この記事は1年以上更新されていません。内容が古くなっている可能性がありますのでご注意下さい。
……うう〜〜〜ん。困ったなぁ。
チューカイくん、どうしたの。おでこが今にも割れそうなシワが寄っちゃってるね。
ちょっと聞いてほしいんだ。いま、一戸建ての売り方について調べていたんだけど……
何から始めたらいいのか、全然わからないんだ……。
そうだね、一戸建ての売却に慣れている人ってなかなかないよね。こんなときは、僕たちナカジツの出番だよ!
わあ……!さすがナカジツのひと!よろしくお願いしま〜す!
先日首都圏での新築マンション価格がバブル期を超えるニュースが舞い込んできたばかり。そんな中じわじわと注目されているのが中古マンションや中古戸建てで、成約件数が大幅に前年を上回る地域が続出しています。
これを機に一戸建てを売却したいけど、やることがいっぱいありそう、何から始めたらいいか分からない、とお困りの皆様。
チューカイくんと一緒に、一戸建てを上手に売却するための知識を身につけていきましょう。
一戸建て売却の流れ
憧れのマイホームをようやく手に入れたとしても、転勤や家族構成の変化などで訳あって一戸建てを手放さなくてはならなくなってしまった……という状況に陥ることも珍しくありません。
一戸建てに限ることではありませんが、まずはこれからやろうとしていることがどのような手順を踏んで進んでいくのか理解しておくことが重要です。
絶えず急速に変化し続ける一戸建ての売却相場を把握し、粘り強く対応していきましょう。
売却の流れ
一戸建ての売却はこのように進んでいきます。
次から、売却するために必要な期間や詳細を一緒にチェックしていきましょう。
売却までの期間
売却の流れがざっくりと分かったところで、実際に一戸建てを販売するためにはどれくらい前から動き始めれば良いのでしょうか。
一般的に一戸建て住宅は、約6ヶ月で売却が成立するマンションと比べて、3ヶ月〜長くて1年と、売却完了までに時間がかかると言われています。
不動産会社と密に相談し、抜かりない販売戦略の計画や、それに併せたスケージューリングをしていく必要がありそうですね。
一戸建てを売却する前の確認事項
一戸建てを売りたくなったら、とにかく問い合わせ!……の前に、現状を正しく理解し手元に情報を集めることから始めましょう。
住宅購入は人生で一番大きな買い物と言われるだけあって、それを販売するとなれば、今後の人生を左右する大切な財源になり得ます。少しでも高額で売却するためには、念入りな確認と準備が欠かせません。
どのようなポイントを押さえておけば良いか、順番にチェックしていきましょう。
家の状態を確認
すぐに始められることは、今住んでいる家の現状を知ることです。
建物も年月が経つと修繕するべき箇所が徐々に出てきます。傷や雨漏り、シロアリ被害などの物理的な部分の確認はもちろんですが、
特に一戸建て住宅は一般的に木造で建てられることが多いため、資産価値の面において急速に下降していくという特徴があります。
少しでも資産価値が高いうちに売却するためにも、不動産のアピールポイントを正しく理解し、説明できるようになっておきましょう。
また、この物件情報について、契約に不都合な部分だからと勝手に隠したりしてしまいたくなることもあるかと思います。
しかし、契約する際に事実と異なる事象が発見された場合、契約不適合として売主側に責任が発生することがありますので、ありのままの状態を把握し、ウィークポイントは改善するように努めましょう。
そして、『売却理由』は多くの購入希望者が気に掛け注目しているポイントになります。家族構成の変更、相続などはよくある理由ですが、近所トラブルや瑕疵など告知事項にあたる理由の場合、お伝えする言葉には特に注意する必要がありそうです。
自分が聞く側に回った時、どんなことを気にするか意識してみると、購入者の不安に寄り添った言葉選びになっていきます。
伝え方に迷った時は、不動産会社の担当者にも相談してみましょう。
希望のスケジュールを決める
