戸建て・中古マンション・土地の情報TOPナカジツの「住まいのお役立ち情報」住宅ローン中の家を賃貸に出すのはダメ!黙認はないものと考えよう

更新日:2026.05.11

住宅ローン中の家を賃貸に出すのはダメ!黙認はないものと考えよう

ローン中の家を賃貸するのは銀行に黙認されるのかのアイキャッチ

この記事のポイント

  • 住宅ローン中の無断賃貸は契約違反であり、発覚すると重大なリスクがある
  • 無断賃貸は住民票・賃貸募集・保険変更など複数の経路で銀行に発覚する可能性が高い
  • 転勤などやむを得ない事情がある場合は事前に銀行へ相談すれば例外的に認められることもある

「住宅ローン中の家を貸したら、銀行にバレるのだろうか?」
「転勤で住めなくなるけど、無断で賃貸にしても大丈夫?」

転勤や住み替えで、返済中の自宅を貸したいと考える方は少なくありません。

しかし、住宅ローンは本来自分が住む前提で組まれるため、無断での賃貸化にはリスクしかありません

この記事では、契約上の扱い・発覚時のペナルティ・例外的に認められるケースまでまとめて解説していきます。

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住宅ローン中の不動産を賃貸に出すのは黙認されない

住宅ローン中の不動産を賃貸に出すのは黙認されない

住宅ローン返済中の物件を無断で賃貸に出すのは、金融機関との契約に対する明確な違反です。

「黙認されている」「バレなければ問題ない」という認識は誤りで、発覚した場合には深刻なペナルティが待っています。

そもそも住宅ローンは、借り主本人が居住することを前提とした融資です。一般的なアパートローンや事業用ローンより金利が低い理由もここにあります。

契約書には「自己居住用不動産の取得」を目的とする旨が明記されており、賃貸転用は資金使途違反にあたります。金融機関はこれを「期限の利益の喪失事由」として扱えるため、残債の一括返済を請求できます。

より悪質なケースでは、刑事責任に発展することもあります

最初から賃貸目的でありながら自己居住を装って住宅ローンを申し込む行為は、金融機関を欺いて低金利融資を引き出す詐欺的行為とみなされ、刑法上の詐欺罪(第246条)に問われる可能性があります。

民事上の契約違反と刑事責任は別の話であり、「契約違反だから最悪一括返済すればいい」という割り切りは通用しない場合があります。

ただし、転勤などやむを得ない事情があり、金融機関に事前に届け出た場合は、例外的に賃貸転用が認められることもあります。この条件と手続きについては、後の章で詳しく説明します。

住宅ローン中の無断賃貸が発覚した場合のリスク

無断賃貸が発覚した場合のペナルティは、想像より格段に重いです。

「黙っていれば問題ない」と考えている方には、具体的に何が起こるのかを知ってほしいと思います。

一括返済を求められる可能性

最も深刻なリスクが、ローン残高の一括返済請求です。

住宅ローン契約には「期限の利益」という概念があり、毎月分割で返済できる権利が借り手に与えられています。

しかし、資金使途違反(自己居住以外への転用)が確認されると、この権利を失うと契約書に定められているケースがほとんどです。

つまり、残債が3,000万円あれば、それを一括で払えという通知が届く可能性があります。手元にそれだけの現金がなければ、自宅を売却するしかない状況に追い込まれます。

金利優遇の取り消し・ローン条件の変更

一括返済までは求められなかった場合でも、金利優遇の撤廃というペナルティが課されることがあります

多くの住宅ローンは「自己居住」を条件に低金利を適用しているため、その条件が崩れた時点で金利が引き上げられる根拠が生じます。

たとえば0.5%の金利引き上げでも、残債2,000万円・残り20年のケースでは総返済額が100万円以上増えることがあります。

フラット35でも同様で、賃貸転用が発覚した場合は融資金の全部または一部を繰り上げ返済するよう求められる場合があると規約に明示されています。

参照:

金融機関からの信用を失う

一括返済や金利変更という直接的な損害に加えて、見落とされがちなのが信用情報への影響です。

資金使途違反は金融機関の記録に残り、その後の借り入れ審査に影響する場合があります。住み替えで新たな住宅ローンを組もうとしたり、車のローンを申し込んだりした際に、審査が通りにくくなるリスクがあります

一度失った金融機関の信用を取り戻すのは容易ではありません。

住宅ローン中の家の無断賃貸が銀行にバレる理由

「黙っていればわからないだろう」と考える方もいますが、銀行に発覚する経路は一つではありません。

住民票・郵送物で発覚する

住宅ローンを契約した住所と、実際に住んでいる住所が一致しなくなると、それ自体が手がかりになります。

引っ越し後に住民票を移せば、銀行へ送付するローン関連の書類が旧住所に届かなくなり、金融機関側が「本人は別の場所に住んでいる」と確認できる状態になります

また、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の適用を受けるには毎年の確定申告や年末調整が必要で、転居後に控除の適用外となるケースも出てきます。

