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更新日:2025.05.07

土地と建物の割合の決め方。理想の価格バランスや相場を解説

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土地と建物の割合のアイキャッチ

この記事のポイント

  • 土地と建物にかける予算配分は、建物の間取りや性能、住宅ローンの借入額、諸費用との兼ね合いに直結するため、初期段階から意識しておくことが重要
  • 相場としては「土地:建物=4:6または5:5」が多く見られるが、エリアや物件タイプによって傾向が異なり、自分の価値観やライフスタイルに合った配分を見つけるべき
  • 希望の家を建てるためには、建物に必要な金額を先に見積もったうえで土地にかけられる上限を逆算し、条件を柔軟に調整する姿勢が無理のない家づくりにつながる

「土地に予算をかけすぎると、建物にお金が回らなくなりそうで不安」
「建物は妥協したくないけど、土地を安くしすぎると生活が不便になりそう……」

マイホームを購入する際、限られた予算の中で「土地」と「建物」のバランスをどう取るかは大きな悩みどころです。どちらかに偏ると、理想とする家づくりや暮らしが実現できなくなるかもしれません。

この記事では、土地と建物の価格割合を決める考え方や目安、相場を分かりやすく解説します。これを読めば、自分にとって納得できる予算配分のヒントが見えてくるでしょう。

住宅購入で土地と建物の価格割合を重視すべき理由

ここでは、なぜ土地と建物の価格割合を意識すべきなのか、その理由を3つに分けて解説します。

建物の質や間取りに直結するから

土地に予算をかけすぎると、その分だけ建物に使える費用が限られてしまいます。

たとえば、総予算4,000万円のうち3,000万円を土地に使ってしまえば、建物にかけられるのは残りの1,000万円です。その範囲で建てられる家には制約が多く、間取りの自由度が減ったり、断熱性や耐震性といった性能面で妥協せざるを得なかったりすることもあります。

「場所は気に入っているのに、家に不満が残った」と感じるケースは多く、立地と建物、どちらもバランスよく満足できるように予算を配分することが大切です。

諸費用が建物費用に含まれていないことが多いから

建物の予算を考える際に注意したいのが、建物本体価格だけでは家は完成しないという点です。たとえば以下のような費用は、建物とは別に発生します。

建物本体以外にかかる諸費用・付帯工事費の例
項目 内容例
外構費用 駐車場、アプローチ、庭など
設計費・申請費 建築設計や建築確認申請の費用
地盤調査・改良費 地盤の状況により変動
インテリア関係 照明、カーテン、エアコンなど

こうした諸費用や付帯工事費は、一般に総工事費の3割程度といわれています。総費用4,000万円のマイホームの場合、土地と建物以外の部分で約1,200万円が必要となる計算です。

土地に予算を多く割いてしまうと、こうした費用の捻出が難しくなる点にも注意が必要です。

住宅ローンの借入可能額との兼ね合いがあるから

住宅ローンは「土地 + 建物の総額」に対して審査が行われます。そのため、土地に大きく予算を割いてしまうと、肝心の建物の建築費用に対する借入枠が圧迫され、希望どおりの家を建てられなくなる可能性があります。土地を先行して購入しようと考えている方は、特に注意が必要です。

住宅ローン控除を受けるなら土地の取得時期に注意

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、年末時点のローン残高に応じて、所得税や住民税の一部が控除されるものです。

土地と建物を別々のタイミングで購入する場合、土地の借入額が控除対象にならない場合があります。「先に土地を確保して、あとで家を建てよう」このような計画を立てている方は、住宅ローン控除の節税メリットが損なわれてしまう可能性が高いので注意が必要です。

なお、控除額は建物の性能(省エネ基準適合など)や入居時期によって異なります。詳細は国土交通省のガイドラインを確認しておくと安心です。

参照:
住宅ローン減税|国土交通省
No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁

【建物別】土地と建物の価格割合の平均・相場

土地と建物の価格割合は、物件の種類や立地によって大きく異なります。

ここでは、建物タイプ別に一般的な相場とその背景を解説します。

新築一戸建て(注文住宅)

注文住宅では、土地と建物のバランスはエリアや施主の希望によってさまざまですが、一般的に建物の比率が高くなりやすい傾向があります。これは自由設計によるこだわりや、最新の設備・性能を導入するケースが多いためです。

土地の価格が抑えられた郊外や地方都市では、建物が総費用の6〜7割、地価が高いエリアでは建物が5割以上となるのが相場です。

新築一戸建て(建売)

建売住宅は、事業者が土地と建物をセットで販売します。効率的な仕入れや大量施工によるコストダウンが反映されるため、土地と建物のバランスは「4:6から5:5」が目安です

都市部や駅近の分譲地では土地比率が上がる一方、郊外や新規造成地では建物比率が高くなる傾向も見られます。

中古一戸建て

中古戸建てでは、築年数が進むほど土地の比率が高くなりやすいのが特徴です

建物は時間とともに資産価値が下がります。築20~30年経過した木造家屋の場合、税制上「建物は評価額ゼロ」とみなされます。そのため、取引価格の大半が土地評価に準じ、6~8割が土地、2~4割が建物といった割合になることが多いです。

