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更新日:2026.03.05

共有名義の不動産売却でかかる税金と計算方法を徹底解説

「共有名義の不動産の売却でかかる税金まとめ。3,000万円控除は使える?」のアイキャッチ

この記事のポイント

  • 共有名義の不動産売却では、譲渡所得税は共有者ごとの持分に応じて計算される
  • 共有持分を1人に集約して売却する場合、贈与税や譲渡所得税の負担が発生する可能性あり
  • 共有不動産の売却には全員同意が必要で、意思統一が売却成功の鍵

「共有名義と単独名義、不動産売却でかかる税金は違うの?」
「共有持分を単独所有に直してから売れば、節税になるのかな?」

共有不動産は、税金面において単独所有不動産とは異なる点があります。

もし自己判断で誤った税の申告をしてしまったら、後々加算税などペナルティを受けることになるかもしれません。

そこで今回は、共有名義の不動産売却でかかる税金について解説します。この記事を読むと、共有名義の不動産売却の際に関係する税金の種類と注意点が分かります。

 
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逆瀬川勇造さん

宅建士・2級FP技能士(AFP)・相続管理士

監修者 逆瀬川勇造さん

  • 所属:

    合同会社7pockets

地方銀行、住宅会社勤務を経て住宅や不動産を中心としたライターとして活動。現場で多くのお客様の対応で経験させていただいたことをもとに、専門知識に基づいた分かりやすい記事執筆に取り組んでいます。

共有名義と単独名義の不動産売却でかかる税金の違い

不動産に関する税金は、共有名義であっても単独名義であっても基本的に同じ種類の税金が適用されます。ただし、譲渡所得税の計算方法には違いがあります。

譲渡所得税とは、不動産を売却した際に得た利益(譲渡所得)に課される主要な税金で、利益額が大きいほど税額も高くなります。共有名義の不動産では、各共有者の持ち分に応じて譲渡所得税を計算し、それぞれが納税する必要があります。

また、共有物件を丸ごと売却する際には、所有権移転登記を行うために、共有者全員の同意が必要です。このため、全員の意思統一が難しく、売却手続きが滞ることも少なくありません。

共有名義の不動産売却方法について詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。

共有名義は持分割合に応じて税金を按分する

共有名義の不動産で譲渡所得税を計算する際は、売却によって得られる利益(譲渡所得)に各共有者の持分割合を掛けて、それぞれの税額を算出します。この仕組みにより、単独所有の場合と比較して1人あたりの譲渡所得税額は低くなる傾向があります。

なお、譲渡所得がゼロ以下であれば、譲渡所得税を支払う必要はありません。

単独名義の場合
譲渡所得を計算し、譲渡所得税は売主1人が納付します。

共有名義の場合
譲渡所得に持分割合を掛けて計算します。各々の所有期間に応じた税額を適用し、譲渡所得税も各自で支払います。持分割合が大きいほど税額が高くなります。

参照:共有のマイホームを売ったとき(国税庁)

所有期間や特例適用要件の判定は個別に行う

譲渡所得税は所有期間が5年を超えると税率が低くなったり、一定の要件を満たすと税金がお得になる控除の適用が受けられたりします。共有名義の場合、所有期間や特例適用の判定は、共有者個別に判定されます。

あとで詳しく紹介しますが、マイホームの売却時に利用できる「3,000万円特別控除」も共有者各々で適用できるため、家が高く売れても誰1人として譲渡所得税がかからないということもあり得ます。

【一覧】共有名義の不動産を売却したときにかかる税金

共有名義の不動産を売却した際にかかる税金や、それに関連する税金を紹介します。

  • 譲渡所得税
  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 消費税
  • 固定資産税・都市計画税
  • 相続税(取得費加算特例)

課税される種類は単独名義の場合と同様ですが、譲渡所得税については共有持分に応じた税額となります。

譲渡所得税

譲渡所得税とは、不動産売却で得た利益に応じて課される税金の総称で、「所得税」と「住民税」に分けて納付する仕組みになっています。不動産を売却した翌年の2月から3月に確定申告を行い、国に対して所得税を納付します。また、住民税は翌年に地方自治体へ支払います。

