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この記事のポイント
- マンションの現金一括購入は、ローンの金利や諸費用を抑えられ、手続きがスムーズになる一方で、手元資金が減るリスクや住宅ローン控除が受けられないデメリットがある
- 住宅ローンを利用すると、金利負担は発生するが、住宅ローン控除の適用や資産運用の選択肢が増えるため、一括購入よりもトータルで有利になるケースもある
- 購入後の税負担や諸費用を考慮し、ライフプランや資金計画に合わせた購入方法を選ぶことが重要で、不動産会社に相談するのも有効な手段となる
「マンション購入を考えているけど、住宅ローンと現金一括どちらを選べばいいんだろう」
「住宅ローン控除のメリットはあるけど、現金一括のほうが総額は安くなるのでは?」
マンション購入時、多くの人が住宅ローンを利用しますが、十分な資金があれば一括購入も選択肢の一つです。しかし、一括で支払えるからといって、それが本当に最善の方法なのでしょうか?
本記事では、2024年の税制改正をふまえた最新情報や具体的な事例を交えながら、あなたに最適な購入方法を見つけるためのポイントを詳しく解説します。
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記事の構成
マンションを現金一括購入するメリット・デメリット
マンション購入時の支払い方法として、現金一括購入とローン利用では大きな違いがあります。
ここでは、現金一括購入のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
メリット
- 総支払額を削減できる
- 購入手続きのスピードが早い
- 物件選びで優位性がある
まずは、総支払額を抑えられることです。現金一括で購入すれば、物件価格のみの支払いで済みますが、住宅ローンを利用すると金利が加算され、総支払額が増えてしまいます。また、ローンにかかる諸費用が不要なため、手続きに伴うコストも抑えられます。
次に、購入手続きのスピードも大きな利点です。住宅ローンを利用する場合、審査に1~2カ月かかることが一般的ですが、現金一括なら2週間ほどで手続きが完了することもあります。
物件選びの際にも有利に働きます。特に人気エリアの物件では、確実に購入できる買主が優先される傾向があり、現金一括購入者が選ばれやすくなるのが現状です。
デメリット
- 資金面のリスクがある
- 住宅ローン控除が受けられない
- 資産運用機会を損なう可能性がある
デメリットとして、資金面のリスクが挙げられます。一括購入によって手元資金が減ると、突発的な修繕費に加え、将来の医療費・介護費・子どもの教育費など、予期せぬ支出への対応が難しくなる可能性があります。ただし、一括購入後も十分な資金が確保できる場合は、そのリスクは低くなります。
また、住宅ローン控除を受けられない点も大きなデメリットです。省エネ基準を満たした物件で住宅ローンを利用すれば、最大13年間の控除を受けられますが、現金一括購入ではこの恩恵がありません。
資産運用の機会損失も考慮すべき点です。住宅ローンの金利はほかのローンに比べて低いため、手元資金を別の投資商品に充てたほうが、より大きなリターンを得られる可能性があります。一括購入すると、投資信託の運用や定期預金の利息収入など、ほかの資産運用による利益を得る機会を逃してしまうかもしれません。
マンション購入は現金一括と住宅ローンで、どっちが得か
マンション購入の支払い方法を検討する際、現金一括購入と住宅ローンのどちらが得かは、総支払額や税制優遇の違いを考慮する必要があります。
ここで、4,000万円のマンションを購入するケースを例に、実際の支出を比較してみましょう。
一括購入時の金額例
現金一括購入する場合は金利の計算などが不要なので、ここでは4,000万円を支出額の基準として考えます。
もちろん物件価格に加えて諸費用が必要ですが、住宅ローン関連費用を除けば、住宅ローン利用時と同等なので、ここでは割愛します。(諸費用の詳細は後述します。)
住宅ローン利用時の金額例
同じ4,000万円のマンションを35年ローン(金利0.5%の元利均等返済)で購入する場合、シミュレーションツールで計算すると、毎月の返済額は約103,900円となり、35年間の総支払額は約4,360万円になります。
また、住宅ローン関連費用として融資手数料や保証料などが必要です。一般的に、これらの費用は借入金額の2~5%程度とされることが多く、今回は5%として計算し、約218万円とします。
