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更新日:2026.04.13

家の売却相場と築年数の関係とは?戸建ての価値を考慮に入れた売却法

家の売却相場と築年数のアイキャッチ

この記事のポイント

  • 築年数が経過するほど建物の価値は下がり、築30年を超えるとほぼゼロ!
  • 築30年以上では古家付き土地としての売却が一般的
  • 立地の良い物件は築年数が古くても売却しやすく、耐震診断やリフォームで価値を維持できる

「うちの家は築30年だけど、建物の価値って、どのくらい落ちるんだろう?」
「建物の価値がゼロになるのは、築何年なのだろう?」
「いつまでに売ればいいんだろう?」

このように家を初めて売却する方にとって、疑問や悩みは尽きないですよね。

現在の家を売却して新しい住まいに移る検討をしている方にとって、現在の家がどのくらいの価値があるのかは、今後のライフプランを考えるうえで重要です。

この記事では築年数ごとの売却価格の変化を年代別に解説するとともに、少しでも高く売却するためのアドバイスを紹介しています。

最後までお読みいただければ、ご自身の家の最適な売り時がわかるはずです。

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家(一戸建て)の価値に関する基礎知識

この章では家の価値について事前に知っておきたい基本的な知識をお伝えします。

価格は建物価格+土地価格で決まる

一戸建ての価格は、建物価格と土地価格の合計です。

建物価格は建築構造やリフォームの有無によって個体差はありますが、一般的に築年数の経過とともに価値が年々減少します。

建物価値を計算する場合は一般的に「原価法」が用いられています。

原価法では、新たに同じ家を建てた場合の再建築費用から、今の建物の築年数による価値減少分を引いたものが査定額として計算されます。

原価法の計算式

建物の価値  =  再調達価格  ×  延床面積  ×  残存年数  ÷  耐用年数

建物価値の計算方法について詳しく知りたい場合は、「建物の価値を計算してみよう。3つの計算方法とシミュレーション」をご確認ください。

一方、土地の価格は市場の需給バランスや立地条件、周辺環境の影響を受け、時には値上がりすることもあります。

例えば、新築住宅の建設を目的に更地を探している人が多い人気エリアでは、既存の建物を取り壊すことを前提とした取引で、高値で売却できるケースがあります。

そのため、家を売却する際には、建物と土地の価値を正しく評価し、適正な価格を設定することが重要です。

木造住宅の耐用年数は22年

国が定めた固定資産として使える期間の耐用年数は、木造住宅の場合は22年とされています。

そのため耐用年数が過ぎると、税法上の資産価値はほぼゼロになり、家の資産価値はほぼ土地の金額になります。

しかし耐用年数と建物の劣化に直接の関係はないため、耐用年数を過ぎても構造や耐久性に問題がなければ住み続けることは可能です。

参照:参考資料|国土交通省

【築年数別】家(一戸建て)の売却相場

この章では、築年数別に一戸建ての売却金額の相場を説明していきます。

中古戸建住宅成約状況(首都圏・2023年1~12月)
築年数 平均成約価格(万円)
~築5年 5,021
築6年~築10年 4,733
築11年~築15年 4,573
築16年~築20年 4,271
築21年~築25年 3,919
築26年~築30年 3,496
築31年~築35年 2,770
築36年~築40年 2,763

出典:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2023年)|公益財団法人東日本不動産流通機構

新築で土地と建物を3,000万円で購入した場合の値下がり率と築年数ごとの価値
築年数 建物の価値 新築からの
値下がり率
土地の価値 建物+土地の価値
新築 1,500万円 1,500万円 3,000万円
築5年 1,050万円 約30% 2,550万円
築10年 825万円 約45% 2,325万円
築15年 375万円 約75% 1,875万円
築20年 225万円 約85% 1,725万円
築25年 150万円 約90% 1,650万円
築30年以上 105万円 約93% 1,605万円