ただし、リフォーム済みや築浅の物件では、建物部分の評価が高くなる傾向があります。

新築マンション

新築マンションは、分譲価格の大部分を土地(敷地持分)が占めます。特に都市部・駅近エリアでは地価が高騰しているため、土地と建物で、6:4から7:3程度の割合になることが一般的です。

建物は多数の住戸で建築コストを分担する仕組みのため、建物コストが相対的に割安に感じられます。ただし、ブランドや高層階などの条件で建物価値が高まる場合もあります。

中古マンション

中古マンションは、築年数の経過とともに建物価値が下がり、土地の価格割合が高くなる傾向が強まります。駅近や都心の中古マンションでは、8割近くが土地評価というケースも少なくありません。

一方、管理状態やリフォーム履歴によっては建物比率が上がる場合もあり、個別条件による差が出やすいのが特徴です。

土地と建物の価格割合に大きな差があるケース

住宅購入における土地と建物の価格割合は、エリアやライフスタイル、こだわりの強さによって変動します。

ここでは、割合に差が出やすい典型的なケースを2つ取り上げ、それぞれの背景を解説します。

土地の価格が高く、建物の価格が低い

都心部や駅から徒歩圏内のような「立地に価値がある」エリアでは、土地価格が建物価格を大きく上回る傾向があります。

たとえば、東京23区内で30坪程度の土地を購入しようとすれば、土地だけで5,000万円を超えることもあり、建物は最低限の仕様で抑えざるを得ないというケースもあります。

また、二世帯住宅や将来的な建て替えを見据えて「まずは土地を確保しておきたい」と考える人も、先に土地に多くの予算を割くことになります。建物については、「最低限住めればいい」「いずれ建て直す予定」といった発想から、建築コストを抑え気味に計画されることが多いのが特徴です。

土地を優先する人にとっては、日当たり、学区、周辺環境といった要素が住宅の満足度を大きく左右するため、多少建物に妥協してでもいい場所を選ぶ価値があると考える傾向があります。

土地の価格が低く、建物の価格が高い

一方で、郊外や地方都市、リゾート地などでは土地価格が比較的安価なため、建物にしっかり予算をかけられるケースもあります。

たとえば、地方の新興住宅地で土地が1,000万円以下で購入できる場合、残りの予算を建物に集中させ、平屋や大空間リビング、自然素材を使った設計など、こだわりの強い住まいを実現する人が増えています。

特に「長く快適に暮らしたい」「性能やデザインには妥協したくない」という価値観を持つ人は、立地よりも住宅の完成度を重要視する傾向にあり、建物比率が6〜7割を超えることもあります。

このような場合、住環境としての豊かさや趣味との両立(広い庭やワークスペースの確保など)を重視するライフスタイルが、価格配分にもはっきりと表れる形になります。

土地と建物の価格割合の決め方

住宅購入の予算配分は、明確なルールがあるわけではありません。ただし、配分の考え方を整理しておくことで、無理のない資金計画が立てやすくなります。

ここでは、自分に合った価格バランスを決めるためのポイントを紹介します。

建物にかけたい金額から逆算して土地の上限を決める

土地と建物へ予算を均等に振り分けるのではなく、「建物にどれくらい費用をかけたいか」を先に決めておくと、後悔の少ない家づくりを実現しやすくなります。あらかじめ希望する間取りや断熱性能、設備仕様などを概算し「この内容なら最低でも建物に2,000万円は必要」と逆算できれば、土地にかけられる上限も自ずと見えてきます。

実際には、建築中に想定外の費用がかかることもあるため、建物予算はやや多めに見積もると安心です。

建物に関わる「見えにくい費用」も建物予算に含めておく

建物価格としてよく目にする「本体価格」には、外構、設計費、地盤調査費、インテリア(照明・カーテン)などが含まれていないケースがよくあります。

これらは合計で数百万円単位になることもあるため、事前に建築会社に「総額でいくらかかるのか」をしっかり確認し、建物に必要な総額として予算取りしておくことが大切です。

優先順位をはっきりさせておく

予算に限りがある中で、何を重視するかは人によって異なります。

たとえば「子育て環境は妥協できないけど、駅からの距離はそこまで気にしない」という人なら、立地を少し外して土地費用を抑え、建物のグレードアップに回すといった選択ができます。

逆に、職場や学区など立地条件を最優先するなら、建物に多少の調整を加える必要も出てくるでしょう。

自分にとって譲れない条件と、妥協できる点を整理することで、自然と納得できる配分になるでしょう。

土地と建物の理想的な価格バランスは?

