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更新日:2026.02.26

古い家を売る方法5選・コツ2選!基準となる売却価格の「相場感」も解説

「田舎の古い家が売れなくて困っている」
「できることなら古い家を高く売りたい」

古い家は買い手に魅力が伝わりにくいため、売るのが難しいものです。売りに出しても反響がないと焦ってしまいますよね。

そこで今回は、古い家を売るための方法について解説します。この記事を読むことで、古い家を売るためのコツがわかります。

個々の物件の状態に応じた効果的な売却方法を選び、できるだけ早く、そして手残りが多くなるように売却しましょう。

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「古い家を売りたいけれど売れない」の声は多い

近年、日本全国で古い家を売りたいという声が増えています。

  • 人口減少
  • 東京一極集中
  • 超高齢社会

上記の理由により、日本全体でみると供給が需要を上回る「家余り」状態となりつつあります。特に地方では増加する空き家が社会問題化しています。東京をはじめとした首都圏への人口流出により、生まれ育った実家などが使われず放置されているからです。

親の介護や相続をきっかけに古い家を管理する人は多いですが、各々がたくさんの課題に直面しています。所有しているだけで固定資産税がかかったり、近所迷惑にならないため定期メンテナンスに通ったりと経済的にも精神的にも負担です。

早く手放したい古い家ですが、以下のような安全性や資産価値の低さの問題から売れにくいケースもあります。

古い家が売れにくい理由
問題点 理由
耐震基準の問題 1981年以前建築された家は旧耐震基準準拠なので安全性に不安がある
資産価値の問題 築20年以上の家は市場価値がほとんどない

こうした背景から、「古い家を売りたいけれど売れない」と頭を悩ませる方は少なくない状況になっています。

参考までに、実は2023年については「マンション価格の高騰」「住宅ローン金利上昇」「建材価格高騰」などにより、中古住宅市場に変化がみられました。

建築時期別戸建住宅の売却状況

国土交通省が公開する「令和5年度住宅市場動向調査報告書」によると、2023年に売買された中古戸建住宅の平均築年数は27.2年、昭和60年〜平成6年建築の物件(築29年〜築38年)がよく売れたということがわかります。2023年は例年以上に古い家が売れた年といえるでしょう。

出典:令和5年度住宅市場動向調査報告書|国土交通省

古い家を売る方法

中古住宅を売るなら、まずは不動産会社へ仲介に出すのが一般的です。欲しい人さえ見つかれば、比較的高い価格で売却できるのが仲介のメリットです。

しかしながら、例えば「半年から1年経っても買い手が現れない場合」などにおいては、販売価格の設定だけでなく、物件自体に問題がないかも疑いましょう。

ここで、売るための戦略を5つ紹介します。

専門業者に買取を依頼する

買取とは不動産会社に家を買い取ってもらうことです。買い手が見つかるまで待つことなく、すぐに現金化できるのがメリットです。内覧対応やリフォームも不要、仲介手数料もかかりません。

デメリットは仲介と比較して価格が安くなることです。売却価格は仲介よりも7割程度となるのが一般的です。不動産会社は買い取った後、家を解体したりリフォームしたりして付加価値をつけてから売却します。そのため、買い手が見つかるまでにかかるコストやリスクを不動産会社が負担することも考慮されるため、売主の利益は少なくなります。

なお、プロの目から見ても売るのが難しいと判断される場合、買取を断られることもあります。

空き家バンクや自治体のサポートを活用する

空き家バンクとは、自治体が運営する空き家紹介サイトのことです。古い家が建つ所在地の自治体に申請することで、無料で掲載することが可能になります。興味を持った人からの連絡を受け、内見や交渉の末お互いに合意できれば売買成立です。

メリットは、無料で不動産紹介サイトに掲載できること、不動産会社に買取を断られた物件でも登録可能なこと、そして不動産会社を介さないため仲介手数料がかからないことです。

デメリットは当事者間の取引であるため、トラブル時には自己解決が求められる点です。自治体に協力を求めたいところですが、民事不介入であるため手厚いサポートは期待できないので注意しましょう。

なお、自治体によって空き家バンクに対する力の入れ具合は異なります。気になる方は「〇〇市 空き家バンク」で検索してみてくださいね。

古家付き土地として売る

「古家付き土地」とは土地をメインとして売却する方法です。

メリットは「家を探している人」「家を建てる土地を探している人」の両方の買い手から物件を見つけてもらえる点です。また、建物を商品として考えないので売却前のリフォームや解体を考える必要はありません。さらに、売れるまで「住宅用地特例」が適用されるため固定資産税が軽減されます。

