この記事は1年以上更新されていません。内容が古くなっている可能性がありますのでご注意下さい。
エクステリアとは、家の外側の装飾・外構部分を指します。庭・アプローチ・照明や塀などがそうです。理想のエクステリアを実現するには、エクステリアの役割や素材によるメンテナンスの手間、生活動線をしっかり把握すること、そして見た目の美しさにもこだわることです。
ここでは理想のエクステリアを実現するのにかかる平均的な費用やポイントについて、解説します。
目次
エクステリアとは
エクステリアとは、インテリアの対となる言葉です。インテリアが家の中の装飾全体を指すのであれば、エクステリアは家の外の装飾全体をいいます。たとえば庭の芝生や照明、ポストやアプローチなど、美しい庭造りに欠かせない部分が「エクステリア」です。
家の中のインテリアに比べて、エクステリアは後回しにされてしまいがちです。しかし家の中は素敵にデザインしても外からはわからないもの。一方でエクステリアは、住民以外からの視線も多い部分です。エクステリアを充実させることで、家の中に入ったことがない人でも「素敵な家」という印象を持つでしょう。
また、庭にテーブルや椅子を置いて、お茶の時間やバーベキューを楽しみたいという方にとってもエクステリアは重要です。美しいエクステリアは、庭で過ごす時間を豊かなものに感じさせてくれます。
エクステリアと外構の違い
エクステリアと似た意味の「外構」ですが、正確には差があります。
エクステリアが庭や玄関アプローチなどを指すのに対し、外構はもっと外側部分にあたるもの。たとえば門・フェンス、石壁、などが外構部分です。道路と家の敷地が触れる部分を外構と考えると、わかりやすいのではないでしょうか。
しかし近年ではエクステリアも外構もどちらも混同して使うケースが、多くあります。
エクステリア工事を請け負う会社が外構工事も受け付けていることも珍しくなく、今は「外構=エクステリアの一部」という考え方が主流です。
エクステリアの構成
エクステリアとひとことで言っても、道路から家までのどの部分までがエクステリアになるのか、イメージしにくい方もいるのではないでしょうか。
「エクステリア」とされる具体的な部分について、見てみましょう。
門扉
門扉とは、玄関から道路までの間に取り付けられた扉のことです。門扉と隣接して作られる石・タイルの壁や柱を門柱といいます。門柱に郵便ポストやインターホンを取り付けている場合も多いです。
門扉の素材は木製やアルミ製、アイアンとさまざまな種類がありますが、雨に晒される部分なことから劣化がしにくく手入れがしやすいアルミ素材が人気です。開閉の仕方も引き戸や開き戸など種類があります。
アプローチ
アプローチとは、門扉から玄関まで続く小道のことを指します。
レンガでヨーロッパ風デザインにしたり、枕木でカントリー風にしたり、掃除や手入れのしやすいコンクリートで埋めたり防犯目的で砂利にしたりと、選択肢が豊富です。
アプローチに花壇やアーチを作って、玄関まで続く空間の彩りを楽しむ人も、少なくありません。
フェンス・塀
フェンス・塀のデザインは家全体の印象を左右します。
たとえば高く積み上げられたブロック塀は、外からの視界を遮ると同時に、中に居る人に圧迫感を与えるでしょう。植栽をフェンスとすればほどよい開放感が得られますが、ブロック塀ほど外からの視線を防げません。また植物の外構は、ブロックやレンガに比べて頻繁なメンテナンスが必要です。
フェンスや塀の目的は目隠しだけではないため、防犯や見た目、維持の手間なども視野に入れたうえで検討が必要です。
駐車スペース(ガレージ・カーポート)
駐車場に屋根と柱をつけたのがカーポート、「車専用の建造物」といえる場所はガレージとなります。駐車スペースは車の停めやすさや道路と接する距離、防犯面など考慮する点が豊富です。車は安い物ではないため、安心して停められる環境をよく考えなくてはなりません。
テラス・デッキ
テラスもデッキも1階の掃き出し窓から庭に出るための空間ですが、テラスの場合は段差が低くタイルや天然石を用いるケースが多いです。一方でデッキの場合は高さや囲いがあって、木を使用したタイプをよく見かけます。
どちらも庭とリビングの境目といった感じで、テーブルや椅子を置いて、食事やお茶を楽しむことができる空間です。
庭
庭を芝生にするのか、そのほかのグランドカバーを選ぶのかは、今後のエクステリアの方向性を定めるうえでとても大切な要素です。
たとえば天然芝やその他のグランドカバー植物の場合、1度植えてしまえば取り除くのは容易ではありません。今後もその植物に合ったエクステリアを考えていく必要があります。コンクリートの場合はさらに変更が効きにくくなるため注意をしましょう。人工芝であれば張り替えは難しくありませんが、天然芝より費用がかかること、水はけの計算などをきちんとしなければいけないことなど、人工芝だからこそ留意すべき点があります。
【関連記事】一戸建ての庭はどうデザインする?庭付きのメリットやデメリットは?
