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更新日:2025.07.09

マンション売却で手元に残る具体的な金額は?実際のシミュレーション

マンション売却で手元に残る金額のアイキャッチ

この記事のポイント

  • マンションを売却しても、手元に残る金額は「売却価格 – 諸費用 – 税金 – ローン残債」で決まる
  • 税金の特例(3,000万円特別控除や軽減税率など)や仲介手数料の交渉、最終的な手取り額を増やすことが可能
  • 所有形態(自宅・相続・投資用)や居住年数、売却時期によって手取り額や税負担が大きく異なる

「マンションを売っても、ローンを完済したらほとんど残らないんじゃないか…?」
「住み替えの資金にあてたいけど、手元にいくら残るのか全然わからない」

マンションを売却すると、売却価格のすべてが手元に入るわけではありません。諸経費や税金、ローン残債など、さまざまな支払いを差し引いたうえで、ようやく「本当に使えるお金」が見えてきます。

この記事では、マンション売却で手元に残る金額の考え方や、費用の内訳、金額を増やすための工夫について解説します。

これを読んで、自分のケースではどのくらい残るのか具体的にイメージできるようになりましょう。

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【前提】マンション売却で手元に残る金額=売却金額ではない

売った金額すべてが手元に残ると考えてしまう方もいるかもしれませんが、マンション売却はそう単純ではありません。仲介手数料や登記費用などの諸経費に加えて、状況によっては税金もかかるため、実際に残るお金は目減りします。

あくまで「売却金額 − 諸費用 − 税金 = 手元に残る金額」が基本の考え方です。

次の章からは、まず売却時にかかる諸費用について詳しくみていきましょう。

マンション売却でかかる諸経費

マンションを売却する際には、いくつかの費用が発生します。あらかじめ把握しておくことで、手元に残る金額のイメージがぐっと明確になります。

以下は、代表的な諸経費とその概要です。

マンション売却でかかる諸経費
項目 金額目安 支払いタイミング
仲介手数料 最大で売却価格の3.3% + 6.6万円(400万円以上の場合) 売買契約の成立後
司法書士費用 1〜3万円前後 決済時
引っ越し費用 数万円〜十数万円(距離・荷物量による) 売却後
リフォーム・クリーニング費用 範囲により費用は変動し、10万〜100万円以上 売却前(任意)
住宅ローンの繰上返済費用 金融機関やローンの種類によって異なり、数千〜数万円が一般的 決済時(ローン完済時)

仲介手数料

不動産会社に売却を依頼した場合、成功報酬として「仲介手数料」が発生します。

上限は「売却価格 × 3%+ 6万円」に消費税を加えた金額です。たとえば3,000万円で売却した場合、3,000万円 × 0.03 + 6万円 = 96万円(+税)が上限になります。

支払いは売買契約が成立したタイミングと、残代金決済時に分けられることが一般的です。

司法書士費用

所有権移転登記や抵当権抹消登記の手続きを司法書士に依頼するため、その報酬が費用としてかかります。費用は登記の内容や地域によって多少前後しますが、1〜3万円ほどが一般的です。なお、所有権移転登記の費用は、買主負担となるのが通例です。

買主側が選任する司法書士が手続きを一括して行い、決済当日に費用を現金または銀行振込で支払うケースが多くみられます。

引っ越し費用

売却後の住み替えには引っ越しがつきものです。費用は移動距離、荷物の量、時期(繁忙期かどうか)によって大きく変動しますが、10〜30万円程度を見込んでおくと安心です。

また、売却と購入のタイミングがずれる場合は、一時的な仮住まいの費用や二重引っ越し費用も加わることがあります。

リフォーム・ハウスクリーニング費用

リフォームやハウスクリーニングは必須ではありませんが、印象を良くすることで売却をスムーズに進められる可能性があります。軽微な修繕や水回りのクリーニングであれば、数万円から十数万円程度が相場です。

ただし、売却価格を大きく上げることを期待するのではなく、あくまで「見た目の印象を整える」ための費用と考えておくのが現実的です。

住宅ローンの繰上返済費用

ローンが残っている状態でマンションを売却する場合、売却代金でローンを一括返済する必要があります。その際、金融機関によっては「繰上返済手数料」が発生します。

無料の場合もありますが、有料の場合は手続きの内容に応じて、数千円から数万円程度の費用がかかるのが一般的です。

マンション売却でかかる税金

マンションを売却する際には、諸経費に加えて税金も発生します。税額は売却金額や所有期間、居住状況などによって変わるため、一律ではありません。まずは主な税目とその概要を整理しておきましょう。