デメリットは購入後に買主が解体することが前提となるため、その分を値引き交渉される可能性があること、そして管理不十分だと市区町村に「特定空き家」に認定され固定資産税が高くなる場合があることです。古屋付き土地として売る場合であっても、最低限の管理が必要となる点には注意が必要です。

解体して土地として売却する

解体して土地だけで売る方法もあります。

メリットは、新築を建てたい買主にとって解体の手間が省けるため、早く売れる可能性が高まる点です。特に、建物の状態が悪い場合や土地としての需要が高いエリアでは、この方法が有効です。

一方で、デメリットは、解体費用を売却額に上乗せしても必ずしも売れるとは限らない点です。また、解体費用が高額になる場合は、売却後の手残りが少なくなる可能性もあります。不動産会社と相談し、解体が効果的かどうかを十分に検討してから実施することをおすすめします。

古民家として売る

築50年以上の木造住宅なら、古民家としてアピールすることで高く売れる場合があります。古民家とは、一般社団法人全国古民家再生協会の定義によると「昭和25年以前に建築された木造軸組構法で建てられた住宅」を指します。

古民家は近年需要が高まっています。広い敷地やレトロな雰囲気が魅力で、都会のファミリー層や若い世代、DIY好きな人たちに人気があります。周辺環境や住宅のデザインにもよりますが、もしも該当するなら古くても高く売れる可能性があります。

売却予定の古い家が古民家に該当する場合、リフォームや取り壊しは慎重に検討しましょう。そして、古民家としてのアピールの仕方を工夫してみましょう。

参考:「古民家」の定義について|一般社団法人全国古民家再生協会

売れない古い家を売るためのコツ

売れない家に手を加えて、価値や信頼性を高めて家を売る方法もあります。具体的に2つの方法について紹介します。

リフォームやリノベーションをする

リフォームやリノベーションとは家の機能を高めることです。一般的には規模の小さいものがリフォーム、家全体の機能を高める大規模改修がリノベーションにあたります。

家をきれいな状態にして住み心地をよくすることで、買主の目に留まりやすくなることが期待されます。

リフォームの規模としては全面リフォームよりも、風呂やトイレ、キッチンなどにピンポイントかつ効果的なリフォームのほうがおすすめです。やりすぎると、コスト回収が困難となったり、買主と趣味と合わなくなり、かえって売れにくくなったりする可能性もあるためです。

信頼できる不動産会社と相談しながら、効果的な範囲でリフォームを実施しましょう。

ホームインスペクションをしてから売却する

ホームインスペクションとは、専門家が住宅診断し家の劣化や欠陥などを調査することです。

中古住宅の買主は、素人目には見えない欠陥や劣化が隠れていないか不安を抱えています。あらかじめ有資格者に家の状況を詳しく見てもらい、目に見えない基礎や床下、給排水機能などのお墨付きを得ることで、買主の中古住宅購入に対する不安を軽減することができます。

また、事前にプロの目を通すことで売却後のトラブル防止にもつながります。

ホームインスペクションの費用相場は、建物の種類や建物面積によって異なります。目視による確認を行う基本調査では、建物面積が30坪(100平米)の戸建ての場合、5〜7万円が目安です。

古い家を売るときの注意点

古い家を売るときの一般的な注意点を3つ紹介します。

古い家を解体して土地で売るなら解体費用が必要

解体後の土地を売る場合、解体費用は売主が払います。解体費用は木造家屋なら100万〜200万円が相場です。土地売却価格に解体費用を上乗せても必ず売れるとは限らないため、解体前に収支を計算しましょう。

解体費用を少しでも抑えたい場合、以下の方法を検討してください。

  • 解体業者から相見積もりを取る
  • 自治体の補助金を利用する

解体費用は業者によって価格が異なります。最低2〜3社から見積書を貰うことで、適正な価格を把握できます。

補助金については、自治体により実施しているかどうか異なります。適用には要件があり、また事前申請も必要な場合が多いため、まずは自治体に問い合わせてみましょう。

家財はあらかじめ撤去する

売却予定の家であっても、家財はあらかじめ撤去しておきましょう。解体後のがれきが少ないと廃棄物処理費用を圧縮できるからです。

事前に家庭ごみとして少しずつ処分したり、直接処理場に搬入したりすることで無料もしくは割安に家財を処理できます。また、売れるものはリサイクルショップやフリマサービスに出すことで解体費用の足しにすることも可能です。

また、家財撤去のもう1つのメリットとして、内覧対策にもなります。内覧時に家財が散らかったままだと印象が悪くなり、せっかくの売却のチャンスを逃してしまいます。

家財撤去はできるだけ早く、計画的に済ませましょう。

古い家を壊すなら1月2日以降で固定資産税対策

住宅がある土地は「住宅用地特例」が適用され固定資産税が安くなっています。解体により土地の固定資産税が最大6倍になる場合があるので壊すタイミングには注意が必要です。