照明
照明はそのほかのエクステリアをより魅力的に見せてくれる存在です。自慢の植木も、間接照明があたることでより魅力的に見えるでしょう。アプローチに設置をすれば、足下を照らす役割も果たしてくれます。防犯効果にも貢献するでしょう。
電源はどこから持ってくるのか、他のエクステリアから浮いたデザインではないか、防犯効果を高めるにはどこに設置をすべきかなどを、専門家と相談するのがおすすめです。
エクステリアを決めるときのポイント
エクステリアを決める際、大切なのは実用性とデザイン性、防犯面の3つです。これらを重視することで、満足のいくエクステリアが完成します。
実用性
家の外観を良くするためだけにエクステリア計画をたてると、生活動線が阻害される可能性があります。たとえば照明が邪魔で車の出し入れがしにくくなったり、郵便ポストを門柱に設置したことで家から距離が出て郵便物を取りに行くのに手間がかかったり、といった問題が発生するかもしれません。
エクステリアの配置をしっかり検討することで生活動線の確保がかない、見た目の良さと過ごしやすさが両立できます。
デザイン性
エクステリアは家の中からも視界にはいりやすい存在です。そのため、デザイン性が損なわれていると窓からの景色が残念なものになってしまいます。また、デザイン性の低いエクステリアは外から見た印象もマイナスに。自宅に帰ってきたときにがっかりするようなエクステリアは、避けたいものですよね。
実用性・配置だけでなく、エクステリアひとつひとつのデザイン性にもこだわりを持って選んでみましょう。
防犯
エクステリアには防犯効果も期待できます。人の気配を察知して点くセンサーライトや足音がする砂利など、防犯面の向上も意識するのがおすすめです。
また、草木が伸びすぎて姿を隠しやすい状況は侵入者にとって都合がよく、周囲に関心が無いと思われてしまうため狙われやすくなってしまいます。門柱にインターホンをし、玄関とは距離をおいて対応することも不用意に部外者を敷地内に入れさせない手段の一つです。
フェンスは2階などへの足場にならないよう種類など配慮しましょう。縦格子は汚れが落ちやすく足場になりにくい点でおすすめです。
エクステリアの平均的な費用
一般的に外構工事に掛ける費用は建物本体価格の15%からと言われています。弊社ナカジツの事例にて、エクステリアの平均的な費用は150~200万円となっています。家電や自動車といった工業製品と違い、外構工事は住居一つ一つにあわせて作る完全フルオーダー。初期段階から予算計画を行うことが肝心です。
ナカジツで人気のエクステリアアイテム
ナカジツでお客様に多く選ばれた、人気のエクステリアアイテムをご紹介します。
- ウッドデッキ 家族でくつろいだり、BBQしたり、洗濯物を干したり。多機能で裸足でも出られる庭スペースとして大活躍。
- 立水栓 地面に埋め込まれた散水栓に比べて、蛇口が高い位置にあるので手を洗ったり、水を汲んだりと使い勝手がよく、オシャレな見た目のものも多数あります。
- カーポート 車を濡らしたくないけど、ビルドインガレージはコストがかかるため難しい…。そんなとき、カーポートならコストを抑えつつ大切な車が雨ざらしになることを軽減します。
- 宅配ポスト 共働きの家庭や、宅配時に手が離せないときに便利です。宅配ポストのサイズ内のものであれば段ボール等も入ります。
【新築】実例
豊田市O様邸 外構部費用:約300万円
駐車場は3~4台分(インナーガレージ含む)駐車できるスペースがあるため、土間コンクリートを打設しました。1台スペースごとに砕石の目地を設けることで駐車時の目安としています。