出典:中古住宅流通、リフォーム市場の現状|国土交通省

値下がり率は、上記の出典における「中古戸建住宅の価格査定の例」を参照しています。

この表を参考にしながら、それぞれの築年数帯における一戸建ての売却相場について詳しくみていきましょう。

~築5年

築5年の築浅一戸建ての売却相場では、購入時の建物価格が約70〜75%まで下がります。築後5年以内の物件は比較的新しいものの、新築と比べて価格が下がるため、買い手にとって選ばれやすい傾向があります。

そのため、購入需要が高く、比較的高めの売り出し価格を設定できるでしょう。

築浅物件の売却で注意すべき点は、売却価格が住宅ローン残高を下回るオーバーローンのリスクです。新築は入居した時点で価格が約1割下がり、築2年では2割ほど下落することがあります。売却後に自己資金で残りの返済額を補填しなければならない事態を避けるためにも、住宅ローンの完済を見据えた売り出し価格の設定が重要です。

築6年~築10年

築10年の一戸建ての売却相場では、購入時の建物価格が約50%まで下がります。築10年の一戸建ては、売主と買主双方にとって良いタイミングと言えます。

2022年1月以前に新築住宅を購入した売主にとっては、10年間の住宅ローン控除がちょうど終了するタイミングです。また、買主にとっては住宅ローン減税が受けられる築20年以内の建物に該当するため、売主と買主双方にとって有利な時期となります。

築11年~築15年

築15年の一戸建ての売却相場では、購入時の建物価格が約20〜25%まで下がります。築10年を超えてから築13年目ごろまでは、一戸建ての価値が1年ごとに約5%ずつ下落する傾向があります。

築15年に近づくにつれて、見えない部分の内装や外壁の劣化が徐々に現れます。築15年を経過すると、多額の修繕費用がかかる可能性が高いため、リフォームを検討する場合は売却のタイミングを見極めて実施することをおすすめします。

築16年~築20年

築20年の一戸建ての売却相場では、購入時の建物価格が15%以下まで下がります。

築20年の家でも、定期的にリフォームを行ってきた場合は、建物の劣化が進んでいないため問題なく住み続けることができます。反対に、適切なメンテナンスが行われていない場合は、建物の価値がゼロに近づくこともあります。

しかし、立地の良い土地であれば、買主にとっては比較的安い価格で住宅を購入できるため、リフォームやリノベーションを施し、自分たちの好みに合わせた住環境を整えられるメリットがあります。

築21年~築25年

築21〜25年の物件は、劣化がやや目立ち始める時期ですが、適切にメンテナンスが行われていれば十分に売却可能です。

木造住宅の法定耐用年数は会計上22年とされていますが、築25年までは購入需要が多く、ほかの売り出し物件と比べて建物の劣化が大きくなければ、そのまま売り出しても買い手が見つかる可能性があります。

また、買い手の多くはリフォームやリノベーションを前提に購入を検討しており、自分好みにカスタマイズしたいというニーズが高いため、手を加えずに売り出した方が早く売れる場合もあります。

築26年~築30年

築30年の戸建ては、建物の価値がほとんどなくなるため、古家付き土地として売りに出されることが一般的です。

売却を有利に進めるには、まず耐震診断を実施し、必要に応じて補強工事を行うことで、安全性をアピールできます。また、リフォーム履歴があれば、建物の状態を明確に伝えることで、買い手に安心感を与えられます。