先ほど、一戸建て住宅売却までのスケジュール感をざっくり把握しました。改めて自分の予定と照らし合わせ、売却までをどのように進めていくかの目安を、担当者と相談しながら決定しましょう。
住み替えを検討中で資金に余裕がある方の場合は、売却資金を当てにせず新居を購入する『買い先行』という方法を取れば、ゆっくり新居を探すことが可能になります。
また、一戸建ての売却資金で次の新居を購入する『売り先行』にて新居を探す場合は、売却のペースを考えやすいですが、新居へ引っ越しする前に仮住まいへ引っ越す必要が出てきます。
こうした、一戸建て売買とその後の動きによっても、大きくスケジュールが左右されますので、余裕を持って動き始めることが大切になってきます。
必要書類を揃える
一戸建て住宅に限らず、大きな買い物であればあるほどそれに伴って手続きが複雑化していきます。そして、煩雑な手続きの際必ずセットとなるのが『書類の用意』です。
用意する書類も枚数が多く抜けがちになるため、心配な場合は、不動産会社に相談しながら進めていきましょう。
書類によって、窓口の関係で平日に限り取得できるもの、役所以外の場所に赴く必要があるもの、などバリエーションに富んでいます。
お休みが限られてしまう方ほど、手順よく回れるように取得場所、取得方法、提出するタイミングなどまで把握しておくと、よりスムーズですね。
▼法務局で取得
登記簿謄本もしくは登記事項証明書
▼不動産会社に確認
物件の図面
設備の仕様書
▼戸建て取得時に入手
売却する一戸建て購入時の売買契約書
購入時の重要事項説明書建築確認済証・検査済証
登記済権利書もしくは登記識別情報
土地測量図・境界確認書
建築設計図書
工事記録書
▼区・市役所に確認
固定資産税納税通知書
固定資産税評価証明書
また、購入希望者とのトラブルを避ける意味でも、契約不適合責任について理解を深めておくと良いでしょう。
≪関連記事≫
不動産売却までの流れ~不動産を売る前に知っておきたい基礎知識~
共有名義の場合、売却意思を確認する
売却しようとしている一戸建ての購入資金を誰かと折半した、複数人でローンを組んでいるといった場合は、『共有名義』で所有していることになります。
『共有名義』は不動産を売却する上でトラブルが発生することが多い状態です。共有者全員の売却意思が確認できなければ売却手続きが難しいため、事前に意思の確認および売却に向けた意思統一が必須になります。
詳しくは、こちらの関連記事をご覧下さい。
≪関連記事≫
共有名義の不動産を売却したい人が知っておきたいこと
共有名義の住宅における住宅ローンなどのメリット・デメリットとは
相続の場合、メリットとデメリットを確認する
一戸建ての売却を考えるきっかけの一つに、『相続』があります。子育てが終わり子供も独立。子育て中は少し狭いかな、くらいに感じていた空間が今ではやけに広く感じてしまう、なんてことも少なくないのではないでしょうか。
不動産は、売主と売りたい不動産の名義人が一致していないと売却が難しくなってしまうため、相続のタイミングは大きな悩みの種のひとつ。
相続が必然的に発生する前に自分で売却してしまえば、名義変更などの手続きがなくなり、相続人の間で財産を分割しやすくなります。
また、生前贈与であれば、贈与相手や贈与のタイミングも自分で決定することができます。
しかし、贈与税は税率が高く設定されています。控除や特例が適用できない場合課税が負担となってしまうことがありますので、注意しておきましょう。
一方、相続にて不動産をそのまま相続人に残す場合、贈与となるケースに比べて節税になりますが、その分手続きの手数が増えていきます。
相続人への名義変更のために『相続登記』を行い、それに伴う税金や手数料が発生します。
さらに、相続人が複数人おり、不動産が共有状態である場合、売却するためには全員の同意を得なければなりません。
何より、今まで住み慣れた実家を売るか残すかという大きな決断を全て相続人に任せることになってしまいます。
このようなメリット・デメリットをしっかりと把握し、余裕を持って判断ができるうちに今後の方向性について考える時間を持つことも大切と言えるでしょう。
