計算方法が複数あることも価値計算を複雑にしています。

主な計算方法は以下の3つです。

  • 「原価法」を用いた建物の価値計算
  • 「固定資産税評価額」から概算する建物の価値計算
  • 「取得費」の算出に用いる建物の価値計算

売却やその検討が目的なら、すぐに不動産会社に相談したほうが楽です。それ以外の方に向けて、次章より具体的な計算方法を紹介していきます。

「原価法」を用いた建物の価値計算

戸建て住宅の評価においては、建物部分は原価法、土地部分については取引事例比較法を用いたうえで、土地・建物を一体とした評価額を導くことが一般的です。

この章では原価法を用いて建物の価値を計算する方法を解説します。

原価法で計算する建物の価値とは

原価法では、仮に現在の建物を取り壊し、全く同じ建物をもう一度建てた場合に「新たにどのくらいの金額で建てられるのか?」という考え方で建物価値を計算します。

その金額から現在の建物の築年数から老朽化している部分の価格を引いたものが査定額として計算されます。

原価法のメリット

  • 再建築費用を基準に計算するため、建物の実際の建築コストに近い評価が得られる
  • 必要な情報が限定されるため、比較的簡単に計算できる
  • ほかの建物や取引事例の影響を受けず、過去に類似物件の取引がない特殊な物件でも査定できる

原価法のデメリット

  • 経年劣化やリフォームなどの建物の正確な情報がない場合、正しく価値を計算することができない
  • 建物の価格が「標準的な金額」で計算されるため、建物の品質や仕様を反映しづらい
  • 立地地域の需要や市場価値が反映しづらい

原価法の計算式

建物の価値 = 再調達価格 × 延床面積 × 残存年数 ÷ 耐用年数

計算項目
再調達価格 現在と同じ場所に同じ建物を新たに建築する際の費用
国税庁の建物標準価格表で、構造別や建築年数ごとに1㎡単価が確認できる
延べ床面積 建物の全階の床面積の合計
残存年数 耐用年数から築年数を引いた年数、建物の経済的価値を示す
耐用年数 建物が経済的に利用できる期間を示す
構造や利用目的に応じて定められており、国税庁の耐用年数表で確認できる

参照:建築標準価格表 | 国税庁

計算例・シミュレーション

原価法を用いて、建物価値の計算シミュレーションをしてみましょう。

条件
築年数 10年
延べ床面積 100㎡
建築構造 木造モルタル造
耐用年数 20年
木造の再調達価格 15万円/㎡

15万円 × 100㎡ × ( 20年 – 10年 ) ÷ 20年 = 750万円

以上の計算から、築10年の木造モルタル造建物の価値は750万円と算出されます。

「固定資産税評価額」から概算する建物の価値計算

固定資産税は、土地や建物を所有している方が市町村(東京23区の場合は東京都)に納める税金です。その税額を算出する基準となるのが、各自治体が個別に定める固定資産税評価額です。

この章では、固定資産税評価額を用いて建物の大まかな価格を推測する方法について解説します。固定資産税評価額は市場価格とは異なるものの、建物の価値を概算する際の指標として役立ちます。

建物の固定資産税評価額とは

固定資産税評価額とは、固定資産税を決定する際の基準となる価格のことです。この評価額は、固定資産評価基準をもとに各市区町村が決定します。

評価の際には、自治体の固定資産税評価員が土地や建物を一軒ずつ訪問して調査を行います。土地と建物はそれぞれ個別に評価され、この評価額は3年に1度のタイミングで見直される仕組みになっています。

固定資産税評価額の調べ方

固定資産税評価額を調べる方法には、主に以下の3つがあります。

1つ目は、固定資産課税証明書を利用する方法です。毎年4月から6月ごろに市区町村から送付される「固定資産税納税通知書」には、固定資産課税証明書が添付されており、そこから不動産の固定資産税評価額を確認できます。万が一、この通知書を紛失した場合でも、各自治体の窓口で「固定資産税評価証明書」を取り寄せることで確認が可能です。

2つ目は、固定資産課税台帳の閲覧または縦覧です。証明書を取得せずとも、土地や建物の固定資産税評価額を確認することができます。固定資産課税台帳には建物価格や課税標準額などの情報が記載されており、市区町村の税務課窓口で身分証明書を提示すれば閲覧可能です。

3つ目は、概算で計算する方法です。固定資産税評価額は、現在同じ建物を新築した場合の「再建築費」と、新築時からの価値の減少を表す「減点補正率」をもとに算出されます。この計算方法を用いることで、おおよその固定資産税評価額を推測することができます。