ポストやインターホン、表札が付いている門壁は道路から建物内が見えない高さで計画をすることでカーテンを開けたまま生活ができるように配慮。さらに、門壁の裏にはプライベートのウッドデッキ空間があるため、子どもを遊ばせたり、夫婦で寛いだり、洗濯物を干すスペースとして多機能に利用が可能です。
写真では写っていませんが、門壁の裏側には立水栓もあり、ウッドデッキでプール遊びをするときに大活躍します。
玄関近くにはシンボルツリー(オリーブ)を植え、夜にはスポットライトがオリーブを照らして光と影のコントラストが浮かびあがり、印象的な外観を演出しています。
【リフォーム】実例
戸建木造2階建てリノベーション事例 施工費用(外構費):約230万円(諸経費含む)
「アウトドアを感じる家」がテーマのリノベーション事例。お施主様の趣味はキャンプやBBQということもあり、コテージのような気の温かみがあり、経年変化を楽しめる素材を使用しました。
ウリン材の広々としたウッドデッキはリビングと繋がっており、アウトドアリビングとして活躍します。窓を開けてキャンプ気分を味わいながら食事を楽しんだり、ウッドデッキで遊ぶお子さんを眺めながらリビングでくつろぐこともできます。見た目だけではなく、機能面や安全面にもこだわり溢れる事例です。
※費用は施工内容によって変化します。ご了承ください。
DIYしやすいエクステリア
エクステリアはDIYでも作ることができます。
とはいえ、すべてのエクステリアを自分でやるのはそれなりの技術と経験が必要です。ここでは初心者の方でもできるような、エクステリアのDIYについてご紹介します。
フェンスづくり
すのこを使えば簡単に見た目の良いフェンスが仕上がります。屋外用のすのこでない場合は防腐処理・防水処理が必要なため、専用のペンキを塗って保護をしましょう。
塗装が面倒であれば、処理がされているラティスを使うのもひとつの方法です。
それ以外にも束石と支柱を等間隔に立てて、長い板を渡してフェンスを作ることもできます。モルタルが扱えると、より頑丈な金網フェンスの取り付けもしやすくなるため、DIYの幅も広がるでしょう。
地面のアレンジ
レンガや芝生、砂利などはホームセンターでも購入できます。雑草を丁寧に取り除き、必要であれば水はけのための傾斜をつけて地面をならします。芝生や植物のグランドカバーの場合、堆肥などを入れて土を整え、種まきor植え付けをします。
レンガや砂利などは土の上に雑草が生えることを防ぐ防草シートを敷いて、バランス良く配置をすれば完了です。
植物を置く
植物があると、庭全体のイメージが優しく穏やかになります。花壇を作って直植えをしたりプランターや植木鉢に植えてラックに飾ったりと、いろいろな方法で楽しんでみてください。植物は植物同士の配置・色によって見え方が大きく変わります。最初のうちはプロの寄せ植えを雑誌やネットで検索し、そっくりそのまま真似をすることから始めてみるのも良い方法です。
エクステリアで外観をさらにワンランクアップしよう
エクステリアを充実させるには、ひとつひとつの要素に何を求めるのか、他のエクステリアとのバランス、生活動線などを意識する必要があります。費用を抑えたいのであればDIYを取り入れるのも良いでしょう。
そうして理想通りに仕上がったエクステリアは、家の中からの景色と外から帰ってきたときの満足感に貢献します。施工会社と念入りに打ち合わせをし、完成図をしっかりイメージしたうえで、ベストなエクステリア作りを実現してください。
エクステリアのご相談も、ぜひ不動産SHOPナカジツへどうぞ!