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総二階建ての住宅ってどんな住宅?メリットが多くある総二階について

総二階建ての住宅ってどんな住宅?メリットが多くある総二階について

掲載日:2020.11.27

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不動産SHOPナカジツの『総二階』物件


意識して目指すことは少ないかもしれませんが、プランを考えるうちに自然に取り入れていることも多い総二階という選択肢。狭い土地でも、予算を抑えながら十分に床面積を確保するために、この間取りになっているケースも多く見られます。
良い部分も悪い部分も知ってしっかり対策し、暮らしやすくお洒落な家に仕上げましょう。

総二階とは

≪ 総二階の概要 ≫
総二階とは、1階と2階がほぼ同じ面積・つくりをした住宅のこと。階を分けた『部分共有型』の二世帯住宅や、ガレージハウスにも採用されるのがこちらの形。
買い取った土地面積のうち、建物部分に使用可能な床面積をフルに活かすことができるので、効率的な家づくりがしやすくなります。
そのため、広い土地を確保しにくいエリアでは、総二階の建物を多く見ることができるでしょう。

部分二階の住宅との違いは?

≪ 部分二階の概要 ≫
部分二階とは、1階の面積よりも2階の方が小さい面積で建てられた住宅のことです。主要な部屋を1階に、2階を寝室や子ども部屋などのプライベートルームにするのが一般的な配置となっています。

≪ 総二階は1階と2階が同じ形の住宅、部分二階は1階よりも2階が狭くなる住宅のこと ≫
1階と同じ面積を持つ総二階とは異なり、部分二階はリビングやダイニングのスペースを広く取るために、必然的に2階よりも1階の面積が広くなります。

総二階にはどんなメリットがある?

コストの節約

≪ 材料費削減になる ≫
材料費を抑えることを優先した場合、総二階は理想的な建築方法と言えます。
基礎や屋根、壁などの施工面積や施工の手間が減るため、見えない構造材の部分もコストカットが可能になります。
2階に多く部屋を配置するなど工夫をし、1階を2階と同じ床面積に揃えることが、コストの節約につながっているのです。

≪ 単純な形状のため工事がスムーズに進みやすく、工期が短縮でき、その結果施工費の節約となる ≫
総二階は1階と2階が同じ構造となるため、複雑な形状の家よりも分かりやすい設計になるというメリットがあります。その分手数が少なくなるので、工事全体がスムーズに進み、更なるコストダウンにつながる、というわけです。

防犯性能が高くなる

≪ 2階への足掛かりとなる部分が1階にないため、2階から家に侵入される可能性を減らせる ≫
1階部分の屋根のことを、下屋と呼びます。総二階の建物はこの下屋を作らない構造のため、侵入経路となる足場が少なくなり、防犯性能を高める働きも併せ持っているのです。

耐震性、耐久性の高さ

≪ 上下階のバランスが良く、壁や柱の位置を合わせやすいため、耐震性が高くなる ≫
上階と下階で柱や梁の位置が合っていると構造的に安定性が向上します。
総二階は平面が長方形や正方形、または長方形と正方形の組み合わせになるので、バランスが良くなり、耐震性が高まります
土台から軒までを1本の柱で繋ぐ通し柱も配置しやすく、耐震壁や柱などの直下率(上下階の柱、壁の位置が一致する割合)を高めやすくなり、耐震性・耐久性の面でも強い家となります。

そして、屋根や外壁の面積が少なくシンプルな総2階の家は、ヒビやコケの発生を抑え、同年数が経過してもきれいな状態を保ちやすくなります。
雨漏り、すが漏り(積雪による水漏れ)の弱点となる箇所も比較的少なく、外壁や屋根の塗装・張り替えなどの手間も比較的少なくて済むので、結果、メンテナンス費用も抑えられるのです。

断熱性・気密性を高めやすい

≪ 総二階は凹凸が少ないため断熱材や気密シートを隙間なく施工しやすい ≫
外壁の面積が小さく、床や壁、屋根のつながりがシンプルなので、手間や隙間なく正確に断熱材や気密シートを施工しやすくなります。その結果凹凸が多い家よりも、断熱性や気密性がより高くなることが期待できるでしょう。

駐車スペースを確保しやすい

1階居室部分の面積を小さくすることで、土地に駐車スペースを作ることも可能になります。
インナーガレージの面積を1階に確保するためにリビングを2階に持っていくことで、上下階の広さのバランスを取ることができます。
自宅にガレージを設けることは、月極駐車場のコストカットとなり、固定費削減に大きな効果を生み出します。

また、玄関を開けるとすぐに乗車できるため、雨の日に傘を差しながら気を遣ってドアを開閉したり、暑い夏の日差しも気にしたりすることなくお出掛け・出勤が可能に。出発前の大きなため息が減るかもしれませんね。

総二階にデメリットはある?