近年はDIY需要が高まっているため、古家付き土地として売り出しても、十分に売却できる可能性があります。

築31年以上

築30年を超えると、建物の価値はほぼゼロに近くなり、土地としての評価が売却価格に大きく影響するのが一般的です。

そのため、価格を左右する大きな要素は立地の良さになります。解体を前提とした売却を検討する場合は、更地にして売る選択肢も考えましょう。

築年数以外で家(一戸建て)の売却価格を左右する要素

この章では築年数以外に売却価格に影響を与える要素を紹介します。

売却価格を左右する要素を事前に把握しておくことで、売却価格の設定に役立つでしょう。

土地の価値

築年数に左右されない土地の価値は、立地や周辺環境によって購入時よりも価格が上昇することが珍しくありません。

土地の価値を決めるための代表的な要素を紹介します。

公共交通機関へのアクセスのしやすさ

駅やバス停などの公共交通機関から近い場所にある物件は、利便性が高いという理由から売却価格も高くなりやすいです。

特に都心部では、駅徒歩5分以内の物件は高値の売却価格がつく傾向にあります。

周辺環境の利便性

生活に便利な商業施設や学校が近く、子育てがしやすい環境が整っているエリアや静かな住宅街は売却価格にプラスとなります。

一方、汚染の問題があったり、トラックや電車などの騒音問題があったりすると価格が下がる傾向にあります。

日当たりや接道状況

日当たりが良い物件は、明るく健康的であるため暮らしやすいです。

そして「広い道路に面している物件」や「二方向以上に接道している物件」は、アクセスの良さや建替の際の建築制限の少なさから、価格が上昇する傾向があります。

耐震性や構造の頑丈さ

一戸建ての売却価格は築年数だけでなく、耐震性や構造の頑丈さによって大きく左右されます。

特に耐震性は、1981年6月に施行された建築基準法による新耐震基準と2000年6月の改正が重要なポイントです。

新耐震基準では震度6〜7程度の大地震でも倒壊しないことが求められています。

しかし、基礎形状や柱頭、柱脚、筋交いの接合方法、耐力壁の配置などが明確に規定されていないことがありました。

2000年5月以前に建てられた木造住宅では、約8割が十分な耐震性を備えていないという調査結果が出ています。

そのため、築20年以上の木造住宅を売却する際は、過去に耐震補強やリフォーム・リノベーションを行っていれば、買い手の安心感につながり、売却価格の向上が期待できます。

売却前に耐震診断を実施し、必要な補修を行うことで、より高値での売却が可能になるでしょう。

周囲の不動産市場の動向

周辺の同類型物件における最近の取引価格は、物件の売却価格を決定する重要な要素です。

近隣の取引実績は、その地域の不動産市場の動向を反映します。同様の物件が高値で取引されていれば、その流れに乗じて物件の売却価格を高く設定できます。

逆に、近隣物件の売却価格が低い場合は、それを無視して価格を高く設定すると、売却が難しくなります。

【築年数別】家(一戸建て)を少しでも高く売却する方法

どうしても建物は築年数が経過すると価値が低くなってしまいます。しかし、築年数ごとの買い手の特徴やその対策を知っているだけで売却価格が上がることは十分に考えられます。

この章では、売却予定の物件を少しでも高い価格で売却する方法を紹介します。

築10年以内は市場価値が高いうちに売る

築10年以内の一戸建てを希望する層の多くは、新築に近い建物でお買い得な物件を求めています。

そのため、以下のようなニーズがあります。

  • 新築より割安な物件
  • 新築に近い状態で設備の劣化が少なく、リフォーム不要でそのまま住める物件
  • 耐震性や断熱性能などの最新基準に近い建物

新築一戸建ては、初めの10年間で建物の価値が最も大きく下がります。築5年の時点では新築時の約70%まで下落し、築10年を迎えるころには新築時の50%の価値になることが多いとされています。

買い手は新築に近い建物を望み、築10年までは建物価値の下落率が大きいため、早急に売却に向けた行動を起こすことをおすすめします。

築15年~築20年は適切な修繕やリフォームを視野に

築15年から築20年以内の一戸建ての購入を希望する層の多くはリフォームを前提としているため「建物の状態と価格のバランスがよい物件」を求めています。

そのため、以下のようなニーズがあります。

  • 水回りや内装のリニューアルを前提にしているため購入価格を抑えたい
  • 築年数よりもアクセスや周辺環境を優先したい
  • 建物としてまだ比較的状態のよい物件