譲渡所得税の税率
区分 所得税 住民税 復興特別所得税 合計
長期譲渡所得(5年超) 15% 5% 0.315% 20.315%
短期譲渡所得(5年以下) 30% 9% 0.63% 39.63%

※2037年まで所得税に復興特別所得税が加算(短期譲渡:0.63% 長期譲渡:0.315%)

譲渡所得 = 収入金額 – ( 取得費 + 譲渡費用 ) – 特別控除額

譲渡所得は、売却による収入から不動産の取得費、手数料にあたる譲渡費用を差し引くことで求められます。なお、特別控除を利用できる場合、さらに一定額を譲渡所得から差し引きます。

譲渡所得税 = 譲渡所得 × 税率

譲渡所得税の金額は、譲渡所得に税率を掛けることで求められます。保有期間5年超の長期譲渡だと税率が低くなり、5年以下の短期譲渡だと税率が高くなります。

共有不動産の場合、単独所有のときと比べて次の点が異なります。

  • 譲渡所得は持分割合を掛けて計算
  • 特別控除は共有者ごとに判定
  • 税率を求めるための所有期間も共有者ごとに判定

不動産の譲渡所得が持分に応じて分割され、さらに特別控除も共有者それぞれで適用可能です。共有者全員の意思統一さえできれば、税額を減らすことが期待できます。

印紙税

契約書の金額によって税額が段階的に変わります。

2025年現在は特別な軽減措置があり、契約書の記載金額が10万円を超え、平成26年(2014年)4月1日から令和9年(2027年)3月31日までの期間に作成される契約書は、軽減措置の対象です。

なお、契約金額が10万円以下の場合は一律200円、1万円未満の場合は非課税となり、これらは軽減措置の対象外となります。

具体的な印紙代は以下のとおりです。

印紙税額
契約金額 本則税率 軽減税率
1万円未満 非課税
1万円以上10万円以下 200円
10万円を超え50万円以下のもの 400円 200円
50万円を超え100万円以下のもの 1,000円 500円
100万円を超え500万円以下のもの 2,000円 1,000円
500万円を超え1千万円以下のもの 1万円 5,000円
1千万円を超え5千万円以下のもの 2万円 1万円
5千万円を超え1億円以下のもの 6万円 3万円
1億円を超え5億円以下のもの 10万円 6万円
5億円を超え10億円以下のもの 20万円 16万円
10億円を超え50億円以下のもの 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円

登録免許税

単独不動産同様、共有不動産売却の際には登録免許税がかかります。登録免許税とは、不動産登記時にかかる手数料のようなもので、売主から買主へ所有者の名義変更のために必要です。

不動産の売却時に関係のある登記種類と税率
登記の種類 概要 税率
抵当権抹消登記 抵当権を抹消する登記 不動産個数 × 1,000円
所有権移転登記 所有者を変更する登記 【売却】
土地:不動産評価額 × 2%
※マイホームの軽減特例の適用で1.5%(令和8年3月31日まで)

建物:不動産評価額 × 2%
※マイホームの軽減特例の適用で0.3%(令和9年3月31日まで)

【相続】
土地:不動産評価額 × 0.4%
建物:不動産評価額 × 0.4%

抵当権抹消登記の場合は、不動産の1件あたり1,000円です。また、登記手続きを司法書士に頼む場合、報酬として数万円必要となります。

所有権移転登記の場合は、土地と建物の不動産評価額に税率を掛けて計算できます。ただし、通例では買主がこれを負担します。

消費税

単独所有でも共有でも、住宅のうち、土地部分は非課税です。また、住宅部分は消費税の課税対象となりますが、仲介による売買など売主が個人であれば基本的に消費税を負担する必要はありません。ただし、以下の費用に対しては消費税がかかります。

  • 不動産会社への仲介手数料
  • 司法書士への報酬
  • 売却時解体・リフォームなどした場合の費用

固定資産税・都市計画税(清算)

固定資産税と都市計画税は、毎年1月1日時点の所有者に課される税金です。税率は地方自治体によって異なりますが、固定資産税は通常1.4%、都市計画税は最大0.3%であり、この2つを合算して課税されます。共有不動産の場合、共有者の中から代表1名に対して1年分の納付書が送付されるのが一般的です。