相続や特例について詳しく知りたい方は、下記も併せてご覧下さい。
≪関連記事≫
相続税における配偶者控除とは?控除を受けるための条件や具体的な計算式を解説
土地の相続税の計算方法は?相続税を下げるための特例を知っておこう
登録免許税とは?納付方法や計算方法、軽減措置の条件を解説
相場を調べる
物件情報や不動産会社を比較するために、とても重要な項目です。
見積を行って価格を提示されたとしても、本当にそれが適正な価格か判断するためには、基準となる金額を把握していなければなりません。
国土交通省の『不動産価格指数』を見てみると、一戸建て住宅の市場はマンションに比べ横ばいで、相場の変動が少ないことが分かります。
しかしながら、大きな動きはなくとも上がり下がりは発生しているため、情報収集する際は常に最新のデータを確認し、現在の傾向を掴んでおきましょう。
一戸建て住宅で特に重要視されているのは『築年数』です。一般的な木造住宅の耐用年数は22年と言われています。
そのため、築年数が経過するにつれ売却価格がどんどん下がっていき、20年を超えたあたりで建物部分は無価値と言ってもおかしくない状態となります。
それ以上築年数を重ねた多くの不動産は、『土地(建物つき)』という状態で販売されることが多くなるのです。
相場感は、自分の所有する一戸建て住宅と『築年数』や立地、最寄り駅などが近いものを探して比較してみることで次第に養われていきます。
一戸建ての売却相場の調べ方
自分が持っている一戸建ては、実際にいくらくらいで売却できるのでしょうか。
周辺の売り出し価格から大きくかけ離れてしまうと、ページを見てもらうことさえ難しくなってしまいます。
ここでは、自宅にいながらでも気軽で簡単に自宅周辺の相場把握が可能な、信憑性の高いWEBページをご紹介させて頂きます。
不動産会社の売却実績を確認する
一戸建てが実際にどのような価格で売買されていたのかをチェックできるのが、『 レインズ・マーケット・インフォメーション』と呼ばれているサイトです。
賃貸物件などを探す際、『レインズ』という単語を耳にしたことがある方もいるかもしれませんが、基本的にレインズに掲載されている情報は宅地建物取引業者(不動産業者)しか見ることができません。
レインズ・マーケット・インフォメーションは、そのレインズとは異なり、一般の消費者でも適切に不動産取引ができるよう、国土交通大臣指示のもと開発されたシステムのことを指します。
トップページを表示するとマンション、一戸建てそれぞれで都道府県と地域を設定できるようになっており、検索ボタンを押した先のページにて詳細な条件の追加も可能です。
注意しなければならないことは、表示されている価格は実際に取引された時の金額であり、条件が異なる場合は価格も異なるということ。
そして、実際に取引された金額ということは、売主が希望する価格と異なっているということも加味しておきましょう。
土地総合情報システムで調べる
『土地総合情報システム』とは、不動産の取引相場を透明化するため、国土交通省が運営する不動産取引情報サイトのことです。
不動産取引価格情報、標準地や基準地などの価格の調査や、不動産取引価格調査に回答することができます。
ここに掲載される情報は、不動産を取得した方全員に発送される『土地取引状況調査票』の回答結果をもとに編成されています。
検索結果で個人情報を特定できないよう、具体的な建物名や場所は公表されていないため、ピンポイントでの相場把握には向いていません。
また、アンケート回答が任意であるため、情報不足で正しい相場把握が難しいことも考えられます。
土地総合情報システムだけでなく、他のツールと併せて使用し、総合的に判断することが大切です。
不動産一括査定サイトを利用する
一度の情報提供で複数の会社に見積もりを依頼するサイトと言えば、身近な例として引っ越し会社を決定する際に利用機会があるのではないかと思います。
不動産売買に関しても同じようなサービスが展開されており、初めて不動産査定を申し込む方でも簡単で手軽に利用できることが魅力のひとつとなっています。