築10年までの急速な建物価値の下落とは違い、築15年〜築20年はゆっくりと下落します。

建物価値は低くなっていますが、状態がよい場合は比較的高く売却することが可能です。

購入者の多くはリフォームを前提に検討しているため、建物の状態の良さを証明することで、売却をスムーズに進めることができます。

スムーズに売却すると、値引きをせずに希望価格で売却ができる可能性が高まります。

築30年以上は更地での売却も検討する

築30年以上の一戸建ての購入を希望する層の多くは、フルリノベーションを前提としているため「低価格でよい立地の物件」を求めています。

そのため、以下のようなニーズがあります。

  • できるだけ低価格で購入したい
  • フルリノベーションをして理想の住まいを作りたい
  • 立地条件がよく、土地の資産価値がある

築30年の家は木造住宅の耐用年数22年を超過していることから、購入需要が下がります。

耐用年数が過ぎても、建物の状態に問題がなければ住み続けることができます。

しかし状態を維持するためのコストがかかることや、購入してからの居住可能な年数を考えると、建物に資産価値を持たせるのは難しいです。

仲介をする不動産会社や購入者の費用負担を事前に減らすことで、販売価格を高く設定することが可能になります。

【FAQ】家(一戸建て)の築年数と売却相場に関するよくある質問

この章では、一戸建ての売却を検討する際によくある質問に回答します。築年数と売却相場に関する知識を深めるために参考にしてください。

売却した家(一戸建て)の築年数によって税金は変わる?

築年数によって税金額は変わりませんが、築年数が間接的に税額に影響を与える可能性があります。

まずは、家を売却した後、利益が出た場合に納める譲渡所得税です。

建物や土地を「売った価格」から「購入したときの価格」と「売ったときにかかった費用」を差し引いた金額が譲渡所得になります。

譲渡所得税の計算

譲渡所得  =  譲渡価額 –  ( 取得費 + 譲渡費用 )
譲渡所得税  =  譲渡所得 × 税率

築年数そのものが直接に税率を変えることはありませんが、次のような影響が考えられます。

築年数によって譲渡所得税に影響を与える要因
減価償却による
「取得費」の減少
取得費  =  購入価額  –  減価償却費
築年数が経過すると減価償却費相当額が増えるため、取得費が減少します。その結果、譲渡所得が増えて税額が増えます。
所有期間による
税率の違い
不動産の所有期間が長ければ税率が低くなる
・5年以下:税率39.63%
・5年超:税率20.315%
・10年超:税率14.21%(特例適用の場合)

家の価値は何年でなくなる?

木造住宅の法定耐用年数は22年ですが、一概に「何年で価値がなくなる」と断定するのは難しいといえます。例えば、耐震性能や断熱性能が高い住宅、リフォームや修繕が適切に行われている住宅は、築年数が経過しても一定の価値を維持することがあります。

また、評判のよいハウスメーカーで建設された住宅や、適切なメンテナンスにより良好な状態が保たれている住宅は、市場でより高く取引される可能性があります。

(参考)住宅用建物の耐用年数
構造 法定耐用年数
木造 22年
鉄骨造 4㎜超 34年
3㎜超・4㎜以下 27年
3㎜以下 19年
鉄骨鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
47年

参照:主な減価償却資産の耐用年数表|国税庁

古い家は売れない?

古い家であっても、要点を押さえれば十分に売却可能です。また、一般的に行われる売却方法(売買仲介)以外の選択肢もあるので、はじめから諦める必要はないでしょう。

詳しくは、以下の記事で解説しています。

まとめ

築年数が経過するにつれて売却価格は下がりますが、買い手のニーズを的確に判断し、適切な対応を取ることで、所有する家の価値を高めることができます。

まずは、自分の家が「どのくらいの価格で売却できるのか」を把握することが重要です。

また、地域の特性を理解し、中古物件の売却実績が豊富な不動産会社を選ぶことが、スムーズな売却につながります。依頼する不動産会社の選定には慎重に取り組み、計画的に売却を進めましょう。

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