新築住宅のアフターサービスってどんなものがあるのでしょう。ハウスメーカー選びをするにあたっても、あまり重要なポイントではないと思われがちです。
しかし、新居を建築・購入して、引き渡しを受けた後、住宅のメンテナンスを自分だけで行わなくてはならないとなったら、どうでしょう。給湯器やシステムキッチンが急に壊れたら?地震や台風のあと、外壁にひび割れができていたら?どこに相談したらよいのでしょう。
そこで心強い味方となるのが、建築を手がけたハウスメーカーや建築会社が行うアフターサービスです。品確法で定められた新築住宅の10年間保証との違いも含めて解説します。
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目次
ハウスメーカーのアフターサービスの重要性
住宅は建築、購入して終わりではありません。入居後の何十年もの期間を安全、快適に暮らせなければなりませんよね。住宅の強度や性能は経年劣化をします。最初は小さなひび割れや綻びだったものでも、放置され劣化が進むと大規模な修繕が必要となり、当然費用も高額になります。
そのためには定期的に点検を行い、住宅の劣化が進む前に適切な修繕をすることが大切です。定期点検は住宅の寿命を延ばす健康診断なのです。
しかし、住宅の点検には専門の知識が必要ですし、個人で適切なメンテナンスを行うのは難しいものです。そこで、ハウスメーカーをはじめとした建築会社の多くはアフターサービスとして住宅を新築、購入した方にむけた定期点検やサポートセンターのサービスを行っています。
長期優良住宅は30年以上の修繕計画が必要
今回のコラムでは一般的な住宅の話をしますが、「長期優良住宅」では30年以上の維持保全計画(点検は最長10年間隔)が必要です。長期優良住宅を取得した場合、税制優遇、補助金などが受けられますが、点検や修繕を実施せず認定を行った所管行政庁からの改善に従わなかった場合は認定が取り消され、さらに交付された補助金の返還を求められることがあるため注意が必要です。
また、所管行政庁から報告を求められた際に応じない、虚偽の報告をした場合は30万円以下の罰金に処せられることがあります。
出展:国土交通省「長期優良住宅の認定を受けられたみなさまへ」
ハウスメーカーのアフターサービスってどんなことをやってくれるの?
ハウスメーカーのアフターサービスの主なものに、定期点検と長期保証、コールセンターなどがあります。
定期点検はハウスメーカーが住宅を購入・建築をした顧客を対象に、入居後に定期的に点検を行います。点検箇所は構造部分や内外装などが主ですがハウスメーカーによって範囲は異なります。定期的に点検があることで、住まいの相談も気軽に行うことができます。
長期保証に関しては、ハウスメーカーによっては20年、30年、さらには60年や永年(!)といった長期間のサービスをうたっているところもあります。しかし、この期間が長ければ長いほどよい、という簡単なものではなく、具体的にどのような内容を保証してくれるのか、点検や補修は有償であるのか、無償なのか、きちんと確認をしなくてはなりません。
コールセンターは大手ハウスメーカーでは24時間、365日体制で対応するところもあります。これは大手の企業体力がなければ実現できない部分です。中小の企業ではそこまでの取り組みはできないまでも、アフターサービスを充実させることで競合企業との差別化を図るのは新築着工数が減少傾向にある近年の流れとなっています。
アフターサービスと保証の違いは?
ハウスメーカー独自のアフターサービスも○○保証とうたっているため区別がしづらいのですが、そもそも新築住宅の重要な箇所は法律で10年間保証をすることが定められています。その点をきちんと把握しておかなければいけません。
アフターサービスと保証の考え方
新築住宅には売主(ハウスメーカーなど)が瑕疵担保責任を負う10年間の住宅保証が法律(品確法)で義務づけられています。これは新築住宅の柱や梁、基礎、屋根といった基本構造部分に対して何らかの瑕疵(欠陥)があった際に無料で補修を行うことが定められている最低限の保証ということです。もし建築会社が倒産したとしても、供託金や保険によって補修のための費用が支払われます(住宅瑕疵担保履行法)。
アフターサービスはハウスメーカー独自のサービスであり、法的に定められたものではありません。20年、30年保証などとうたっている10年を超える部分、基本構造部分を除いた部分はハウスメーカー独自のアフターサービスです。そのため、一定の基準はありません。
保証されている内容
先ほども説明した通り、10年間の住宅保証によって保証されている内容は基本構造上の瑕疵(雨漏りやシロアリ被害など)が対象です。これには内装や配管、住宅設備などの不具合への補償は含まれていません。
一方で、ハウスメーカー独自のアフターサービスは10年間の住宅保証をさらに延長したり、範囲を広げて住宅設備にも保証を付けるなどが行われています。住宅設備や建材に付くメーカーの保証は各設備や建材メーカーによって決まっており、1~2年が多いようです。大手ハウスメーカーではすべて10年の保証としているところもあります。