税務上の住所と物件の所在地がずれた時点で、間接的に金融機関の目に触れる可能性があります。

管理会社・入居者から情報が伝わる

賃貸管理会社に委託すると、物件情報はインターネット上に掲載されます。

銀行の担当者や与信管理部門が物件住所で検索した場合、賃貸募集中の広告がそのまま見つかることがあります。意図した密告でなくても、公開情報として誰でも確認できる状態です

また入居者トラブルが発生したとき、入居者や管理会社が物件の抵当権設定状況を調べると、融資元の金融機関名が登記簿から判明します。

その金融機関へ問い合わせや通報が行われた事例も実際にあります。「誰も話さないはず」という前提は成り立ちません。

火災保険や契約内容の変更でバレる

自宅用の火災保険は「住宅物件」として契約しますが、賃貸に転用した場合は「一般物件(賃貸用)」への変更が必要です。

用途が変わったにもかかわらず保険内容を変更しないでいると、火災などの事故が起きた際に保険金が支払われないリスクがあります

逆に保険会社へ変更を申告した場合は、その情報が保険会社経由で融資元の銀行に伝わる場合があります。

参照:

住宅ローンは団体信用生命保険(団信)とセットになっていることがほとんどで、保険会社と銀行は情報を共有できる関係にあります。

「保険だけ変更して銀行には黙っておく」という方法も、実際には通用しにくいです。

 

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住宅ローン中の家を賃貸に出した人の声

実際に無断で賃貸転用した人の声をみると、発覚のリスクや銀行の対応をある程度想定したうえで行動している実態が見えてきます。

例えば、銀行から電話が来て発覚したという声が見られます。

「ご自宅はどうしていますか?」という穏やかな問いかけから始まり、賃貸中と正直に答えた途端に態度が変わって賃貸契約書の提出を求められた、という体験談です。この投稿者は契約時に銀行から賃貸を認める言質を取っていたため問題にならなかったとのことですが、そうした事前の確認なしに無断で進めていた場合は深刻なペナルティになりえます。

一方、「延滞しなければ銀行には分からない」という認識でヤドカリ投資(住む家を変えながら前の家を次々と賃貸に出す手法)を実践している声や、海外駐在中に都内の自宅を無断で賃貸運用しているケースも散見されます。

前述のとおり、無断賃貸は複数の経路で発覚しうるため、「延滞していなければ大丈夫」という認識は危険です。

【事情別】住宅ローン返済中に賃貸が認められるケース

前の章で説明したとおり、住宅ローン中の無断賃貸は原則として契約違反です。

ただし、やむを得ない事情がある場合は、銀行に申し出ることで特例として賃貸化が認められることがあります

自分の状況がどれにあてはまるかを確認してみましょう。

住宅ローン返済中に賃貸が認められるケース

転勤の場合

会社命令による転勤は、銀行が賃貸化の特例を認めやすい事情のひとつです。

あくまで「一時的な不在」であり、転勤が終われば戻って居住する意思があることが前提になります。

手続きとしては、転居前に銀行へ相談し、辞令など転勤を証明できる書類を提出するのが一般的です。

住宅金融支援機構の財形住宅融資でも、転勤などでやむを得ず住めなくなる場合は所定の書類を金融機関に提出することで留守管理手続きが認められています。

参照:

なお、賃貸期間中は住宅ローン控除の適用が止まります。

転勤から戻って再居住した際に控除を再適用するには、転居前に税務署へ届出書を提出しておく必要があるため、税務面の手続きも忘れずに進めましょう。

参照:

結婚・離婚の場合

結婚して配偶者の家や新居に移る場合、あるいは離婚によって片方が住宅を出ていく場合も、ローン中の住宅を賃貸に出したいと考える方は多いです。

ただし、転勤のような「一時的な不在」とは性質が異なり、銀行の判断はより慎重になります。

銀行への相談では、単に「引っ越すことになった」と伝えるだけでは不十分です。売却も含めた選択肢を提示しながら、「なぜ賃貸化が必要なのか」を具体的に説明することで、認められる可能性が出てきます。

離婚の場合はローンの名義や連帯保証の問題も絡むため、銀行と早めに協議するのが得策です。

親族居住・空き家になる場合

自分は別の場所に住みつつ、親や兄弟などの親族にローン中の住宅を使わせるケースがあります。

この場合、「賃貸借契約を結ばない無償の使用貸借」であれば認められることもありますが、家賃を受け取る正式な賃貸契約になると、転勤と同様に銀行への事前申請が求められます