査定額の比較ができるだけでなく、各不動産会社からの返信速度や、案内の分かりやすさなども参考にすることができます。
しかし、引っ越し一括見積もりサイトを利用したことがある方は身に覚えがあるかもしれませんが、申し込み後はしばらく電話が鳴り止まなくなる可能性があります。
電話の嵐を回避したい場合は、備考欄へ『メール返信希望』と記載するか、査定方法を『机上査定』とすることで対処できる場合があります。
申し込み後の対応を見て、後から訪問査定に変更することも可能です。営業時間内に電話ができない、書面にて履歴を残しておきたい方などは一度実践してみてはいかがでしょうか。
一戸建て売却にかかる費用
おうちを買うときと同様に、手放すときにも様々な費用が発生します。売却前にどのような費用がどのくらいかかるのか、事前にチェックしておきましょう。
仲介手数料
- (売却額×3%)+ 6万円 + 消費税
※売買価格が400万を超える場合
仲介手数料とは媒介手数料とも呼ばれ、契約成立時に、売主と買主を仲介した不動産会社に対価として支払う報酬のことです。
売買契約時、引き渡し時に半額ずつとする場合が一般的とされていますが、対応する不動産会社に聞いてみるのが確実です。
仲介手数料に関しては下記の記事で詳しくご案内させて頂いています。よろしければ併せてチェックしてみると良いでしょう。
≪関連記事≫
不動産売却時の仲介手数料の相場は?上限金額と計算方法を解説
売買契約時の費用
▼印紙税(200円〜)
不動産売買契約書は、印紙税法で定められている『課税文章』にあたるため、1通ごとに『収入印紙』を貼って消印し納税しなければなりません。
売却金額によって納税金額は変わること、貼り忘れたり消印を忘れたりすると、さらに税金を取られてしまうことになります。必ず不動産会社に確認を取りましょう。
▼抵当権抹消費用(5000円〜2万円程)
抵当権とは、ローンを貸している銀行側(債権者)が『ローンを借りた人(債務者)の自宅を担保に設定』し、債務者がローンを返済できなくなったとき、担保を返済に充てることができる権利のことです。
住宅ローンを組んで購入した不動産を売買するためには、ローン残債の完済が必須条件。
ローンを完済した後は、抵当権を抹消するための手続きを行います。
重要な手続きとなるため、手数料を支払い司法書士へ依頼するのが一般的な流れとなります。
≪関連記事≫
抵当権とは?相続したときに抹消手続きをしないと損をするってホント?
▼譲渡所得税(長期or短期)
譲渡所得税は、不動産の所有期間(不動産の取得日から売却年の1月1日まで)が『5年以上もしくは5年以下』かどうか、によって税率が変わります。
不動産の取得日とは、売買契約締結日もしくは登記日(新築マンション、請け負わせて建築した新築住宅は引き渡し日)とされています。
税率に2倍ほど差が出てしまうため、取得日に関して納税者側で選択ができる場合は一度期間を確認後決定するとよいでしょう。
また、不動産を売却後に利益が発生した場合はもちろん、損益が出てしまった場合でも確定申告を忘れずに行いましょう。
住宅ローン完済費用
先程も少し触れさせて頂きましたが、不動産を取得した際に住宅ローンを利用している場合、そのローンの残債を売却金額で完済できない(オーバーローンになってしまっている)場合、不動産の売却自体が難しい状況となります。
不動産の売却価格と手持ち資金でローン残債が残らないよう返済できれば問題ありませんが、不動産取得時と同様に売却時にもこれまでに記載したような諸経費が発生します。
また、住宅ローンの一括返済に関しては、『全額繰上返済手数料』がかかり、金融機関や支払い方法によって金額が異なります。
まずは金融機関に残高証明書を送付してもらうこと、現状のローン残債を確認し、一戸建ての売却額にあたりをつけることから始めましょう。返済予定表も参考にして下さい。
その他
▼測量・解体・ホームインスペクション費用
一戸建ての売却にあたって測量が必要とされている大きな理由はズバリ、『トラブル回避』のため!