省エネ基準を満たした新築または買取再販物件で住宅ローンを利用した場合、住宅ローン控除(減税)により借入金3,000万円を上限として、13年間で最大約273万円の減税を受けられる可能性があります(2024年以降の入居の場合)。今回は、所得税額などの条件を満たし、最大控除額が適用されると仮定して計算します。
| 一括購入時 | 住宅ローン利用時 | |
|---|---|---|
| 物件価格 | 4,000万円 | |
| 支払利息 | なし | 約360万円 |
| 住宅ローン関連費用 | なし | 約218万円 |
| 住宅ローン控除 | なし | ▲約273万円 |
| 合計 | 4,000万円 | 4,305万円 |
比較の結果からは、一括購入のほうが金銭的なメリットがあるといえます。ただし、これは住宅ローンを利用した場合について、途中で一括返済をしなかった場合の比較です。仮に13年分の住宅ローン控除後に一括返済、または売却をすると、以下のような結果になります。
| 住宅ローン利用時(13年目の年末まで保有して一括返済/売却) | |
|---|---|
| 物件価格 | 4,000万円 |
| 13年間の支払利息 | 約74万円 |
| 13年間の返済額(元本+利息) | 約1,624万円 |
| 残債(13年後のローン残高) | 約2,376万円 |
| 住宅ローン関連費用 | 約218万円 |
| 住宅ローン控除 | ▲約273万円 |
| 合計支払額(控除適用後) | 約4,019万円 |
この例を参考にすると、13年間で返済または売却をした場合、一括購入と同程度の負担になることがわかります。(繰り上げ返済手数料がかかる場合は、数万円〜10万円程度です。)
また、手元資金を活用した「資産運用の機会」を考慮すると、状況によっては住宅ローンを利用するほうが有利になるケースもあります。
今回は大まかな試算を行いましたが、より具体的な試算や比較をしたい場合は、不動産会社に相談するのも1つの方法です。実績豊富な会社であれば、単なる金額の比較だけでなく、お客様の個別の事情を考慮した最適な提案をしてくれるでしょう。
私たち「不動産SHOPナカジツ」では、物件探しからリフォームデザインプランの作成、資金計画までをワンストップでサポートしています。2023年度は年間契約数5,000件以上の実績があり、多くのお客様にご利用いただいています。住宅購入を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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マンションを現金一括購入するときの流れ
新築・中古マンションを問わず、現金一括の場合は住宅ローンの審査が不要なため、手続きがシンプルで短期間での購入が可能です。
内見から引き渡しまでの具体的な流れと、それぞれの段階で注意すべきポイントについて詳しく解説します。
- 物件の内見と申し込み
- 重要事項説明と売買契約
- 残金決済と引き渡し
- 所有権移転登記
物件の内見と申し込み
第1段階は、物件の内見と申し込みです。
特に中古マンションの場合、物件の状態や価格・管理規約・修繕履歴などを入念に確認しましょう。
現金一括購入の場合、この時点で資金証明書類の提出を求められることがあります。
重要事項説明と売買契約
第2段階は、重要事項説明と売買契約です。
契約時には手付金として物件価格の5〜10%を支払います。
現金一括購入の場合、住宅ローンの審査が不要なため、この段階からスピーディーに手続きを進められます。
残金決済と引き渡し
第3段階は、残金決済と引き渡しです。
残金決済の前に物件の最終確認を行うことが重要になります。
残金の支払いは通常、契約から2〜4週間以内です。
所有権移転登記
最終段階は所有権移転登記です。
現金一括購入の場合、住宅ローン利用時に必要な抵当権設定登記が不要なため、この手続きもシンプルになります。
このように、現金一括購入では手続きが簡素化され、スピーディーな取引が可能です。
マンションを現金一括購入するときの注意点
マンション購入時には、さまざまな書類や費用が必要となり、特に現金一括購入の場合は住宅ローンと異なる注意点があります。
必要書類の確認
現金一括購入では、本人確認書類として以下のような書類が必要です。
- 印鑑証明書
- 住民票
- 運転免許証などの身分証明書
また、資金証明書類の提出を求められることがあります。具体的には、以下のような書類が必要になる場合があります。
- 預金通帳のコピー
- 定期預金証書