式にすると以下のようになります。

固定資産税評価額 = 再建築費表点数 × 評点1点当たりの価格 × 損耗の状況による減点補正率

評価時点で同じ建物を新築した場合の再建築費を点数化して「建物の再建築費評点数」を計算し、評点1点あたりの価額を乗じ、損耗などの補正を行って計算していきます。

建物の固定資産税評価額と売買価格の関係

固定資産税評価額を利用すれば、建物の実勢価格(売買価格)の目安を次の計算式で求めることが可能です。

建物の実勢価格の目安 = 固定資産税評価額 ÷ 0.7 × 1.1

なお、新築時の固定資産税評価額は建築費の約50〜70%程度が目安とされます。そのため、固定資産税評価額が実際の建築費に比べて低く感じられることもあるでしょう。

固定資産税評価額が低めに設定されている理由として、固定資産税の税額がこの評価額に基づいて決まるため、評価額が高すぎると納税者の負担が増えてしまう点が挙げられます。この負担を軽減するため、固定資産税評価額は売買価格よりも低く設定されるのが一般的です。

このように、固定資産税評価額と実勢価格には一定の関係性があるものの、それぞれの目的や設定基準が異なることを理解しておきましょう。

計算例・シミュレーション

以下の条件を基に、固定資産税評価額から建物の価値を計算します。

条件
固定資産税評価額:5,000万円

計算式
固定資産税評価額 ÷ 0.7 × 1.1 = 建物の価値

計算例
5,000万円 ÷ 0.7 × 1.1 = 7,857万円

この結果から、固定資産税評価額をもとに計算した建物の価値は7,857万円となりました。

このようにシミュレーションすることにより、固定資産税評価額からおおよその建物価値を推測することができます。

「取得費」の算出に用いる建物の価値計算

取得費とは、不動産を購入した際にかかった費用のことを指します。この取得費は、不動産を売却した際の利益(譲渡所得)に対する税金を計算する際に用いられます。

売却益 ( 譲渡所得 )  = 売却価格 – ( 取得費 + 譲渡費用 )

ここでは、取得費の概要に加え、その計算に不可欠な減価償却費相当額について説明します。また、これらを基に建物の価格を推測する方法についても解説します。

取得費計算で用いる建物の価値とは

取得費を計算する場合の建物の価値は、建物を取得した際の購入価格や建築費から、所有期間中の減価償却費相当額を差し引いたものと考えます。

減価償却費相当額とは、建物が時間の経過とともに経年劣化したと想定される価値の減少分を表します。この金額は、建物の取得額を基に次の3つの項目を用いて計算されます。

計算項目
耐用年数 経年によって建物の資産価値がなくなるまでの年数のこと
耐用年数は、国税庁により税務上の基準として設定された年数のため、実際に住むことができる建物の寿命とは異なる
償却率 建物の価値が毎年減少していく割合のこと
経過年数 建物を購入してから売却して手放すまでの保有年数のこと
建物の築年数ではない

(減価償却費相当額の計算を含む)取得費の計算式

建物の取得費は以下の計算方法で計算します。

建物の取得費 = 購入価格 – 減価償却費相当額

そして、減価償却費相当額は次の計算式により計算します。

減価償却費相当額 = 建物の取得価額 × 0.9 × 償却率 × 経過年数

減価償却費相当額は建物の取得価額の95%を限度として、経過年数の6カ月以上の端数は1年とし、6カ月未満の端数は切り捨てて計算します。

建築構造別の耐用年数と償却率(非住宅用資産)
建築構造 耐用年数 償却率
鉄筋コンクリート造 70年 0.015
金属造 骨格材肉厚4mm超 51年 0.020
骨格材肉厚が3mm超4mm以下 40年 0.025
骨格材肉厚が3mm以下 28年 0.036
木造 33年 0.031
木骨モルタル造 30年 0.034

参照:「原価償却費」の計算について|国税庁

計算例・シミュレーション

取得費の算出に用いる建物価値の計算シミュレーションです。

シミュレーションは以下の条件で行います。

条件
建物の取得価額 5,000万円
建築構造 木造
建物の経過年数 10年2カ月

経過年数について、端数の2カ月は6カ月未満なので切り捨てて計算します。

減価償却費相当額
5,000万円 × 0.9 × 0.031 × 10 = 1,395万円

※0.9は木造建物の減価償却率、0.031は年単位の償却率(木造の場合の目安)、10は経過年数を表します。

取得費
5,000万円 – 1,395万円 = 3,605万円

このシミュレーションによると、建物の価値は3,605万円となります。

【FAQ】建物の価値計算に関するよくある質問

ここまで建物価値を計算する3つの方法を紹介しました。実際に自身で建物価値を計算してみて、「この価格で本当に合っているのだろうか?」と不安に思う方もいるかもしれません。

この章では、建物の価値計算に関するよくある質問を3つ取り上げています。理解を深めるためにぜひお読みください。

マンションの建物価値を計算する際に注意することは?