マンション売却でかかる税金
税目 金額の目安・計算方法 支払いタイミング
譲渡所得税 利益に対して20.315%(5年超の長期所有の場合) 翌年の確定申告後に納付
印紙税 売買契約書の金額により1〜3万円程度(軽減税率適用の場合) 契約時に印紙を貼付
登録免許税 抵当権抹消にかかる2,000円(土地と建物、各1,000円) 決済時に司法書士へ支払い
消費税 建物部分の売却に課税(個人売主は非課税) 取引時(課税対象のみ)
固定資産税・都市計画税 日割りで精算 引き渡し時に売主と買主間で調整

譲渡所得税

マンションを売却して利益(譲渡所得)が出た場合、その金額に応じて譲渡所得税が課税されます。税率は所有期間によって異なり、5年を超えていれば「長期譲渡所得」として譲渡所得の20.315%です。

ただし、マイホームの場合は「3,000万円の特別控除」などの特例が使える可能性があります。支払いは売却した翌年の確定申告で行います。

印紙税

売買契約書を交わす際には、契約金額に応じた印紙税が必要です。たとえば、売却価格が1,000万円を超え5,000万円以下の場合、印紙税は本来2万円ですが、2025年6月現在は軽減措置により1万円となっています(※2027年3月31日までの適用)。

紙の契約書に印紙を貼付することで納税します。電子契約であれば印紙税が不要になるため、近年では対応を進めている仲介会社も増えています。

参照:不動産売買契約書の印紙税の軽減措置|国税庁

登録免許税

住宅ローンを完済する際には、抵当権の抹消登記が必要です。この手続きにかかる登録免許税として、1物件につき1,000円が発生します。マンションであっても通常は土地と建物とで2つの物件としてカウントされます。

登記は司法書士を通じて行い、決済時にまとめて支払うケースが一般的です。

消費税

土地部分には消費税がかかりませんが、建物部分については課税対象となることがあります。ただし、売主が個人であれば非課税扱いとなるため、通常の個人間売買では消費税の支払いは発生しません。

一方、売主が法人である場合などでは、条件によって消費税が発生する可能性があるため注意が必要です。

固定資産税・都市計画税

固定資産税・都市計画税は毎年1月1日時点での所有者に対して課税されますが、売却時には「日割り精算」が行われるのが一般的です。つまり、売却日以降の分については買主に負担してもらうかたちになります。

支払い自体は年1回ですが、決済・引き渡しのタイミングで双方の負担分を精算するため、売主としてはその分を収支に含めておく必要があります。

マンション売却で手元に残る金額をできるだけ多くする方法

マンションを売却したあとの手取り額は「売却価格」だけで決まるものではありません。支出を減らす工夫や、条件を満たせば使える制度などを活用することで、最終的に残る金額を大きく変えられる可能性があります。

ここでは、売主が意識しておきたい3つのポイントを紹介します。

税金控除の特例を活用する

譲渡所得税が発生する場合でも、要件を満たせば税金が軽減または免除される特例があります。以下に、代表的な制度と適用条件の概要をまとめました。

税金控除の特例
特例名 概要 適用条件の例(一部)
3,000万円の特別控除 譲渡所得から最大3,000万円を控除できる ・自宅を売却する
・住まなくなってから3年以内 など
軽減税率の特例 所有期間10年超の場合、税率が軽減される ・所有期間10年超
・譲渡益6,000万円以下
など
特定の居住用財産の買換えの特例 新居を購入する場合、譲渡益に対する課税を繰り延べできる ・売却と購入が同一年
・面積制限あり
など

詳細な条件や申告方法は、国税庁ホームページで必ず確認してください。

どの制度も、適用するには確定申告が必要で、事前に内容を理解しておくことが大切です。

参照:
No.3302 マイホームを売ったときの特例|国税庁
No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例|国税庁
No.3355 特定のマイホームを買い換えたときの特例|国税庁

仲介手数料をできるだけ抑える

売却時のコストとして大きな割合を占めるのが仲介手数料です。

法律で上限は定められているものの、すべての不動産会社が上限を請求してくるわけではありません。会社によっては、値引き交渉に応じてくれたり、条件付きで割引制度を用意していたりするケースもあります。