購入者の傾向を見ると、4:6または5:5程度で土地と建物のバランスを取っているケースが多く見受けられます。

前述のとおり、土地に予算をかけすぎると、建物で間取りや性能を妥協することになりますし、建物に偏りすぎると、生活の利便性や将来の資産価値に悪影響を及ぼす可能性もあります。

家づくりを始めるときは、「平均的な配分はこうだけれど、自分たちにとってはどうか」という視点で検討してみることが大切です。

不動産SHOP ナカジツでは、土地探しから建物の予算配分、将来を見据えた暮らし方まで、住まいづくり全体をトータルでサポートしております。地域の価格動向や建物にかかる見落としがちな費用まで丁寧に説明しながら、一組一組のお客様にとって無理のないバランスをご提案しています。

土地からの相談ももちろん可能ですので、「何から始めればいいかわからない」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。

土地と建物の価格を抑える方法

住宅購入において、予算をオーバーしてしまう要因の多くは、土地と建物のいずれか、または両方にあります。ここでは、それぞれの価格を抑えるための現実的な方法について紹介します。

土地

土地の価格を抑えたい場合は、「希望条件を柔軟に見直すこと」がポイントです。

「駅まで徒歩10分以内」という条件を「徒歩15分以内」に見直すだけでも、数百万円単位の価格差が生まれることがあります。

商業施設の近くや学区人気の高い場所では価格が高騰しやすく、少しエリアをずらすだけでも価格に大きな差が出るため特に有効です。

さらに、旗竿地(道路から家までの細長い道と、奥のまとまった敷地で構成される土地)や高低差のある土地、変形地など、やや癖のある形状の土地(不整形地)も選択肢に入れると、相場よりも手頃な価格で購入できるケースがあります。設計の工夫次第で、こうした不整形地でも快適な住まいを建てることが可能です。

建物

建物価格を抑えるには、「理想を詰め込みすぎないこと」が大前提です。すべてを理想どおりに盛り込もうとすれば、予算は簡単に膨らんでしまいます。間取りをシンプルにしたり、水回りの位置をまとめて配管工事を減らしたりするなど、設計段階でできる工夫は多くあります。

外構・照明・カーテンといった付帯工事は、住宅会社を通さずに自分たちで手配するという方法も有効な手段です。住みながら必要な分だけ後で調整することで、初期費用を抑えつつ無駄のない施工を実現することが可能となります。

【FAQ】土地と建物の価格割合に関するよくある質問

土地と建物の価格割合に関しては、実務や税制上の取り扱いで疑問を持たれることが多いテーマです。ここでは、よくある3つの疑問に回答します。

固定資産税の土地と建物の割合は?

固定資産税は、土地と建物それぞれに課され、市区町村が評価額を算定します。毎年送付される「固定資産税課税明細書」には、土地と建物の評価額および税額が明記されます。税額は立地や築年数によって変わるため、一概に「土地の割合のほうが高くなる」とはいえません。

築年数が長い物件だと、通常土地の割合が高くなります。土地の評価額はさほど下がらない一方で、建物の評価額は最終的に2割程度まで低下するためです。

参照:固定資産税|総務省

土地と建物の価格が分かれていない(内訳がない)不動産はどうする?

個人間売買などでは、売買契約書に土地と建物の金額の内訳が記載されていないことがあります。税務上、それぞれの価格を分けて把握しておくことが必要です。

このとき使われるのが「按分(あんぶん)」という方法です。按分とは、不動産の合計金額を合理的な基準で土地と建物に振り分けることを意味します。

国税庁の案内では、合理的な按分方法の一例として、固定資産税評価額の比率を用いる方法が紹介されています。

たとえば評価額で土地が70%、建物が30%となっていれば、売買代金3,000万円のうち2,100万円が土地、900万円が建物というように按分して処理します。

契約書に内訳がない場合でも、評価証明書や税理士の助言をもとに、事前に整理しておくと確定申告の際もスムーズです

参照:No.6301 課税標準|国税庁

収益物件の土地と建物の価格割合の理想は?

収益物件の場合、建物の減価償却を通じて節税効果を得ることができるため、建物の価格割合が高いほうが有利とされています。

たとえば土地が7割、建物が3割の割合では、総コストに対して減価償却できる部分が少なく節税メリットも限定的です。

一方で、土地割合が低すぎると将来の資産価値が目減りしやすく、出口戦略に影響を与えるリスクもあります。

まとめ

土地と建物、それぞれにどれだけ予算をかけるかは、家づくりにおいて非常に悩ましいテーマです。立地を重視すれば建物にしわ寄せがきますし、建物にこだわれば土地の条件に妥協しなくてはいけません。

大切なのは、何を優先し、どんな暮らしを望むのかを整理したうえで、自分たちにとって納得できるバランスを見つけることです。

不動産SHOPナカジツでは、住宅購入に悩む方へ向けて、資金計画から土地探し、建物のプラン作成まで一貫してサポートしております。地域密着で培った価格相場の知識に加え、暮らしのイメージを丁寧に引き出す「Asobi-創家(アソビスミカ)」など、ヒアリングを重視したご提案が強みです

建物についても設計士が早い段階から関わるため、土地との相性を踏まえた現実的なアドバイスが可能です。

理想や予算、将来の変化まで見据えた「暮らしに合う選択」を一緒に考えていきます。方向性が決まっていない段階でも、ぜひお気軽にご相談ください。

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