断熱材の種類ごとに特徴を解説

断熱材の種類ごとに特徴を解説

掲載日:2020.09.30

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突然ですが、皆様は断熱材についてお考えになったことはありますか?断熱材は40℃超えも見られるようになってきた日本の暑い夏に欠かせない重要な素材です。一口に断熱材と言っても種類はさまざまであり、断熱材によって家の住み心地も変わってきます。そこで今回は、断熱材の種類ごとに特徴を紹介していきます。

モデルハウス

断熱材の種類

断熱材の種類を大きくわけると【繊維系断熱材】【天然素材系断熱材】【発泡プラスチック系断熱材】の3種類にわけられます。素材などによって断熱性はもちろん、吸湿性や耐火性なども変わってきます。

繊維系断熱材(無機繊維系)の特徴

グラスウール

繊維系断熱材の中の無機繊維系であるグラスウールは、ガラスを主原料として低コストでありながら高い断熱性を持つため住宅用断熱材として使用されることが多いです。ガラスが主原料のため防火性にも優れておりますが、湿気に弱く水分を含んでしまうと断熱性能が落ちてしまうため、あらかじめ防水加工が施されることもあります。

熱伝導率

0.038W/m・K

※熱伝導率とは、熱の移動のしやすさを数値化したもので「W/m・K」という単位で表されます。この数値が低いほど熱が伝わりにくいので、断熱材を選ぶための参考にもなります。

ロックウール

もう一つの無機繊維系であるロックウールは天然岩石を主原料として作られています。グラスウールより湿気には強いですが、曲げたりする柔軟性はグラスウールに劣ってしまいます。天然岩石を主原料としているため燃えにくいので耐火性もありながら価格も断熱材の中では安価のため、グラスウールと同様で住宅用の断熱材としてよく使用されます。

熱伝導率

0.038W/m・K

繊維系断熱材(木質繊維系)の特徴

セルロースファイバー

繊維系断熱材の中の木質繊維系であるセルロースファイバーは新聞紙をリサイクルして作られており、環境に優しいです。断熱性も高いため地球環境だけでなく住居者にも優しく、アメリカでは最も使用されている断熱材です。素材が新聞紙なので防火性が不安かと思いますが、防火剤としてホウ酸塩があらかじめ使用されているものがありますので、ご購入の際は防火剤が施されている物をお選びください。また、セルロースファイバーは湿気を吸って吐くことができる断熱材なので日本のじめじめとした夏でも快適に暮らすことができます。

熱伝導率

0.040W/m・K

インシュレーションボード

木造住宅の廃材などを利用して作られた繊維版であり、密度が0.35g/cm3未満のものをインシュレーションボードと呼びます。加工や施工がしやすく、断熱性や吸湿性にも優れていますが価格は高めになっています。

熱伝導率

0.040W/m・K

天然素材系断熱材の特徴

羊毛(ウールブレス)

ウールブレスとは、読んで字のごとく羊毛を主原料としています。空気を多量に含むことにより断熱します。湿気なども多く含むことができるので、常に住居も良い状態で保てるのでお家の寿命も延びることがあるそうです。空気を多量に含むということで防火性が気になるところですが、実はウール自体の発火温度が570℃~600℃と非常に高いので、燃えにくいのです。ウールブレスを使用すれば快適な暮らしになりますが、価格が無機繊維系の断熱材と比較すると数倍高くなってしまうのがネックです。

熱伝導率

0.044W/m・K

炭化コルク

炭化コルクは名前から想像できる通り、ワインに使用されるコルク栓と同じコルク樫を素材として作られています。天然素材で作られているので地球環境にも良いです。小さな穴がたくさんあり、断熱性や吸音性のほかにも耐水性や耐久性、更に防虫効果もあります。