- 有価証券残高証明書
不動産会社や金融機関が購入資金の出所を確認することがあるため、事前に準備しておくとスムーズに手続きを進められます。
諸費用の把握
物件価格以外にも、登記費用・不動産取得税・仲介手数料 などの諸費用がかかります。(詳しくは後述します。)これらの費用は、物件の価格や地域によって変動するため、あらかじめ余裕のある資金計画を立てておくことが重要です。
また、管理費や修繕積立金など、購入後に継続的に発生する費用も考慮する必要があります。
税金負担の確認
現金一括購入の最大の特徴は、住宅ローン控除を受けられないことです。
例えば、4,000万円のマンションを住宅ローンで購入した場合、省エネ基準を満たす物件であれば、13年間で最大約273万円の控除を受けられる可能性があります。しかし、現金一括購入ではこの恩恵を受けることができません。
また、固定資産税や不動産取得税などの税負担は、住宅ローンの有無にかかわらず発生するため、購入後の税金も含めた資金計画を立てることが重要です。
マンションを現金一括購入するときの諸費用と支払い方法
ここでは、現金一括購入の場合の諸費用やその支払い時期、さらに現金の支払い方法について解説します。
諸費用一覧
| 費用の種類 | 支払い時期 |
|---|---|
| 手付金 | 契約時 |
| 印紙税 | 契約時(契約書に印紙を貼付) |
| 頭金 | 契約時、もしくは契約から引き渡しまでの間 |
| 仲介手数料 | 契約から引き渡しまでの間(ナカジツでは決済時に振込) |
| 保険料 | 契約から引き渡しまでの間 |
| 登記に関する費用 | 引き渡し時 |
| 管理費・修繕積立金(前払い分) | 引き渡し時 |
| 引っ越し費用 | 引っ越し前後 |
| 不動産取得税 | 取得後3~6カ月以内(納税通知書の指定期日まで) |
| 固定資産税・都市計画税 | 毎年定期的に支払い(年に4回支払いが一般的。一括も可能) |
現金一括の場合の支払い方法
支払い方法は銀行振込が一般的です。
支払いは頭金と残金の2回に分かれることが多く、頭金(手付金を含むことが多い)は、契約時に物件価格の5〜10%を支払います。4,000万円の物件であれば、200〜400万円が目安です。
そして残金は、契約から引き渡しまでの間の2〜4週間以内に支払います。
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マンションを現金一括購入するときの税金に関すること
現金一括購入の場合、住宅ローン控除は受けられません。
ここでは、税金の種類や対策について詳しく解説します。
税金一覧と対策
マンションを現金一括購入する際に関係する主な税金は、以下のとおりです。
| 税金の種類 | 概要 |
|---|---|
| 不動産取得税 | ・土地・建物それぞれに課税される都道府県税 ・一定の要件を満たす場合、軽減措置の対象となる |
| 登録免許税 | ・所有権移転登記や抵当権設定登記に必要な国税 ・現金一括購入の場合、抵当権設定登記が不要なため、そのぶんの費用は不要 |
| 固定資産税・都市計画税 | ・毎年継続して課税される市区町村税 ・新築住宅は一定期間、税額が軽減される場合がある |
注意が必要なのは、不動産取得税の軽減措置の申請です。
この申請は不動産を取得した日から60日以内に、不動産の所在地を管轄する都道府県税事務所に行う必要があります。
申請を忘れると手続きが煩雑になるため、期限内に手続きを行いましょう。
確定申告
現金一括購入は住宅ローン控除がないため、購入により確定申告が必要になることはありません。ただし、後述する省エネ住宅購入時の税額控除などの制度を利用する場合には、確定申告が必要です。
投資用マンションを購入した場合であれば、不動産所得の申告をしましょう。
また、贈与を受けて購入資金に充てた場合、贈与税の申告に加え、住宅取得資金の贈与の非課税申請も必要です。
税務署からのお尋ね
高額な現金取引として、税務署から資金の出所について確認される可能性があります。
宝くじや相続、贈与など、大きな金額の資金源については特に慎重な確認が行われます。資金の出所を証明できる書類は保管しておきましょう。
特に贈与や相続による資金の場合、適切な申告と納税が行われているかの確認が厳密に行われます。
不明な点がある場合は、税理士に相談することをおすすめします。
【FAQ】マンションの現金一括購入に関するよくある質問
マンションの現金一括購入に関するよくある質問に回答していきます。
マンションを現金一括で購入すると値引きで安くなる?