マンションの建物価値を計算する際には、共有部分と土地の扱いが重要です。

マンションのエントランスやエレベーターなどの共有部分は全住戸の所有者で持分割合に応じて共有しており、建物全体の評価額にはこれらの共有部分の価値も含まれます。共有部分の価値は専有部分の床面積や規約による持分割合を基に計算され、マンションの規模やグレードが評価額に影響を与えます。

また、マンションの土地は区分所有者全員で共有するため、土地の価値を建物価値から分離するには、土地全体の価値を計算し、自分の持分に相当する部分を除いて評価します。

中古マンションの資産価値は、交通の利便性や周辺環境、間取り・階数などで決まり、一般的に築年数の経過で下落します。しかし、管理状況や環境の変化によっては価値が上昇する場合もあります。具体的な価格は類似物件の取引価格や路線価を参考に推測できます。

自分で計算した建物の価値と実際の市場価値が異なるのはなぜ?

自分で計算した建物の価値が市場価値と異なるのは、計算式が標準的な基準に基づいており、最新の需要や地域状況が反映されていないからかもしれません。

また、適切な管理やリフォームによる価値の向上が計算に十分考慮されていない場合もあります。

不動産会社に査定依頼した場合も同じ計算式を用いる?

不動産会社が査定を行う際は、市場動向や物件の状態、地域の特性などを総合的に考慮し、市場価値に近い金額を算出します。

ベースとなる金額の算出には、原価法や取引事例比較法などの評価方法が使われます。戸建住宅では取引事例が少ないため、原価法が用いられることが多く、マンションなど取引事例が豊富な場合は取引事例比較法が効果的に活用されます。

また、固定資産税評価額や取得費は、査定には直接使用されないことが一般的ですが、補助的な参考情報として活用される場合もあります。

不動産会社はこれらの方法を組み合わせ、物件ごとに適切な評価を行います。

まとめ

建物の評価は土地と異なり、管理状況や経年劣化によって大きく異なります。本記事で紹介した方法は、あくまで建物単体の価値を計算するものであり、実際にいくらで売れるかは市場動向や土地の価値、買い手の需要など、さまざまな要素に影響されます。

そのため、最終的な売却価格を知るには、不動産会社に査定を依頼し正確な評価をしてもらうことが重要です。ただし、事前にご自身で建物のおおよその価値を把握しておくことで、不動産会社との手続きも納得感を持ってスムーズに進められるでしょう。

逆瀬川勇造さん

逆瀬川勇造さん からのコメント

宅建士・2級FP技能士(AFP)・相続管理士

不動産を売却する際には不動産会社に査定依頼することですぐにおおよその相場を知ることが可能です。とはいえ、不動産会社の査定価格に頼りきるのではなく、自分でもある程度相場を押さえておくことが大切です。不動産会社はプロとはいえ、会社ごとに査定結果が異なることは珍しくありません。これは、それぞれに得意分野やエリアが異なるからです。複数の不動産会社の査定結果とその理由を聞いた後、最終的にどの不動産会社に売却を依頼するかは自分で判断するしかありません。その際、事前に、本記事でご紹介した建物の価値を算出する方法を活用するとよいでしょう。

関連タグ

関連する記事

全面リフォームのアイキャッチ

更新日:2026.06.25

全面リフォームにかかる費用。一戸建てとマンションで予算ごとに可能な工事範囲

この記事のポイント 予算と築年数を把握すれば全面リフォームの計画が立てやすくなる 一戸建てで500万〜2,000万円超、マンションで30...[続きを読む]
不動産投資を小さく始めるのアイキャッチ

更新日:2026.06.08

不動産投資を小さく始めたい!少額投資の手法や騙されない防衛策を解説

この記事のポイント 少額投資を始めれば損失を限定しつつ、不動産投資を体験できる 少額投資は損失リスクを抑えやすいが、資産形成には時間がか...[続きを読む]
リースバックとリバースモーゲージのアイキャッチ

更新日:2026.06.08

リースバックとリバースモーゲージの違いとは?選ぶ基準も解説

この記事のポイント リースバックは「家を売って住み続ける」、リバースモーゲージは「家を担保にお金を借りて住み続ける」仕組み 住宅ローンが...[続きを読む]
リースバックはやばいのアイキャッチ

更新日:2026.06.08

リースバックはやばい?失敗事例と後悔しない判断基準をプロが解説

この記事のポイント リースバックの仕組みが危険なのではなく、条件の確認不足が問題 「相場より安い売却価格」「高額な家賃」「定期借家契約に...[続きを読む]
買ったばかりの家を売る理由のアイキャッチ

更新日:2026.06.08

買ったばかりの家を売る理由とは?実例と損をせず売却するコツ

この記事のポイント 売却理由と時期を把握すれば買ったばかりの家でも損を最小化できる 購入価格の1〜2割下落が相場で、諸費用も5〜8%...[続きを読む]

  • 代表メッセージ
  • 企業理念
  • メディア情報
  • CM紹介
  • ナカジツについてもっと詳しく

ページの先頭へ

© 2006 Real Estate Shop Nakajitsu Co., Ltd.