複数社に査定を依頼する際は、査定価格だけでなく手数料の扱いについても確認しておくと、最終的な手取り額の差につながります。

売却前に最低限のリフォーム・ホームステージングを行う

リフォームやホームステージングなどを通して、物件の印象を良いものにすることで、早期売却や価格維持につながる可能性があります。

ただし、フルリフォームのような大がかりな工事は、売却額に見合わないリスクもあるため注意が必要です。

有効なのは、水まわりの清掃やクロスの補修、生活感を抑えたインテリア配置といった、最低限の「見せ方」の調整です。少額で済む範囲の整備でも、内覧時の印象は大きく変わります。

このような工夫を適切に行うには、売却に詳しい担当者のサポートがあると安心です。

私たち不動産SHOPナカジツでは、査定・手数料・売却戦略まで、お客様の状況に合わせて最適な提案を行っています。

豊富な売却実績と地域密着の体制をもとに、納得のいく売却をしっかり支援いたします。

【ケース別】マンション売却で手元に残る金額について

マンション売却によって手元に残る金額は、売却価格や費用の内訳だけでなく、「どういった経緯で所有していた物件か」によっても大きく変わることがあります。

ここでは、相続物件・投資用物件という2つのケースに注目し、通常の自宅売却と異なる点に着目して解説します。

相続したマンション

相続で取得したマンションを売却する場合、まず注意すべきなのが「取得費の引き継ぎ」と「相続税との関係」です。

譲渡所得税の計算では、取得費がわからないと売却価格の5%を取得費とする「概算取得費」を使うことになりますが、これでは課税額が高くなってしまいます。

一方で、相続税を支払っていれば「取得費加算の特例」により、一定の相続税額を取得費に加算でき、譲渡所得税を軽減できる場合があります。

ただし、この特例は相続開始から3年以内の売却に限るなどの条件があるため、適用するには注意が必要です。

また、相続登記が済んでいない場合は売却できないため、事前に登記手続きを済ませておく必要があります。

参照:No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例|国税庁

投資用マンション

投資用として所有していたマンションの場合、自宅と違って「マイホームの特例(3,000万円控除など)」は使えません。そのため、売却益に対して譲渡所得税がそのまま課税される可能性が高くなります。

さらに、入居者がいる状態での売却となると、売却価格が低くなる傾向もあります。収益物件としての評価が重視されるため、利回りや家賃収入が低い場合は価格交渉の余地を与える要因になりやすいのです。

加えて、賃貸契約や管理組合との調整が必要になることもあり、手間や期間も多くかかる点が、自宅売却との違いです。

マンション売却で手元に残る金額をシミュレーション

実際にどれだけの金額が手元に残るのかは、売却価格だけでなく、費用・税金・住宅ローンの残債など複数の要素が関係します。

ここでは3つのケースを例に、具体的な数値を使ってシミュレーションします。

名古屋市の3,500万円のマンションのケース

物件概要

  • 築年数:15年
  • 購入時価格:3,200万円
  • 所有期間:10年超
  • 用途:自宅(マイホーム)
  • 住宅ローン残債:1,200万円
  • 売却価格:3,500万円

売却にかかる費用は以下のとおりです。

売却にかかる費用
費目 金額(概算)
仲介手数料 約125万円
登記関連費用・司法書士報酬 約5万円
引っ越し・クリーニング費用 約20万円
合計 約150万円

続いて譲渡所得を計算します。

譲渡益 = 3,500万円(売却価格) − 3,200万円(取得費) − 150万円(諸経費) = 150万円

マイホームの特例により、3,000万円の特別控除を適用すると、課税対象の譲渡所得がなくなるため、譲渡所得税はゼロです。

これをもとに、最終的に手元に残る金額を以下にまとめます。

手元に残る金額
項目 金額
売却価格 3,500万円
住宅ローン残債 ▲1,200万円
売却関連費用 ▲150万円
税金(譲渡所得税) 0円
最終手取り額 約2,150万円

東京23区の5,800万円のマンションのケース

物件概要

  • 築年数:8年
  • 購入時価格:4,500万円
  • 所有期間:7年
  • 用途:自宅(マイホーム)
  • 住宅ローン残債:2,000万円
  • 売却価格:5,800万円