固定資産税は毎年1月1日時点の所有の状況で課税が決まるので、売り手が決まっていないなら年の後半に壊すよりは年明けに壊すほうがお得です。

古い家が売れなかったらどうなるのか

古い家が売れない場合、値下げや不動産買取により利益を少なくしても売る方法を探りましょう。処分できずに亡くなった場合、家の処分の責任は次の世代に引き継がれます。

売れない不動産は「負動産」と呼ばれるように相続人にとって重荷です。相続放棄をすれば責任から逃れられますが、その場合は預金や有価証券などもすべて放棄となります。また、放棄をすることにより、管理責任は別の親類に移るため親族関係の悪化につながります。

2023年から始まった「相続土地国庫帰属制度」を利用することで、選択的に不要な不動産を国へ返納することも可能になりました。ただし、かなりの費用がかかります。

  • 建物の解体(100万〜200万円が目安)
  • 今後10年分の土地管理費(宅地100㎡で約55万円が目安)
  • 審査手数料(定額1万4,000円)

いずれの場合でも、子どもや親族に煩雑な手続きや重荷を背負わせることになりますので、可能な限り自分の代で処分する心づもりで臨みましょう。

参考:相続土地国庫帰属制度について|法務省

【体験談】古い家が売れた事例・売れなかった事例

ここでは古い家が売れたエピソードと売れなかったエピソードを紹介します。

古い家が売れたエピソード3選

エピソード1 築50年一戸建て、1年の販売活動の末に不動産買取で売却

年老いた母に代わり母の実家を処分することとなったAさん。物件は築50年の木造一戸建て。空き家状態が長く、立地もあまりよくありませんでした。

簡易査定で700万円程度でしたので、まず同じ価格で売りに出しましたが、1年経過しても買い手は現れません。このまま売れず、時間とお金と管理の手間がかかるのに嫌気が差して、不動産会社へ買取を依頼しました。売出価格よりも100万円安い600万円となり、当初よりも手残りは少なくなりましたが、早く処分できてAさんは満足だそうです。

エピソード2 築60年一戸建て、古家付き土地で売り出して中古戸建てとして売却

相続した実家の処分を決めたBさん。築60年の木造一戸建てで、土地面積は330㎡の物件です。不動産会社に相談したところ、「古家付き土地として売るのが良いのでは」というアドバイスを受け、その方針で売却を進めることにしました。

売り出してから数組の内見があり、その中の1組の夫婦が「リフォームして住みたい」と購入を希望。交渉の結果、「リフォームにお金がかかる分を少し安くしてほしい」という申し出を受け入れ、価格を50万円だけ下げて売却しました。

Bさんは「実家を壊さず、新しい家族に使ってもらえるのは嬉しい」と大満足。かつての実家が形を変え、新たな住まいとして活用されていることに感慨深げな様子でした。

エピソード3 売れない空き家を解体したら、タイミングがよくて売れた

相続した築40年の空き家。特に売出価格も見直さず、日々の生活も忙しいのでCさんはそのままにしていました。

あるとき近くに分譲地が造成され、同じタイミングで家を解体しました。そうしたところ、すぐ土地を買いたいという相談が来ました。分譲地を狙っていたが埋まってしまったため、近くにあった私の土地が気になったとのこと。不動産売却はタイミングも重要なのだと実感しました。

古い家が売れなかったエピソード3選

エピソード1 相続未登記で買取してもらえなかった

母親の死亡後、故人である父方祖父名義の家の売却を考えたDさん。祖父→父→母の順で家を管理していましたが、登記名義は祖父のままでした。

不動産会社に買取を相談したところ、物件自体の状態は良好ですが買取は拒否するとのこと。理由を尋ねると相続未登記の状態が長すぎて、10人近い相続人の共有状態となっていて手を出すことができないようです。

家の存在自体は知っていたので、両親が元気なうちに話し合いをしていたら処分できたかも……と後悔しました。

エピソード2 内見で印象が悪くて売れなかった

築30年の実家を持っていたEさん。全く売れる気配がありませんでしたが、ついに内見の申し込みが来ました。

内見時に案内をして気づいたのですが、家財はそのままで家の中は散らかしっぱなし……。内見人は少し引きつった表情をしていました。これはまずいと思い、精一杯住み心地のよさをアピールしましたが、第一印象を覆すことはできず家は売れませんでした。