測量(境界確定測量)とは、土地や境界を正確に測定し、測量図や必要資料を作成する調査のことです。
隣地との境界線が曖昧となれば、将来的にお隣さんと揉める可能性を秘めていることは想像に難くなく、買主としてできるだけ避けたい事態なのではないでしょうか。
測量にかかるのは60万円前後が一般的と言われています。この金額をどう捉えるかは売主側の感覚となってしまいますが、あとになって契約不適合責任に問われたり、損害賠償を請求されたりといった重大なトラブルを避けられることを思えば、必要不可欠な出資であると考えることもできます。
解体費用が必要なケースとして挙げられるのが、明らかに倒壊の恐れがある一戸建てや、外観が破損していて一戸建てとしての販売が難しい場合などです。
立地条件や市場の動きを加味したときに、最初から新築住宅用の土地として売り出した方が売れると考えられる場合には、解体した方が早期売却につながると考えられます。
解体費用は、木造住宅の場合一般的に3万円前後/坪と言われています。
売却予定の一戸建てに人が住める状態かどうかを、解体の判断基準にしてみてはいかがでしょう。
ホームインスペクションとは、住宅診断の専門家が住宅の屋根や外壁、室内などをチェックし、住宅のコンディションを見極める調査のことです。
第三者目線でメンテナンスが必要な箇所や劣化状況を確認してもらえるので、調査内容は売主だけでなく買主にとっても購入前の判断材料として活用できます。
調査費用は建物種別で異なりますが、一般的には5万円〜10万円、より詳細な調査を希望する場合は別途費用が発生することがあります。
一戸建てを取り壊すこと前提で売却予定の場合を除き、契約不適合責任を追求されるリスクと向き合わなければなりません。たとえ費用はかかってしまっても売主側で実施しておく価値はあると言えるでしょう。
▼クリーニング・引っ越し費用など
住まいを売却するということは、次の新居への引っ越しが発生するということです。
一度仮住まいに引っ越す可能性も考えると最大2回、引っ越しすることが考えられます。
荷物量や時期により価格が変動するので、3月〜4月の繁忙期を避け、10月や12月ごろに引っ越し日を設定できると良いでしょう。
引っ越し業者でも一時的に荷物を預かってもらえるサービスを実施している会社を利用する、トランクルームやレンタル倉庫を活用するなど、自分にあったサービスを利用することで、単純に2回引っ越しするよりも費用を抑えられる場合があります。
また、一戸建てをそのままの状態で売却する場合、不動産のコンディションによってリフォームを行った方が良いと判断されるケースも。
水回りのリフォームなどは特に高額になりがちです。せっかく売却前に綺麗にしても、買主が全て自分で手掛けたいという方であれば、全部水の泡になってしまいます。
不動産会社と相談しながらクリーニングの程度を決定しましょう。
一戸建てを高く売却するためのポイント
ここまで、相場の調べ方や売却にかかる費用を確認してきました。
相場感がわかったところで、次に一戸建てを少しでも高く売却するためにどんな準備をすれば良いか見ていきます。
訪問査定してもらう
『詳細査定』とも言われています。
実際に担当者が現地の状況確認および建物の状況を調査することで、周辺環境や物件のコンディションなどの詳しい情報が売却金額に反映されます。
不動産会社によって、査定において重要視するポイントが異なるため、査定額にばらつきが出ることがあります。
複数の会社へ査定依頼すれば、平均的な査定額や各不動産会社の特色を知るきっかけにもなり、判断材料や選択肢を増やすことができます。
一戸建て住宅の売却は、いかに現在の状況を正確に伝えられるかどうかが大きな分かれ道。机上査定で大まかな売却価格を知ることも可能ですが、算出された金額と実際の売却額の差が大きくなりがちです。
最低3社以上に依頼し、担当者の対応を含めた上で売却依頼先を決定した方が安心です。
また、非常に残念なケースではありますが、契約をとりたいからと根拠のない魅力的な高値で見積もりを算出する不動産会社も存在することを念頭に置いておきましょう。
査定をしてもらうときは家をキレイにしておく