新築・中古マンションを問わず、現金一括購入では取引の確実性が高く手続きも迅速なため、値引き交渉では有利です。
ただし、これは市場の状況や売主の事情によって大きく変わります。
売主が早期売却を希望している場合や、物件の販売期間が長期化している場合は、現金一括購入者の交渉力が高まります。
一方、人気エリアの物件では、値引きが難しいケースが多いです。
投資用と居住用とで違いはある?
一般的な住宅ローンは、投資用マンションには利用できません。
これは、住宅ローンが本人が居住する目的の物件専用の商品であるためです。
そのため、金利負担を考慮すると、現金一括購入が選択肢に上がりやすいといえます。特に、自己資金に余裕がある場合や、融資の条件が厳しい場合は、現金購入を選ぶ投資家も多いです。
ライフスタイルや収入状況で選択は変わる?
年齢や職業によって最適な選択は変わってきます。
老後の住まいとして購入する場合は、定年後の収入減少を考慮すると、住宅ローンよりも現金一括購入のほうが安心できる選択といえるでしょう。
また、フリーランスや自営業の方は収入の変動が大きいため、住宅ローンの審査が厳しい場合があります。また、完済時の上限年齢を80歳とする金融機関が多いため、年齢によっても希望の住宅ローンが組めない場合があります。
物件の種類で選択は変わる?
物件によって住宅ローン控除の適用がない、もしくは担保価値が低いなどの理由で住宅ローンが借りられない場合があります。
2024年以降、省エネ基準を満たさない新築または買取再販住宅は住宅ローン控除の対象外となりました。
そのような物件では、住宅ローン控除を受けられない分、現金一括購入のデメリットが相対的に小さくなるといえます。
現金一括購入で利用できる補助金や税控除は?
住宅ローン控除は利用できませんが、新築の省エネ住宅(認定長期優良住宅・認定低炭素住宅・ZEH水準省エネ住宅の新築)の購入時には最大65万円の所得税控除を受けられる可能性があります。
また、地方自治体による独自の補助金制度もあります。例えば、東京都港区では子育て世帯向けの住宅購入支援制度があり、現金一括購入でも利用可能です。
さらに、国の住宅補助制度として「子育てグリーン住宅支援事業」が2024年11月の閣議決定で創設されており、省エネ性能の高い新築住宅の購入や、省エネリフォームを行うことで、最大160万円の補助を受けられる可能性があります。
ただし、これらの制度は年度や地域によって内容が変わるため、最新の情報を確認する必要があります。
参照:
No.1221 認定住宅等の新築等をした場合(認定住宅等新築等特別税額控除)|国税庁
港区子育て世帯等住宅取得支援事業補助金|東京都港区
子育てグリーン住宅支援事業の概要|国土交通省
まとめ
マンションの現金一括購入について、メリット・デメリット、具体的な手続きの流れ、税金面での注意点まで詳しく解説してきました。
結論として、現金一括購入と住宅ローンのどちらが得かは、個人の経済状況やライフプランによって異なります。
自身の資金計画や将来のライフプランを考慮し、最適な選択をすることが大切です。
また、購入費用や資金計画に関する悩みがある場合、不動産会社に相談するのも一つの方法です。
不動産SHOPナカジツでは、全国16,000件以上の豊富な登録物件を取り扱い、物件探しから資金計画まで幅広くサポートしています。
購入を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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