エピソード3 価格設定が強気すぎて売れなかった

築年数20年超の自分が住んでいた家を売却することにしたFさん。立地は悪くなく、住み心地もよかったとのことで購入時の8割で売却価格を設定しました。

1年経っても家は売れず、周辺の取引価格を自分で調べたところ、相場を200万円ほど上回っていたことに気づきました。売却価格は自分の主観ではなく、数値で判断するべきだと実感しました。

築年数が古い家の売却事例からみる相場感

ここでは、国土交通省が提供している不動産情報ライブラリ内にある実際の売却事例をもとに相場感について考えてみます。

築50年超の一戸建て

築50年超一戸建て売買データ
土地面積 170㎡
延床面積 120㎡
築年数 50年
構造 木造
売却額 4,100万円

出典:不動産取引価格情報[土地と建物]|不動産情報ライブラリ

築50年の木造住宅。旧耐震基準時代に建てられた家で、安全性の問題もあり住居としての価値はありません。しかし、駅まで徒歩4分の好立地のため建物を残したままでも高く売れています。

築30年超の一戸建て

築30年超一戸建て売買データ
土地面積 140㎡
延床面積 140㎡
築年数 30年
構造 木造
売却額 3,400万円

出典:不動産取引価格情報[土地と建物]|不動産情報ライブラリ

築30年の木造住宅。新耐震基準に適合するものの築年が長く、上物の価値はほぼありません。先ほど紹介した築50年の物件とエリア的に近いため、土地の平米単価はほぼ同じです。

築20年の一戸建て

築20年一戸建て売買データ
土地面積 110㎡
延床面積 115㎡
築年数 20年
構造 木造
売却額 3,200万円

出典:不動産取引価格情報[土地と建物]|不動産情報ライブラリ

築20年の木造住宅。築20年であればまだまだ住めるため、家の部分も金額に算定にされています。

【FAQ】古い家の売却に関するよくある質問

古い家を売るときのよくある質問を3つ掲載します。

古い家の売却でも税金はかかる?

古い家の売却であっても利益が出る場合、譲渡所得税が課税されます。

税額は次の式で計算できます。

譲渡所得  =  譲渡価額 – ( 取得費 + 譲渡費用 ) 
譲渡所得税  =  譲渡所得 × 税率

古い家は不動産の取得費が不明なケースも多く、その場合は取得費を譲渡価額の5%として計算します。その際は譲渡所得が大きい値で算出されることから、支払う税額が高くなります。可能ならば取得価格がわかる書類を探し出したり、譲渡所得の特例適用したりして節税対策しましょう。

古い家がかなり安く売れた場合の仲介手数料は?

不動産を仲介で売買した際の仲介手数料は法律で上限が決まっていて、ふつう売却価格が低いほど仲介手数料も安くなります。

仲介手数料の法定上限額
売買価格 仲介手数料の計算式
200万円以下 売買価格 × 5% + 消費税
200万円超〜400万円以下 売買価格 × 4% + 2万円 + 消費税
400万円超 売買価格 × 3% + 6万円 + 消費税

しかし、2024年7月から「低廉な空家等の媒介の特例」が設けられ、800万円以下の売却の場合「30万円 + 消費税」が上限となりました。

例えば物件価格500万円の場合の仲介手数料は2024年6月までは、

500万円 × 4% + 2万円 + 2.2万円 = 24.2万円

2024年7月以降は、仲介手数料33万円が上限額となります。

手数料が安すぎると仲介業者に利益が残らず、結果として「古い家をはじめとした比較的資産価値の低い物件の取引が進まない」という社会的な問題につながります。国策として必要な措置といえますが、売却価格800万円以下の方は手数料が高くなるといった影響を受けることとなります。

不動産売却の相場は誰でも調べられる?

中古物件を売買するとき、相場を把握することが早く売る鍵になります。国土交通省「不動産情報ライブラリ」で誰でも無料で調べることが可能です。地図や住所から立地場所を絞り、類似した取引事例を参考にしながら自分の物件の売却価格を決定しましょう。

参考:不動産情報ライブラリ|国土交通省

まとめ

古い家を売る方法とコツについて解説しました。解体やリフォームは非常に有効な手段ですが、売却時の収支を圧迫します。無駄なく効果的に実施するため、プロの不動産会社にぜひご相談ください。

また、仲介と買取のいいとこ取りの売却方法「買取保証付きの売却」もあります。不動産会社が家を欲しい人を探し、期間内に買主が見つからない場合は不動産会社が買い取るサービスです。「売却利益」も「確実な処分」もどちらも実現できます。

不動産SHOPナカジツなら、個々の物件に応じた効果的な売却方法を提案できますので、ぜひご気軽にご相談くださいね。

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