不動産を売却し、年の途中で所有者が変わる場合でも、納税義務者は1月1日時点の所有者である売主です。そのため、売買契約後、買主が残りの期間の固定資産税や都市計画税に相当する金額を日割り計算し、清算金として売主に支払うのが一般的な慣例です。

相続税(取得費加算特例)

不動産が相続によって取得されたもので、相続税が支払われている場合、譲渡所得の計算において取得費に相続税の一部を加算する仕組みが適用される可能性があります。この計算により、譲渡所得が小さくなるため、譲渡所得税が軽減されることがあります。

相続物件を売却する際には、相続税がどのように影響するかを事前に確認しておくことが重要です。

 
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共有名義の不動産の売却でも「3,000万円特別控除」は使える

マイホームを売却する際に多くの人が利用する「3,000万円特別控除」ですが、共有名義であっても使えます。この場合、共有持分者一人ひとりに対して、適用可否が判断されます。

3,000万円特別控除の適用要件

3,000万円特別控除の特例は、次の要件を満たす場合適用可能です。

  • 現在居住する不動産を売却すること
  • 過去に居住していた不動産を売却する場合、住まなくなってから3年経過した年の12月31日までに売却が済んでいること
  • 売った年の前年、前々年にこの特別控除を利用していないこと
  • 入居の実態があること
  • 別荘ではないこと
  • 売却相手が親子や夫婦などではないこと

特例適用の要件である「居住」は、実際に住んで生活していたことを指します。特例を受けるため、住所を置いただけで実態が伴わない場合は適用できませんので注意が必要です。

参照:No.3302 マイホームを売ったときの特例|国税庁

適用のために必要な書類

3,000万円特別控除の適用を受けるためには、確定申告の際、基本的には次の書類が必要です。

  • 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)[土地・建物用]
  • 売却不動産に住所を置いていたことがわかる書類(戸籍附票の写し)
  • 源泉徴収票
  • 不動産売買契約書
  • 不動産会社への仲介手数料の領収書
  • 売却した不動産の登記簿謄本

e-Taxを利用する場合、譲渡所得の内訳書は画面の指示に従って、書類を見ながら数値などを入力していくことで申告できます。

適用の可否判断における注意点

3,000万円の特別控除を適用する際の注意点が2つあります。

1つ目の注意点として、土地のみ所有している共有者は適用対象外であることが挙げられます。例として、父子で土地と建物を所有している場合を考えます。

  • 父親:土地2分の1、建物2分の1
  • 長男:土地2分の1、建物2分の1

この共有持分であれば、親子それぞれ3,000万円控除が適用可能です。

一方で、共有名義の土地の上に、単独名義の建物が建つ場合、

  • 父親:土地2分の1
  • 長男:土地2分の1、建物単独所有

この条件だと、3,000万円特別控除を適用できるのは子どもだけとなります。建物を所有していないと適用を受けられない点に注意しましょう。

2つ目の注意点として、3,000万円控除を利用すると、住み替え後の家に住宅ローン控除を適用できないことが挙げられます。住宅ローン控除とは、13年間にわたり年末時点の住宅ローン残高0.7%の金額分控除が受けられる特例です。

3,000万円控除も住宅ローン控除も、どちらも納税者にとって非常に有利な特例です。どちらがお得かは、物件や個々の状況によって異なります。住み替えの場合、節税効果が高いほうを選択しましょう。

以上のように、共有名義の不動産は、譲渡所得税は持分に応じて分割され、共有者ごとに各種控除を受けられます。単独所有よりも1人あたりの税負担は少なくなり、税額が問題になることは多くはありません。

共有名義の一番の難所は、共有持分者間の合意形成や手続きの煩雑さです。1人でも反対する人がいるならば売却できず、合意できたとしても共有者全員から書類を取り寄せる必要があり、手間も時間もかかります。

不動産SHOPナカジツは、毎月100組以上のお客様が来店され、さまざまなケースで相談を受けています。あなたの物件のお悩み解決の力になりますので、どうぞご気軽にご相談くださいね。