例えば賃貸などで、物件探しや内覧の経験がある方はなんとなく想像がつくかもしれません。
どんなに写真を明るく綺麗に撮影したとしても、百聞は一見にしかず。たとえリフォーム前提であったとしても、前の入居者の面影や生活感が見えたり、ゴミやホコリだらけだったりすると、少なからず購入意欲が削がれてしまうことと思います。
特に水回りは気をつけないと、水アカやカビが悪臭の原因となり悪印象を与えてしまうだけでなく、値下げ交渉のポイントになってしまうことも。
ハウスクリーニングは義務ではありませんが、物件の価値を下げないための対策としてやっておきたい項目の一つです。
また、居住しながら売却活動を行う場合であっても、整理整頓は重要なポイントとなります。
特に物が多い部屋に関しては、ハウスクリーニングだけでなく断捨離の実施、一時的なトランクルームの利用で部屋の圧迫感を軽減し、少しでも広く開放的な空間作りを意識しましょう。
そして、時間に余裕がある場合は、ポータルサイトに掲載するための参考写真にもこだわってみましょう。
お洒落な家具をレンタルしプロに写真撮影を依頼するホームステージング、WEB上で室内の360度内覧、CGでリフォームや家具インテリアできるバーチャルステージングを用意することで、色々な方の目に触れる機会を増やすことができます。
撮影費用は仲介手数料に含まれるケースが多く、不動産会社のサービスに組み込む会社が増えてきています。
興味がある方は、不動産会社との契約締結前に、サービス内容や不動産の販売方法にどういったサービスが含まれるかも確認しておきましょう。
実績のある不動産会社を選ぶ
一般的に一戸建ての売却経験を積む機会というのはそう頻繁に遭遇するものではありません。
自分に経験がない以上、できることなら一戸建て売却に強い不動産会社へお願いしたいと考える方は少なくないはずです。
『よい不動産会社』というのは、売主の価値観によって重要視するポイントが異なってくるため、明確な基準があるわけではありません。
一般的に見ておきたいポイントとして、
- 疑問点や不安な部分への回答が適切かどうか
- 査定額の根拠の説明があるかどうか
- 買主を探すためにどのような流れと手段をとるのか
などに関して、明確に答えてくれるかどうかをチェックしましょう。要望をしっかりとヒアリングし誠実に対応してくれる不動産会社に出会えれば、ストレスなく売却活動を進めることができます。
また、信頼できる会社かどうかの判断に関しては、国土交通省ネガティブ情報検索サイトを利用したり、都道府県のホームページの『監督処分』情報を併せて確認したりしておくと良いでしょう。
出典:宅地建物取引業者の違反行為に対する監督処分について(愛知県)
リフォームせずに補修だけで売却する
こちらは、現在の物件状況を確認したうえで、担当の不動産会社と事前に相談していただきたい内容となります。
戸建て住宅は、築20年ほど経過すると住宅としての価値はほとんどなくなってしまいます。
しかし、価格最優先の買主にとっては手軽で、新築よりも『中古一戸建て』ならではの気軽さを求めるならば、かなり魅力的なポイントになり得るでしょう。
一戸建ての立地や築年数と比較した設備の状況などによっては、リフォームなどはせずに売却してしまった方が早期売却につながることも可能性として十分考えられます。
また、リフォームを行う場合は売却活動の開始がその分遅れてしまうため、状況によっては買い手を逃してしまう恐れが。
明らかに設備に不具合、故障が発生している場合は修繕が必要ですが、それ以外は不動産会社と相談し、
外壁の高圧洗浄、不要物の処分、簡単なハウスクリーニングなど必要最低限の処置で、出費をおさえる方向性を選択することも可能です。
まとめ
一戸建ての売却について、流れや注意事項をみてきました。ここまでの内容を簡単にまとめてみましょう。
- リフォームする前に不動産会社に相談を!
- 査定も内覧も、整理整頓断捨離を心掛けよう
- 相場の把握、売却にかかる諸費用を知っておこう
いかに購入希望者が『その後の暮らし』をリアルにイメージできるかが、早期売却のキーポイントと言えるでしょう。
お客様以上にお客様のことを考えます!一戸建て住宅や土地の早期売却なら、不動産SHOPナカジツへ、是非お任せ下さい!