誰も住まない空き家のまま放置することも、銀行によっては担保価値の毀損につながるとして問題視される場合があります。

空き家対策として賃貸に出したい場合も、まず銀行に相談し、賃貸用ローンへの借り換えも含めて選択肢を整理するのが現実的です。

住宅ローン中の賃貸化に対する各銀行の対応方針

メガバンクとネット銀行では、賃貸転用に対するスタンスに差があります。自分が借りている銀行がどんな方針をとっているか、事前に把握しておきましょう。

メガバンク・信託銀行の場合

たとえば三井住友銀行は公式資料で「賃貸する場合等は、ご利用中の住宅ローンを全額お返しいただく場合もございます」と明記したうえで、「住めない事情ができた場合にはご相談ください」とも記載しています。

つまり、原則は一括返済を求める立場でありながら、転勤などの正当な事情については相談窓口を開けているわけです。

参照:

三菱UFJ銀行も同様の姿勢をとっており、やむを得ない事情を伴う申請には個別対応するのが一般的です。

メガバンクや信託銀行は支店窓口での相談チャネルが整っているぶん、転勤・単身赴任といった事情には比較的柔軟に動ける体制を持っています。

ただし「相談すれば必ず認められる」とは限らず、審査次第で追加条件が課される場合もあります。

ネット銀行の場合

楽天銀行は公式FAQで「住宅ローンは契約者ご本人さままたはご家族がお住まいになるためのローン」と定義し、永続的に賃貸転用する場合はローンの返済を求めると明示しています。

参照:

ネット銀行は審査や手続きをシステム化している分、メガバンクのような個別の相談対応を得意としない傾向があります

イオン銀行・ソニー銀行・じぶん銀行(au住宅ローン)なども、転勤などの一時的な事情への対応可否は銀行ごとに異なります。

 

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住宅ローン中の家を貸したいときの相談タイミングと伝え方

銀行への相談は「賃貸に出すと決めた時点」ですぐに動くのが原則です。

転勤辞令が出た直後、または住み替えを検討し始めた段階で連絡するのが、もっとも承認を得やすいタイミングになります。

賃貸募集を不動産会社に依頼する前に、まずローンを組んでいる銀行の窓口かローン専用ダイヤルに電話で状況を説明しましょう。

「転勤のため一時的に自宅を賃貸に出したい」「いつから・いつまでの予定か」「戻る意思があるか」を簡潔に伝えると、銀行側も検討しやすくなります。

転勤が理由の場合は辞令書のコピーが必要書類として求められるのが一般的で、賃貸期間の見込みや復帰後に再居住する計画も合わせて説明できると話が進みやすいです。

すでに無断で貸してしまっている場合でも、放置し続けるよりは自己申告するほうがリスクを抑えられます。

前述のとおり、発覚時の一括返済請求は現実にありえる話ですが、自ら申し出た場合は銀行側の対応が軟化するケースもあります。ただし結果は銀行の判断次第であり、必ずしも容認されるわけではない点は念頭に置いておきましょう。

住宅ローンから賃貸ローンへの借り換え手順

銀行の許可が下りない場合や、投資目的で長期的に賃貸化したい場合は、住宅ローンを不動産投資ローン(アパートローン)に借り換えるのが合法的な解決策です。

目的に合ったローンに切り替えることで、賃貸化を正規の形で進められます。

ただし、不動産投資ローンは住宅ローンより金利が高く設定されるのが一般的で、毎月の返済額が増える点は事前に試算しておく必要があります。

借り換えの流れは、おおむね以下のとおりです。

  • 現在の住宅ローンの残高・残存期間・繰上返済手数料を確認する
  • 複数の金融機関でアパートローンの融資条件・金利を比較する
  • 審査に必要な書類(収入証明書・物件の登記簿謄本・賃貸収支計画書など)を準備する
  • 審査申込・承認後、新ローンで既存の住宅ローンを一括完済する
  • 抵当権の抹消・設定登記を経て、賃貸を開始する

審査では給与収入だけでなく、賃料収入の安定性も評価されます。空室リスクの高い物件や築年数の古い物件は審査が通りにくい場合もあるため、賃貸需要の見込みを示す資料を用意しておくと、審査をスムーズに進めやすくなります。

まとめ

住宅ローン中の無断賃貸転用は契約違反であり、発覚すれば一括返済請求という深刻なリスクを負います。転勤や家庭事情によるやむを得ないケースでも、まず銀行への事前申告が原則です。

「ばれなければよい」という考え方は非常に危険です。

一方で、借り換え審査が通らない、賃料収入より売却益のほうが大きそうといった状況では、売却を軸に検討したほうが結果的に有利になることもあります。

賃貸と売却のどちらが得かは、物件の立地・築年数・残債額によって変わるため、一概には言えません。

迷ったときは、地域の取引実績が豊富な不動産会社への相談がおすすめです。

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