売却にかかる費用は以下のとおりです。

売却にかかる費用
費目 金額(概算)
仲介手数料 約204万円
登記関連費用・司法書士報酬 約5万円
引っ越し・クリーニング費用 約25万円
合計 約234万円

続いて譲渡所得を計算します。

譲渡益 = 5,800万円(売却価格) − 4,500万円(取得費) − 234万円(諸経費) = 約1,066万円

マイホームの特例により、3,000万円の特別控除を適用すると、課税対象の譲渡所得がなくなるため、譲渡所得税はゼロです。

これをもとに、最終的に手元に残る金額を以下にまとめます。

手元に残る金額
項目 金額
売却価格 5,800万円
住宅ローン残債 ▲2,000万円
売却関連費用 ▲234万円
税金(譲渡所得税) 0円
最終手取り額 約3,566万円

大阪市の4,000万円の投資用マンションのケース

物件概要

  • 築年数:12年
  • 購入時価格:3,200万円
  • 所有期間:6年
  • 用途:投資用(賃貸)
  • 住宅ローン残債:なし
  • 売却価格:4,000万円

売却にかかる費用は以下のとおりです。

売却にかかる費用
費目 金額(概算)
仲介手数料 約138万円
登記関連費用・司法書士報酬 約5万円
合計 約143万円

続いて譲渡所得を計算します。

譲渡益 = 4,000万円(売却価格) − 3,200万円(取得費) − 143万円(諸経費) = 約657万円

この物件は投資用であり、マイホームの特例は適用されません。所有期間が5年を超えているため、長期譲渡所得として以下の課税がされます。

長期譲渡所得としての課税
税区分 税率 税額(目安)
所得税 15% 約98万円
住民税 5% 約33万円
合計 20% 約131万円

※2037年12月31日まで復興特別所得税として、今回の計算では0.315%がかかりますが、割愛しています。

これをもとに、最終的に手元に残る金額を以下にまとめます。

手元に残る金額
項目 金額
売却価格 4,000万円
売却関連費用 ▲143万円
税金(譲渡所得税) ▲131万円
最終手取り額 約3,726万円

【FAQ】マンション売却の手取りに関するよくある質問

マンションを売却したあとの「実際にいくら手元に残るのか」は、多くの方が最も気になるポイントです。ここでは、よくある疑問に対して、データや制度の観点から簡潔に解説します。

マンション売却で儲かった人の割合は?

LIFULL HOME’Sが行った売却経験者508人への調査によると「売却益(売却額−購入額)がプラスだった」と回答した人の割合は全体の62.1%に上っています。中でも「+500万円〜+1,000万円」が最も多く、1,000万円以上の利益が出た人も一定数存在します。

一方、売却でマイナスだった人は16.2%にとどまっており、売却タイミングや物件の条件によって、十分な利益を得る可能性があることがうかがえます。

ただし、この調査はエリアや築年数、時期などがさまざまであり、一概に「売れば得する」と断言できるわけではありません。

参照:マンション購入は資産運用の一環に?マンション売却経験者500人に聞いた「東京圏のマンションの売却に関する意識調査」をLIFULL HOME’Sが発表|株式会社LIFULL(ライフル)

住んだ年数によって手元に残る金額は変わる?

所有期間や居住実績は、売却後の課税額に大きく影響します。

たとえば、マイホームを売却する場合、3,000万円の特別控除は「居住していたこと」が条件です。また、所有期間が5年超であれば「長期譲渡所得」として税率が軽減され、10年を超えるとさらに軽減される特例もあります。

結果として、長く所有し住んでいた人ほど、税負担が軽くなる傾向があります。

マンション売却のタイミングはいつがよい?

一般的には、春(2〜3月)や秋(9〜10月)が買い手の動きが活発になりやすく、売却にも適した時期とされます。

ただし、市場の動きだけでなく、住宅ローン残債や住み替えの都合など、自身の状況もふまえて判断する必要があります。

条件が整っていると感じたときこそが、ベストな売り時といえるかもしれません。

まとめ

マンション売却で実際に手元に残る金額は、売却価格から諸費用や税金を差し引いたあとの「差額」で決まります。損をせずに最大限の金額を残すには、税制の知識や市場相場、売却方法の選択など、多角的な判断が欠かせません。そして何より、少しでも高く売るための戦略が必要です。

私たち不動産SHOPナカジツは、年間仲介件数5,000件以上、査定依頼数34,000件以上の実績を積み上げてきました。広告費不要、自社メディアや広報網で集客し、毎月100組以上の来店相談をいただいています。

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