熱伝導率

0.041W/m・K

発泡プラスチック系断熱材の特徴

押出法ポリスチレンフォーム

ポリスチレンを加熱溶融させ、発泡剤、難燃剤などを混合させてから押出発泡成形したものです。eXtruded PolyStyrene formを略して「XPS」と呼ばれることもあります。シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドを発散しない為、安心して使用できる断熱材です。また、プラスチック素材で難燃剤も使用しているため水分や湿気に強く、燃えにくいです。

熱伝導率

1種 0.040W/m・K 2種 0.034W/m・K 3種 0.028W/m・K

ビーズ法ポリスチレンフォーム

上記で紹介した押出法ポリスチレンフォームと基本原料は同じですが、製造方法が異なります。押出法ポリスチレンフォームは押出発泡成形だったのに対し、ビーズ法ポリスチレンフォームは金型内で融着させて成形します。Expanded PolyStyreneを略して「EPS」と呼ばれることもあります。

熱伝導率

特号 0.034W/m・K 1号 0.036W/m・K 2号 0.037W/m・K 3号 0.042W/m・K 4号 0.043W/m・K

フェノールフォーム

フェノール樹脂を主原料として、ボード状に固めてつくられたのがフェノールファームです。こちらも水分や湿気に強く、断熱性にも優れています。経年劣化しにくく、耐火性も高いです。

熱伝導率

1種 1号 0.033W/m・K 2号 0.03W/m・K 2種 1号 0.036W/m・K 2号 0.034W/m・K

硬質ウレタンフォーム

硬質ウレタンフォームは、プラスチックフォームの中で最も優れた断熱性を持っているといわれています。また、自己接着性という他の断熱材にはない特徴を持っています。軟質ウレタンフォームや半硬質ウレタンフォームもありますが、この2つは断熱材としては使用されません。

熱伝導率

1種 1号 0.024W/m・K 2号 0.024W/m・K 3号 0.026W/m・K  2種 1号 0.023W/m・K 2号 0.023 3号 0.024W/m・K

ポリエチレンフォーム

柔軟性に優れており、独立気泡が特徴的です。ポリエチレン樹脂を主原料として作られています。断熱性も高く帯電防止の特性もあるので静電気対策もできます。

熱伝導率

0.038W/m・K

断熱材の性能を発揮させるためのポイント

施工会社選び

施工実績の有無

施工実績や施工事例について、会社のホームページなどに記載されている会社であれば、どのような住宅の施工をしたことがあるのか、どのように行っているのかがわかりやすいので安心できますよね。

施工精度(C値)の高さ

C値というのは気密性のことを指し、この数値が小さいほど隙間が小さくなるので気密性が高くなります。気密性が高いと外からの熱を入れにくく、中の熱を逃がしにくくなります。

相見積もりを取る

一つの施工会社にだけ見積もりをするのではなく、2件目3件目と他の施工会社からも見積もりをもらうようにしましょう。施工方法によっては見積金額が多少前後することはありますが、その中で自分の納得のいく金額の施工会社に依頼をしましょう。もし、見積金額が他の施工会社と比較して明らかに安すぎる、または高すぎる場合は理由を詳しく聞くようにしましょう。

<関連記事>【購入前にチェック】高気密・高断熱住宅のメリットとデメリットを理解しよう

断熱材を入れるなら、施工会社や施工方法も要チェック

今回は断熱材について紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?断熱材は見えない部分に施工されるのがほとんどであるため、どのように施工しているのか分かりづらくなっています。施工会社が悪徳業者である場合ですと、断熱材は使用されているものの、適当に詰め込まれていることなどがあり、それが原因で建物の寿命が短くなってしまうこともあり得るのです。建物の寿命を長く保ち、より快適な生活を送る為にも断熱材はもちろんのこと、施工会社と施工方法も要チェックです。断熱材について迷ったり悩んだりしたら、弊社、不動産SHOPナカジツにも是非ご相談ください。お客様が快適に暮らせるようにお手伝いをさせていただきます。

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