アフターサービス | 10年間の住宅保証 | 設備・建材 | |
保証対象 |
10年保証の箇所に加え、内装なども対象。サービスによって様々 |
基本構造部(基礎、構造部、屋根など) | キッチン、給湯機などの設備、外壁、塗料など |
保証期間 | 各ハウスメーカーによって様々 | 新築住宅10年間 | 1~2年が多い |
その他 | 各ハウスメーカー独自サービス | 法律(品確法)で決まっている | 各設備・建材メーカーが責任を負う。ハウスメーカー独自保証がある場合も。 |
ハウスメーカーのアフターサービスを比較するときのポイント
ハウスメーカーのアフターサービスを比較する際は期間の長さだけではなく、中身に注目してみましょう。それぞれ比較ポイントを解説していきます。
保証期間
先ほども説明したように、新築住宅の最低限の保証は10年間です。
各ハウスメーカーが独自に展開するアフターサービスには初期保証、最長保証、といったものがあります。ハウスメーカーによって名前が違いますが期間やカバー範囲が違うのみでほぼ同じ内容ですから比較の目安にしてみましょう。
保証期間を延長する際は有料点検や有償補修が条件となっている場合があります。
初期保証 | 引き渡しから、あらかじめ定められた保証期間。10年間の保証と同じ内容である場合が多いが、ハウスメーカーによって20、30年となっている場合も。 |
最長保証 | 定期点検や補修を行うなどの条件下で延長できる保証の最長期間。 |
保証範囲
先ほども説明した通り、品格法で定められた最低限の保証の他、どのような保証があるのかを確認しましょう。
点検頻度
半年、1年、2年、5年、10年、それ以降も保証があれば5年単位といった頻度で、初期保証の期間を過ぎると有償点検となる場合が多いようです。
無償か有償か、そこが問題
注意点として、アフターサービスの点検だからといって全ての点検・補修費用までも無料というわけではない、ということがあります。費用について、どこまでが無償でどこからが有償かをよく確認しておきましょう。大手の長期の保証やアフターサービスの内情としては顧客の囲い込みが目的で、修繕費用が割高(それだけ手厚いとも言えるかもしれません)という面もあるのです。
とは言っても、アフターサービスの大きなメリットは重大な欠陥となる前に点検で小さな綻びを発見できたり、施工をしてもらった建築会社に相談や補修をお願いできたりするという点です。個人で手配するには業者探しから見積もり依頼、それを屋根や外壁、配管、壁紙など補修箇所ごとに行わなければならず大変です。ぼったくり価格の工事業者に当たってしまうというリスクもあります。いざというときに頼れる存在、それがアフターサービスなのです。
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ナカジツは最大30年の長期保証制度・定期メンテナンス
ナカジツでは2022年に、お客様に安心・快適にナカジツの住宅に住み続けていただけるよう、30年間の長期保証制度を開始しました。
10年、20年時の有料メンテナンスを受けていただくことで、15年、20年、25年、30年経過時に無償で点検を行うサービスです。大切な住まいをナカジツが責任をもってしっかりお守りします。
不動産SHOPナカジツのアフターサービスに関するお客様の声
不動産SHOPナカジツでは、弊社の新築一戸建て、リノベーション物件をご購入、リノベーション工事をされたお客様を対象にリフォームスタッフが伺い定期点検などのアフターメンテナンスを行っております。
ナカジツの「短期保証」では10年間の住宅保証ではカバーされない内装、建具などの是正工事を無償保証いたします。特に、木造の新築住宅の壁紙は木材が延び縮みする特性上1~2年の間は剥がれやすくなっています。その他建具の調整や、床なり、雨樋など。その期間の補修がサービスとなっています。
実際にアフターメンテナンスを利用されたお客様の声をご覧ください。
ナカジツのアフターサービスはオリジナルアプリからご利用いただけます!
ナカジツのオーナーズアプリは、住宅設備の取り扱い方法やメンテナンス解説動画をご視聴頂いたり、メンテナンス時期のお知らせを行います。アプリを使えば、忘れがちなメンテナンス履歴の管理も簡単に行うことができます。
マイホームに安心・快適に住み続けるためには、アフターサービスがカギ
アフターサービスの重要性、しっかりお伝えできたでしょうか。住宅選びにおいて建築・購入後のことは付加的なものかもしれません。しかし、これから何十年と暮らす大切な住まい。その不具合やリフォームに関することをいつでも相談できるパートナー、さらに言えば人間でいう「かかりつけ医」として考えてみてはいかがでしょうか。
もちろん、人任せにしすぎず、住宅の知識をつけて大切なマイホームを自分の手で守るという意識が大切です。
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