共有持分を無償譲渡した場合の贈与税について

共有名義の不動産を丸ごと売却する場合、共有者全員の同意が必要なため、手続きが単独所有と比べて複雑になります。そのため、「贈与によって共有持分を1人に集約し、単独所有として売却したほうが手続きが簡単なのでは?」と考える方もいるかもしれません。

しかし、持分を集約する方法は税金の計算が複雑になるため、基本的にはおすすめできません。有償で持分を譲渡した場合、不動産譲渡として扱われ売主に譲渡所得税が課されます。一方、無償で持分を移転した場合は贈与とみなされ、貰った人に贈与税が課されます。これらの税負担を考慮すると、持分を集約せずに売却を進めたほうが合理的であることが多いでしょう。

一定額を超えると贈与を受けた人に課税される

1年間に受けた贈与総額が110万円を超える場合、受贈者(贈与を受けた人)に贈与税が課されます。この110万円は贈与税の基礎控除額であり、贈与総額が110万円以下であれば贈与税は課税されず、申告も不要です。

贈与を複数人から受けた場合も、総額が110万円を超えると課税対象となります。例えば、母親から110万円、父親から110万円を贈与された場合、合計220万円が贈与総額となり、基礎控除額を超えた220万円-110万=110万円に対して課税されます。

父母や祖父母などの直系尊属からの贈与は「特例贈与財産」となり、それ以外は「一般贈与財産」として区分され、課税率が異なります。

また、不動産を贈与する場合、贈与額は相続税評価額に基づきます。土地は路線価方式または倍率方式で評価され、建物は固定資産税評価額を基に計算されます。これらの評価額は、毎年の納税通知書や評価証明書で確認できるほか、土地の評価方式は国税庁のホームページで調べることが可能です。

贈与税の計算例

贈与税の金額がいくらになるか、試算します。

条件

  • 不動産評価額2,000万円
  • 共有持分2分の1を贈与
  • 父親から子どもへの贈与

計算
まず、不動産評価額から基礎控除額を差し引きます。

2,000万円×1/2 – 110万円 = 890万円

父親からの贈与は特別贈与財産となります。

贈与税の速算表によると、税率は30%です。

890万円 × 30% – 90万円 = 177万円

よって納める贈与税は177万円となります。

速算表(特例贈与財産用)
基礎控除後の課税価格 税率 控除額
200万円以下 10% 0円
200万円超〜400万円以下 15% 10万円
400万円超〜600万円以下 20% 30万円
600万円超〜1,000万円以下 30% 90万円
1,000万円超〜1,500万円以下 40% 190万円
1,500万円超〜3,000万円以下 45% 265万円
3,000万円超〜4,500万円以下 50% 415万円
4,500万円超 55% 640万円

もし贈与が兄弟や夫婦間の贈与の場合、一般贈与となります。一般贈与の場合の税額は、

890万円 × 40% – 125万円 = 231万円

上記のように、納める贈与税は231万円となります。

速算表(一般贈与財産用)
基礎控除後の課税価格 税率 控除額
200万円以下 10% 0円
200万円超〜300万円以下 15% 10万円
300万円超〜400万円以下 20% 25万円
400万円超〜600万円以下 30% 65万円
600万円超〜1,000万円以 40% 125万円
1,000万円超〜1,500万円以下 45% 175万円
1,500万円超〜3,000万円以下 50% 250万円
3,000万円超 55% 400万円

参照:No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)|国税庁

親子など親族間共有名義で持分を売却した場合の税金について

無償で贈与すると贈与税がかかることを解説しました。では、有償で譲渡した場合はどうなるのでしょう。

みなし譲渡課税に注意

共有持分を無償で譲渡した場合や、著しく低い価格で譲渡した場合、税務署がその取引を「時価で譲渡されたもの」とみなし、税金が課される場合があります。

譲渡時の課税条件
みなし譲渡 時価の50%以下の価格で譲渡した場合、売主が譲渡所得税を課される可能性があります。これは、売主が本来得られるべき利益を得たものとして、税務上の課税対象となるためです。
みなし贈与 時価の80%未満での譲渡や無償譲渡の場合、差額が贈与とみなされ、受贈者に贈与税が課される可能性があります。

