農地転用ってなに?転用の許可基準とは

農地転用ってなに?転用の許可基準とは

掲載日: 2019.11.29

農地を相続した、農業を引退した、など農地の活用や所有方法について悩まれている方もいるのではないでしょうか。
農地転用とひとことで言っても、フローや決まりが沢山あります。
ご自身が所有する農地に合わせてベストな方法を見つけてください。

農地転用とは?

農地転用とは、言葉そのままに「農地を農地以外のもの」にすることです。
たとえば、農家が畑をつぶして自宅を建てる場合を指します。
ここでの農地は、「耕作の用に供されている土地」と定義付けられています。
登記記録の地目は関係なく、現況(見た目)が田畑であれば農地として扱われます。
ただし現在の日本では、日本の農業生産力を守るために農地法という法律が存在し、個人の意思だけで転用することはできません。また、自身が所有する農地を転用する場合や、転用目的で農地を購入する場合では該当する法律が異なるため手続きも異なってきます。
それぞれのパターンに合うフローを把握し、申請手続きの準備を進めていきましょう。

 

農地法4条と5条

農地転用には農地法4条と5条に沿って手続きが必要になります。
これに違反した場合3年以下の懲役または300万以下の罰金に処せられることがありますので必ず行ってください。

手続きには、2つのパターンがあります。
①農業委員会へ‟届け出”をする場合
農地が市街化区域内にある場合は、各市町村が指定する提出書類を農業委員会に提出してください。
毎月提出締切日があるため、各農業委員会が設定する締切日を把握しておきましょう。
締切日を過ぎてしまうと書類審査の開始が1か月遅れてしまうため、転用を急ぐ場合は注意が必要です。
締切日から1週間~10日ほどで返答が来ます。
 
②都道府県からの‟許可“が必要な場合
市街化区域は市街化を推進する地域なので届出をすれば許可は必要ありませんが、
市街化調整区域は市街化を抑制する地域です。
そのため農地が市街化調整区域内の場合は、都道府県知事からの許可が必要となります。
許可申請は農業委員会を経由して都道府県へ提出されるため、締切日から1か月半ほどで返答が来ます。

権利者が農地を転用する「農地法4条」

農家や所有者が自らの農地を農地転用する場合は「農地法4条」に該当します。
 
費用
届出・許可申請には費用はかかりませんが、提出に必要な書類を揃えるのに手数料がかかります。
専門書類が多いため、行政書士に依頼する方も多いです。
依頼先にもよりますが届出の場合は3万円~5万円程度、許可の場合は6万円~8万円程度です。
必要書類について
・申請書(4条)
・住民票
・登記簿謄本
・公図
・利用計画図(企業による) など。
転用後にその土地で事業を行う場合には事業計画書や事業証明書(もしくは法人登記簿謄本)なども必要となってきます。
目的や土地の大きさによって必要な書類は異なりますので、市役所などでしっかり確認しましょう。
 
無許可・未届で工事を進めた場合
契約は有効ですが、工事停止命令もしくは原状復帰命令が下されます。
 

農地を転用するために権利を設定する行為「農地法5条」

転用目的で農地を売ったり買ったりする場合は、「農地法5条」に該当します。
たとえば、不動産会社がマンションの建築を目的に農地を買う場合です。
 
費用
5条の場合も届出・許可申請には費用はかかりませんが、提出に必要な書類を揃えるのに手数料がかかります。
行政書士などに申請代行を依頼する場合は、届出は3万円~5万円程度、許可の場合は7万5千円~8万円程度です。
申請書以外の揃える書類は4条とあまり変わりありません。
必要書類について
・申請書(5条)
・住民票
・登記簿謄本
・公図
・利用計画図(企業による) など。
ここでも事業用に転用する場合や農地の大きさによって必要となる添付書類は異なりますので、市役所などでしっかり確認しましょう。
 
無許可、未届で工事を進めた場合
契約は無効となり、工事停止命令もしくは原状復帰命令が下されます。
 

転用許可できる農地とは?

上記で農地転用には農業委員会への届け出をする場合と都道府県からの許可が必要な場合の2パターンがあると記述しましたが、許可できる場合とできない場合はどのような違いがあるのでしょうか。
まとめました。

転用許可できる農地

転用許可できる農地は主に下記の2つです。
第2種農地
鉄道の駅が500メートル以内にあるなど、近い未来に市街地化が見込まれる農地のことを指します。
また、農家ではなく個人で耕しているような小集団の農地です。
農地の未整備で生産力が低く、第3種農地に立地困難な場合に許可されます。
※ただし、転用目的が周辺にある他の土地でも実現可能と判断される場合は許可されません。
 
第3種農地
鉄道の駅が300m以内にあるなど、市街地化への見込みが著しい区域にある農地のことを指します。
第3種農地の場合は原則許可されます。

転用許可できない農地

日本の農業生産力を保つために原則転用が許可されていない農地があります。
ただし、例外的に許可される場合もあるため窓口となる各市町村にある農業委員会へ問い合わせてみましょう。

農用地区域内農地
農地の中でも特に高い生産力があり、農業振興地域に指定され、宅地や農業以外の用途に変えるのを厳しく法律で制限されている農地です。
 

 
甲種農地
市街化調整区域内の農地で、特に良好な営農条件を備えている農地です。
 
第1種農地
約10ヘクタール以上に広がる集団的な農地で、農業公共対象農地であり、生産力の高い農地です。
ただし、甲種農地と第1種農地では農業用施設・農業物加工や販売施設等の建築などは許可されることがあります。
(農業に関連する事業の場合など)

農地の許可権者

市街化調整区域内にある農地を転用する場合は許可が必要となりますが、どの組織が許可を出しているのか整理しましょう。
 
都道府県知事
市町村の農業委員会を通して都道府県知事の許可を得ます。
 
農林水産大臣
4ヘクタールを超える農地を転用する場合は農林水産大臣との協議が必要となります。
 
許可不要
市街化調整区域内にある農地でも、以下の場合は許可が不要となります。
①国や都道府県が転用を行う
②土地収用される
③農業経営基盤用化促進法によるケース など。
許可を出す組織が転用を決めた場合は、市町村との協議が行われたものとみなされ許可は不要となります。
 

農地転用に関する注意点は?

農地転用後の固定資産税
農地を転用した場合、地目が「農地」から「宅地」に変更されるため固定資産税の評価額が高くなります。
また、固定資産税は1月1日時点での現況で基準が決められますので変更する時期も検討したほうがよいでしょう。
 
登記地目の変更
まずは農地法の手続きを済ませてから地目変更の手続きを行います。
法務局が現地を訪問したり資料を調査するため、登記簿謄本などの資料が必要となります。
個人で手続きもできますが、専門書類の準備が必要となり時間もかかるため行政書士に依頼したほうが無難です。ただし、農地法の手続きは一般的な不動産手続きとは異なるため農地法手続きも扱っている行政書士かどうか確認するようにしましょう。

まとめ

届出や許可などの手続きは大変ですが、申請せず工事を進めてしまうと契約自体が白紙になったりとペナルティが発生します。
申請手続きも弊社提携の行政書士と共にしっかりフォローさせていただきますのでご安心ください。
農地転用をお考えの方はお近くの不動産SHOPナカジツへ。

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