外観デザインがシンプルになりやすい

≪ 凹凸がないため、外観が単調になってしまう ≫
総二階というスタイルを存分に活かすには、シンプルであることを強みにするような設計の工夫が必要になります。凸凹をつけすぎてしまうと、総二階のメリットであるコストやメンテナンス性などの面で、あまり魅力を感じなくなってしまいます。

≪ 色の組み合わせや窓の配置をこだわることで単調な印象を変えることができる ≫
凹凸の少ない直線的なシルエットは、シンプルでおしゃれなシンプルモダンスタイルとの相性抜群!
外観のシルエットに合わせて縦横の窓を使用し、サイズ・形や配置にこだわると、外観が一気におしゃれに変身します。
そして外観がシンプルであれば、少し強めのアクセントカラーを取り入れたり、2~3色使用したりしても上手にまとまる可能性が高いと言えます。いろいろなカラーの組み合わせを試してみることも楽しそうですね。

シンプルな総二階をスタイリッシュに仕上げるなら、斜めシルエットの片流れ屋根がおすすめです。そしてスタンダードでシンプルな切妻屋根コストカットにオススメな種類となります。

間取りや配置が難しい

≪ 総二階は1階の床面積が小さくなりやすく、リビングや水回りをすべて1階に配置することは難しくなる ≫
暮らしやすい間取りを作るために、アイデアを必要とする場面が多々発生します。
1階の床面積を上げると2階の床面積も合わせて大きくなるため、その結果総面積が広くなりコストアップに繋がってしまいます。コストダウンの目的で総二階にする場合、予算に応じて家全体の面積も圧縮することになるので、部分二階と比べて1階の床面積が小さくなりやすく、1階にリビングやキッチン・お風呂・客間などを配置したくても、全部はとても収まりきりません。

また、収納も不足しがちになるため、優先順位を決めて配置していくことが重要なポイント。
収納スペースに関しては、頭の当たらない階段上部分の余剰空間を利用したり、畳スペースを小上がりに変更し、その下に引き出し式の空間を作ったりするなどの方法もあります。
できるだけ自由なプラン設計で、ライフスタイルに合わせて間取りを調整していきましょう。

≪ 普段の導線を考えて部屋を配置する ≫
総二階を上下階で分離し二世帯住宅として利用する場合は、水回りの配置を上下合わせることで設備面を効率化できるうえ、気になる音問題も解消されるメリットがあります。
平面的な二世帯住宅にする場合、部屋の間取りを左右対称にすることで外観デザインも対称的なものとなります。
そして水回りも中央に集約した場合、設備・構造・防音面で非常に効果的です。

上下階の間取りは、2階に部屋を配置することで導線が良くなることもあるので、毎日の家事や生活パターンに合わせて考えてみると良いでしょう。
例えば洗面所を2階に配置するとバルコニーに洗濯物を干しやすくなります。普段の導線を考えてどの部屋をどの階に配置するかを決めることが大切になってきます。

≪ 反対に1階が広ければ、2階も広くする必要が出てくる。 ≫
2階の広さが十分であっても、1階と2階は同じ面積にしなければならないため、暮らし方を考える必要があります。
外壁面が上下同一になるので、中央に生まれやすい余剰空間部分を1階リビングの吹き抜けや、2階部分のインナーバルコニーなどに活かすという選択肢も。いずれにしても、リビングをどこに配置するかが大きな鍵となるでしょう。

土地を選ぶのが難しい

≪ 道路斜線や北側斜線など高さに関する法的な規制を受けやすくなる ≫
総二階建ては部分二階と違い、2階部分に奥行きが必要となります。そのため、用途地域など法的に高さ制限が厳しい土地の場合は、制限緩和のために建物全体をセットバック(後退)したり、建物自体の高さを見直したりすることが必要です。建蔽率(けんぺいりつ)容積率が下がってしまうため、場合によっては希望する間取りにならない場合があります。

建築基準法・用途地域の詳細はこちら

セットバック(私道負担)とは

≪ 総二階に向いている形が整った土地を探すのに時間がかかる可能性がある ≫
総二階建ての建物は、形状が長方形もしくは正方形の組み合わせに限定されてしまうことがほとんど。形の悪い土地には不向きとなります。
住みたい土地が見つかっても、土地の形状より総二階建てを優先させると、無駄な土地の部分ができやすくなったり、希望する広さを確保できなかったりする場合があります。

まとめ

家は、こだわりを持って仕上げたいという方が多くいらっしゃると思います。しかしながら、たくさんの要望を叶えるには、その分様々な方面で難しい場面に直面することも多くなる可能性が……。
総二階は、予算を抑えながらも、工夫次第で様々な要望を叶えてくれる家の形。「なんとなく総2階になっていた」という受け身の状態では、建ててから後悔する可能性があります。ライフスタイルや優先ポイントを考えながら、理想的な家づくりを行っていきましょう。

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