参照:
みなし譲渡の場合の時価|国税庁
No.4423 個人から著しく低い価額で財産を譲り受けたとき|国税庁

相続税との比較が重要

なるべく税金を支払わずに共有持分を集約したいのなら、相続した場合にかかる税金と比べるといいでしょう。不動産を相続する場合は基礎控除が大きく、宅地の評価額を減ずる特例もあるので相続税の支払額が安くなります。

単独名義にするにあたって売り急いでいないのなら、共有持分を相続してから売却するのも1つの手です。

税務署から確認されることも

贈与後に必要な申告がないと判断された場合、税務署から「お尋ね」と呼ばれる文書が届くことがあります。

不動産登記の異動があると、登記所から税務署に情報が伝達されます。税務署は、登記異動と不動産評価額、申告の有無を勘案して、無申告者や不正を常に調査しています。税務調査で追求を受けず共有持分を集約するためには、身内であっても税理士の助けが必要となるでしょう。

共有名義の不動産の売却後に行う確定申告

共有不動産の確定申告は、共有者ごとに必要です。サラリーマンの方など、ふだん年末調整だけの人は慣れないと思いますが忘れずに申告しましょう。

不動産売却による確定申告の基本的な方法については以下の記事を参考にしてください。

確定申告を行う方法

確定申告は持参や郵送、e-Taxによる電子申告により自分で行うことができます。

e-Taxによる電子申告が便利で、マイナンバーカードと必要書類を用意することで、自宅で申告を完結することができます。国税庁の確定申告コーナーのページにアクセスし、画面に沿って数値の入力や項目の選択、資料の画像データをアップロードするだけで申告が完了します。共有不動産の場合、ほかの共有者情報の入力が必要となります。

参照:国税庁 確定申告書等作成コーナー|国税庁

共有名義に限り確定申告で必要な書類

必要書類は単独所有の場合と同様です。共有不動産の場合は共有持分と共有者の情報が必要で、これは登記簿謄本の甲区から確認できます。

  • 源泉徴収票
  • 不動産売買契約書
  • 不動産会社への仲介手数料の領収書
  • 売却した不動産の登記簿謄本

共有名義に限り確定申告書の書き方で注意すべき点

共有名義の場合、共有者ごとに確定申告が必要です。売却した不動産が1つであっても、所有者の数だけ確定申告が必要のため、売却手続きの代表者以外の人も忘れずに確定申告しましょう。

譲渡所得税額に関係する次の事項は、共有者ごとに判定されます。

  • 長期・短期譲渡の判定(所有期間が5年超か否か)
  • 特別控除の適用の有無(居住要件などを満たすか否か)

申告を忘れていないか、共有メンバーにも声がけしてあげるといいでしょう。

まとめ

共有名義の不動産売却について解説しました。共有名義でも単独名義でも課される税金の種類は同じですが、譲渡所得税の取り扱いには違いがあります。

共有名義の場合、譲渡所得税は共有者ごとの持分に応じて計算され、税率や特例の適用も個別に判定されます。また、申告も各共有者がそれぞれ行う必要があります。

手続きを簡略化しようと共有持分を1人に集約すると、贈与税が絡む可能性があり、税金計算が複雑になるリスクがあります。共有名義では譲渡所得が分割されるため、税額が低く抑えられる傾向がありますが、売却時にもっとも問題となるのは、共有者間の合意形成です。全員の意思を統一することが売却成功の鍵となります。

 
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逆瀬川勇造さん

逆瀬川勇造さん からのコメント

宅建士・2級FP技能士(AFP)・相続管理士

不動産の共有持分の売却は、丸ごと売却するには共有者全員の合意形成が大変で、実際に売却にこぎつけるまで時間がかかることが多いです。自分の持ち分だけの売却であれば他の共有者の許可など不要なため進めやすいですが、共有持ち分だけを購入したいというケースはそう多くありません。こうしたことから、共有持分のある不動産の売却は避けられがちです。一方で、共有持分のある不動産を売却する場合、共有持分者ごとに3,000万円特別控除など特例の適用を受けられるといったメリットもあります。特に評価額が高い不動産の場合、メリットとデメリットを把握したうえで慎重に判断することが大切です。

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