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内部結露とは壁内結露ともいい、住宅の壁の中で結露が発生してしまうことです。なぜ内部結露ができるのか、発生することでどんな問題があるのかを見ていきましょう。
最近の住宅は従来のものに対し気密性が上がり湿度が逃げにくい構造になっています。そこで問題となるのが内部結露。住宅に悪影響がありそうですが、どのような対策があるのでしょうか。
内部結露かぁ、、、また難しいことやるんだね~。
地味だけど、家と家族の健康を守る大事なポイントだよ。
でも、壁の中で起こることなんて、住んでる人からしたらどうすることもできないんじゃ?
そうだね、だからハウスメーカーや工務店を選ぶときは施工品質がとっても重要なんだよ。
ナカジツスタッフがYouTubeチャンネルで解説しています。ぜひご覧ください。
目次
内部結露とは
内部結露とは、住宅の目には見えない部分、多くの場合で壁の内部で結露が発生することを指します。
住宅で発生する結露には目に見える箇所で発生する表面結露、見えない箇所で発生する内部結露があります。表面結露で一番多いケースである窓ガラスの結露は冬の悩みの種ではないでしょうか。一方で知らないうちに住宅の壁内などで発生し、断熱材だけでなく構造を作る柱や梁など家を傷ませる内部結露も大きな問題です。
内部結露には冬型と夏型がありますが、今回は冬型の内部結露を主に解説します。
内部結露のメカニズム
冬季は室内を暖房し加湿器をつける、湯沸かしをするなどして外気に比べて室内の湿度が高くなります。湿度(水蒸気)は湿度が高いところから低いところへ移動する性質があります。(これは絶対湿度での話です。)そのため、室内側で湿気を通さない施工がしっかりされていない、もしくは断熱材が湿気を通す素材の場合、湿度を含んだ温かい空気が断熱材を通り壁内に侵入してしまいます。
そうして壁内に侵入した湿度を含んだ空気は冷やされた外壁側の壁に触れることになります。そこで冷やされることで湿度を抱えきれない温度、つまり露点に達した結果、結露が発生するというわけです。
内部結露による被害
普段生活していて目にすることはない壁の中で起きる内部結露。一体どんな影響があるのでしょうか。
壁内で結露が発生し、断熱材が水分を含むことで断熱材が本来の力を発揮することができません。断熱材が水分を含むと熱伝導率が高くなる、つまり熱を伝えやすくなってしまうのです。
断熱性の低下
発泡プラスチック系の断熱材は透湿率が低く、グラスファイバーやセルロースナノファイバーといった繊維系断熱材よりも結露を防ぐ上で有利なものもあります。
住宅の耐久性の低下
柱や梁の木材を朽ちさせる腐朽菌は木材の含水率が20%を超えることで活動しだし、木材の強度が低下します。その結果、建物としての耐震性も下がり、地震の際に倒壊の危険性が増してしまいます。新築時の耐久性を保つためには土台や柱といった構造部分に結露を発生させず、水分量をことで住宅の寿命を延ばすことができます。
内部結露の対策は?
このように多くの住宅トラブルを引き起こす内部結露。目に見えない箇所だし、どうやって対策するの?とお思いかもしれません。全くその通りで、施工業者、ハウスメーカーの施工品質に掛かっている部分が大きいのです。
室内で発生した水蒸気は発生元でできるだけ外へ逃がす
内部結露だけ、表面結露だけに限らず結露全般に言えることですが、室内の湿度を結露が発生しない程度にコントロールすることが大切です。室内の湿度は55%程度に保ち、キッチンで煮炊きをする、湯を沸かす際は必ず換気扇を回し余分な水蒸気を速やかに外部に逃がします。
断熱材に隙間がなく、熱橋がないこと
結露は湿度を多く含んだ空気が冷たいものに触れることで発生します。そのため断熱材が片寄って詰め込まれ隙間がある、コンセント周りできちんと断熱材が敷かれていないなどの理由でその周辺で結露が発生してしまうことがあります。
また、木材や鉄、コンクリートで造られた柱は熱を伝えやすく、外気冷えが伝わり、その周辺部分の温度を下げてしまう“熱橋”となります。住宅の断熱はすっぽりと室内を断熱層で包み込むことが理想ですが、その断熱ラインが断熱材の隙間や熱橋で切れてしまうことを断熱欠損と言い、壁内結露、室内側の壁で発生する表面結露の要因となります。
断熱材の外側に通気層があること
断熱材の外側、外壁側からも壁内に雨水が侵入することがあります。この外部からの水の侵入も内部結露同様家が傷む要因となります。
そこで、壁の外壁側には通気層をもうけることで、万が一外部から水分が入ってきてしまっても外気が流通し乾燥することができるというわけです。その他にも、この層があることによって室内からの湿度を外へ排出することができます。
複層ガラスの内部結露が起きることも‥‥
複層ガラスが内部結露を起こすことがあります。複層ガラスとはガラスが二重(三重のものも)になっており、間に断熱性の高い気体が充填されているなどで断熱性が高められたサッシです。
この二重となっているガラスの内側に結露が発生してしまうことがあります。これは二層のガラス板を密封しているシール(封着材)が部分的にはがれてしまう、ガラスにクラックが入るなどで外部の空気が流入することで起こり、この内部結露が発生すると断熱効果が低下してしまいます。
内部結露のない安心安全な住宅は丁寧な施工、品質管理から
内部結露は住宅の寿命を縮める重大な問題です。しかも、目には見えない壁の中で発生するため知らない間にひっそりと家を蝕んでいきます。
住宅は家族の命や資産を守る大切な存在。見た目だけでなく、その後の生活をしっかりと守ってくれる品質管理の行き届いたハウスメーカー、施工会社に依頼をしたいですね。
内部結露のない安心安全の施工はナカジツ品質!
ナカジツのAsobi-創家は300箇所以上のチェック項目で、通常2回の法定検査とは別に第三者機関のチェックを行い現場品質の向上に努めています。そのため質の高い住宅を安定して供給することが可能となっています。