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住宅ローンの返済年数は短いほうがいい?長いほうがいい?

住宅ローンの返済年数は短いほうがいい?長いほうがいい?

掲載日:2021.03.24

住宅ローンを選ぶ際、さまざまな借入条件について検討する必要があります。借入金額が同じでも、借入先をはじめ、金利タイプや返済方法によって負担する利息額が変わります。そのため、可能な限り返済負担を軽減したい人は、住宅ローンの比較検討を十分行わなければなりません。

住宅ローンの返済年数も利息額や諸費用に影響する要素の一つです。この記事では住宅ローンの返済年数に絞って解説しますので、参考にしてください。

住宅ローンの返済年数は何年まで?

住宅ローンを利用する際には、さまざまな借入条件が設けられており、条件を満たさなければ借り入れることはできません。借入条件の一つである返済年数は一般的に「最長35年」とされ、加えて借入時年齢(満20歳以上70歳未満など)と完済時年齢(満85歳未満)が設けられており、申込者の年齢によっては希望通りの返済年数で借り入れられないことがあります。

まずは金融機関がどのような条件を設定しているか確認します。

一般的には35年が多い

住宅ローンの返済年数は、一般的に1年以上35年以下となっています。1年単位ではなく1ヶ月単位で設定できる金融機関もあります。また住宅金融支援機構が取り扱うフラット50のように返済年数を35年以上にできる住宅ローンも存在します。

ほとんどの住宅ローンの返済年数は最長35年ですので、以降は35年を前提に解説します。

完済した時の年齢を考慮に入れる(年齢上限もある)

住宅ローンの返済年数は最長35年ですが、借入時年齢と完済時年齢の条件も設けられています。特に完済時年齢の上限について確認する必要があります。金融機関の完済時年齢は、おおむね「満80歳」となっています。金融機関によっては「満81歳」「満85歳」などもみられます。

フラット35の場合は、申込時年齢が満70歳未満で、返済年数は「80歳 - 申込時年齢(1年未満切上げ)」で計算します。たとえば申込時年齢35歳であれば45年(80 - 35)ですが、最長35年ですので、返済年数の上限は35年となります。この計算式からフラット35の完済時年齢は満80歳であることがわかります。

住宅ローンの返済年数は短いほうがいい?長いほうがいい?

住宅ローンの返済年数は条件の範囲内であれば任意に決められます。ここでは返済年数を短くした場合と長くした場合の特徴について紹介します。

返済年数を短くした場合

たとえば35歳のときに申し込むと、返済年数を35年とすれば満70歳までの返済となります。この際、退職年齢の65歳までの返済年数とするなど、短くした場合のメリットやデメリットについて解説します。

メリット

住宅ローンの利息額は、金利、返済年数(借入期間)、借入金額で決まります。金利や借入金額などほかの条件が同じでも、返済年数を短くすることでローンの返済負担を軽減できます。

また返済年数を短くすることで、一定の収入が見込める時期(退職前)に返済できる、完済時期が早まるなどのメリットがあります。フラット35では、返済年数21年以上35年以下よりも20年以下のほうが金利優遇を受けられます。

返済年数は、都市銀行や地方銀行など一部の金融機関で必要な保証料の額にも影響します。保証料とは、返済が滞った際に保証を受けるため保証会社に支払う費用です。一般的に返済年数が長くなるほど保証料は高くなります。諸費用を含めた総支払額で考えると、返済年数を短くするメリットはさらに大きくなります。なお保証料は返済年数のほかに、金融機関(保証会社)や借入金額によっても変わります。

デメリット

返済年数を短くした場合のデメリットは、毎月の返済額が返済年数を短くするほど高くなる点です。利息額に注目すると返済年数を短くしたほうがよいですが、無理のない返済額となるような返済年数にしなければなりません。

また借入当初の条件を変更することは難しいため、借入後に返済年数を延長することは原則、できません。利息額などの負担や完済時年齢が気になる場合、返済年数を35年としておき、返済期間中に一部繰り上げ返済をして完済時年齢を短くし、利息額の負担を軽減することもできます。

なお経済状況の変化などで返済が厳しくなった場合、金融機関と相談のうえ、返済年数が延長されることはあります。ただこの場合、利息額が当初より増えるなどの注意点もあります。

返済年数を長くした場合

たとえば頭金が十分にある場合や親からの贈与を受けられる場合などは返済年数を短くすることができます。しかし、このような場合でも返済年数を長くすることで得られるメリットがあるため返済年数を長く設定する場合も。一方、そうすることで発生してしまうデメリットもあるため注意が必要です。

メリット

返済年数を長くすれば、毎月の返済額を抑えることができます。収入に対する返済額の割合が小さければ、家計のやり繰りはしやすく、一時的な収入減や支出増に対応しやすくなります。中長期的な収支計画に不確定要素がある場合でも、比較的安心して住宅ローンを利用することができます。

また返済額を減らした分を貯蓄することで急な支出に対応できます。返済に余裕がなければ、資金不足の際、新たな借り入れが発生することもありますので注意が必要です。

デメリット

返済年数を長くするデメリットに、利息額が増える点が挙げられます。どの程度増えるかは、金利や借入金額にもよりますので、シミュレーションして確認するとよいでしょう。また諸費用の一つである保証料の額は返済年数が長くなると高くなります。利息額とあわせて総支払額で比較し、家計に合った返済年数を設定しましょう。

返済年数を長くすると、完済時年齢に近づくにつれ収入が減少し、住宅ローンの返済が負担に感じるかもしれません。返済年数を長くした場合は完済時期の収支を考え、一部繰り上げ返済などを利用して返済年数を短縮することができます。

返済年数を決めるときに考えるべきポイント

ここまで返済年数について解説しましたが、返済年数を決めるときには、借入金額や金利などの借入条件だけでなく、将来の収入や支出、退職時の年齢も考慮する必要があります。返済年数は利息額や諸費用などに影響しますので、家計の状況に合わせて決めるとよいでしょう。

注意点としては、利息額や総支払額にこだわりすぎないことです。利息額や総支払額は少ないほどよいですが、安定して返済する余裕があることも重要です。利息額や総支払額は、借入先を比較検討したり、借入金額を見直したりすることでも減らすことができます。

その他、住宅ローン控除(住宅ローン年末残高の1%が所得税から控除される)の適用条件には返済年数の定めがあり、10年以上のローンが対象となります。また、途中で繰り上げ返済をして返済年数が10年より短くなった場合、その年以降の控除が受けられなくなってしまいます。住宅ローン控除は制度の内容をよく理解し、上手に活用しましょう。

まとめ

住宅ローンの返済年数は、申込時年齢や将来の収支など、個々の家計の状況に合わせて決めることが大切です。返済年数だけで返済負担の軽減を考えるのではなく、ほかの借入条件とあわせて納得できるまで比較検討しましょう。

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